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日蓮大聖人・池田大作

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第5回本部幹部会 幹部の送り迎えは中止

1960.9.27 「会長講演集」第1巻

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1  私どもが拝んでいる大御本尊様は、一閻浮提総与の大御本尊様でございます。全世界の人々が、絶対の幸福をつかむためにも、仏になるためにも、大御本尊様を拝む以外に道はないわけです。
 一閻浮提ということは、全世界という意味であります。その大聖人様の、全世界の人々が拝むべき、しあわせになるべき大御本尊様を、流布していかねばならないのが、創価学会の使命であると、私は信じております。
 したがって、大御本尊様は宇宙大でありますゆえに、御本尊様からみれば、アメリカ合衆国といえども、庭先のようなものであります。なにも騒ぐわけはないのです。日本人であろうが、アメリカ人であろうが、ソ連人であろうが、中共の人であろうが、ドイツ人であろうが、イギリス人であろうが、せんじつめれば、三大秘法の御本尊様を、心の奥から渇仰しております。私も、創価学会の一員として、大聖人様の一閻浮提総与の大仏法をば、全世界に駆けめぐって、全世界の広宣流布のクサビを打ちきっていきたいと念願しております。
 それで、皆さん方に、きょうは、また御相談を申し上げるわけなのです。なんでも、私は民主主義ですから。それは、小さい問題といえば小さい問題ですが、長い創価学会の前途を考えた場合には、大きな問題といえば大きい問題にも通ずると思うのです。
 これから寺院の建立もたくさんございますし、支部結成も、たくさんありますし、死ぬまで日本全国、世界各国を駆けずり回っていかねばならない宿命であるわけですが、その行くところ、行くところにおいて、朝早く、または夜遅く、同志の方々がきてくださることに対して申しわけない心でいっはいなのです。くる人は、会いたいからいいではないか、その心もわかります。しかし、忙しい世の中でありますし、もしか、朝早く、どうしても駅にきたいという方があったとしても、そのぶん、本をお読みになることも、結構でありますし、それから主人が勤めに行くこまかいことについて気をもんでいかれることも、主婦として大事でありますし、また迎えにくるその時間だけでも、一家団らんの時間にしていただきたいと思いますし、早く休んでいただきたい心もあります。次の日のエネルギーにしていただきたいという心もございます。そのぶん、折伏に、指導に走っていただきたい心もございます。
 またもう一面、私がそういう姿をしておれば、支部長や支部幹事や地区部長までが、偉くなったつもりで、迎えにくるのはあたりまえだ、送りにくるのはあたりまえだ、このように、自然に思想を流してしなう恐れもありますし、私をはじめ、いっさいの幹部にわたる駅の歓迎、歓送は、中止をしたいと、私は思うのでございます。
 私どもは、大御本尊様のもとに平等であります。指導に行くことはあたりまえです。むしろ指導に行けるという感謝、喜びというものを味わっていくのが、指導に行くべきものの心がけであります。にもかかわらず、地方に行って殿様ぶったり、まるで偉い人になったつもりで、地方の学会員に対して、睥睨をしていくような姿を見せることもならないし、また第三者の人人が、やはり、おかしいお祭り騒ぎみたいな、あさはかな宗教団体とも、やきもちを焼いてみるかもしれないし、広宣流布になれば、どこの駅に行っても、潮のごとく、嵐のごとく、送迎をすることはいいが、広宣流布の成るまでは、私どもは宗教革命の闘士らしく、ふるまっていきたいと思うのでございます。
 ただ、ここで付け加えて申し上げねばならないことは、それでは、学会の先生方が行った、駅にだれもいなかった、いったいどこへ行くのだろう。皆、交番へばかり行ってしまう、これもなりません。当然、指導をうける立場として、尊敬と礼儀をもって迎えることは道理です。ですから、代表の人がひとりでもふたりでも、または多くて二、三人ぐらい案内役として迎えることは自然であると思います。どうせ、もう迎えに行かなくていいのだから助かったなんてね、そういう考えはあやまりです。
2  最後に、大聖人様のおことばに『真実一切衆生・色心の留難を止むる秘術は唯南無妙法蓮華経なり』とおおせのおことばがありますが、色心とは生命です。どんな立場にあっても、どんな時代にあっても、われわれの生命を、大御本尊様に題目を唱えれば、絶対に守られるとのおことばなのです。私自身も、深い罪業に悩んで過去もきておりますし、これからも戦っていく、皆さま方と同じ修行をしている信者であります。皆さん方のなかにも、深い罪業によって宿命転換に戦っておられる方がたくさんおられると思いますが、どんな立場であっても、大御本尊様をしっかり拝んでいくならば、個人も家庭も大きくいえば、一国も全世界も、大御本尊様によって救われきれるという確信をもって、信心を貫ききっていこうではございませんか。
 なお、今度、十月二日に皆さま方の代表として、折伏、信心指導ならびに大客殿の資材購入のために渡米いたしますが、私が留守の間におきましては、会長代理として原島先生に代理の役目をしていただくことになっております。いっさいの決済等は原島理事長がなさいます。なお、最高顧問ならびに大半の理事の先生方が、本部に詰めておられますから、どういうことがあっても、また本部に連絡をとられて、この一か月間、有意義な仏道修行をしきっていただきたいと思います。では元気で私をはじめ六人でいってまいります。また、本来ならば、ぜんぶの幹部の方々におみやげでも買ってきたいと思っているのですが、なにしろ、ドルの割り当てが少なくて、向こうへ行きましても二流のホテルへ泊まるぐらいで、ヘタすると、サラ洗いをして帰ってこなくてはならないかもしれないというわけで、おみやげは買ってこられませんもので、よろしくお願いします。
 では来月の幹部会に、また、私どもも元気いっぱいで臨みますから、皆さん方も元気な姿を見せてください。以上をもって話といたします。

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