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日蓮大聖人・池田大作

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関東第三総支部結成大会 『似非信者』を排除

1960.9.16 「会長講演集」第1巻

前後
1  いままでの先生方のお話で、ぜんぶ言い尽くされて、まったくどこへ行っても、一番最後に話をしなくてはならないという宿命が悲しくなってきました。信じは宿命転換のためですから、その宿命転換のために、一生懸命、私も信心していこうと思うのですよ、今度は。戸田先生は、ある本部の幹部会の席上において『創価学会は、善人の幹部で団結をしていきなさい。幹部のなかに、悪人を入れてはいけない』というように、きびしく指導くだされたことがあります。
 日蓮正宗の大仏法も、法水瀉瓶と申して、清らかに七百年の間、一滴も濁った水もはいらず、今日まで伝わっておりますし、また、未来永遠に伝わることは事実でございます。
 創価学会も、現在では三代目でありますが、私も先生のそのおことばをおことばとして、十代、二十代、広宣流布の暁まで、けっして創価学会を濁してはならないということだけで、責任を強く感じているしだいでございます。
 では、どういう幹部が濁っている幹部か。皆さん方は、けっして濁っていると私は申しておりません。
 一つは、何回もいままで指導がありましたように、貸借関係とか、男女問題とか、自分立場を、創価学会を利用して、うまくしていこうという幹部は、排除していかねばならないのです。
 それから、今、私が強く皆さん方に申し上げておきたいことは、似非信者ということばがあるのです。この似非信者ということばは、御書には、似非信者とは書いておりませんが、堀日亨猊下が、富士宗学要集のなかにおいて述べておられるおことばです。似非信者というのは『信者に似て非』ということばなのです。
 日蓮大聖人様の仏法を、御金言どおりに実践していない場合も、似非信者と言えるのです。また学会人と称しながら、創価学会の信心指導をそのまま実践していかない、それも似非信者です。過去においても、必ずといっていいぐらいに、この似非信者が、事件をぼっ発させているのです。まともな信心、修行において、三障四魔、三類の強敵が出ることは必然でありますが、多くは、似非信者の活動によってされてきていることも、日蓮正宗の宗門の歴史からみても事実なのです。
 たとえていえば、創価学会では仏壇を焼けとか、位ハイを焼けなどとは指導しておりません。それを、自分勝手の解釈で、さも自分は、熱烈たる信者の姿を見せ、さも自分は、日蓮大聖人様の、創価学会員としての、真剣なる信者の姿を見せて、狂信的な姿をもって、仏壇を焼け、位ハイを焼けというような人です。また村のものである仏像を、自分勝手に首をとったり、それをぶちこわしたり、なにもそんなことをしたからといって、不幸の人を救えるとはいえません。自分が熱烈たる信者の姿を見せて、そのような姿を、今度は事件の原因とさせて、学会に、内外に迷惑をかけていく人です。
 それから、過去においても、王仏冥合の戦いである選挙戦において、学会では、絶対に、お金を使ってはならないと厳命しているにもかかわらず、功績をあせるゆえか、自分自身をいい子にしたいゆえか、勝手に、金をばらまく、金を使うという姿も、似非信者の一群なのです。
 そういうようなことのないように、私ども日蓮大聖人様の弟子として、日蓮大聖人様の仏法を信仰しておる組員に、まっすぐに、事故のないように、指導をしきっていきたいものと切望するものでございます。
2  御本尊様をいただいて、それぞれ功徳をうけております。それぞれの信心に応じて功徳をちょうだいしております。また創価学会員として、私どもは、張り合いを感じ、創価学会員でなければ、この功徳を受ける信心もできなかった。大御本尊様の、どれほどの大功徳があらわれるか、また日蓮大聖人様の大仏法が、どれほど深遠であり、偉大であるかは、私は、まだまだ存じません。
 しかし、恩師戸田先生によって拾われ、育てられ、今日の私もあり、皆さん方もあったと思います。戸田先生を仏道修行の師匠として、私は、絶対です。私の過去も現在も、未来も、ぜんぶ戸田先生のお教えを、だれがなんと言おうが、まっしぐらに実践していく決心が、私でございます。
 したがって、願わくは、皆さん方に申し上げたいことは、大御本尊様に、また創価学会に、だまされたと思って、頭のなかでいくら考えても、または学会を憎んでいる者が、いろいろな批判をして、自分でどっちが正しいかと、こういうふうに判断をしなければならないときがあるかもしれません。御本尊様がだますわけは絶対にありませんが、仏様ですから。だが、御本尊様に、創価学会にだまされたと思って、喜んでだまされたという気持ちで戦っていただきたいと私は思う。
 これだけを申し上げまして、さきほどからお話がありますように、第三総支部は、学会の歴史上においして、もっとも戸田先生から薫陶をうけ、戸田先生に愛されてこられた、大幹部の先生方が派遣されております。その先生方と仲良く、いつもいつも、先生方をお友だちとも思い、にいさんとも思い、ねえさんと思って、こわいという考えは別にして、そうして皆さん方の自身のもてる信心に立っていただきたいことを、最後にもう一言付け加えまして、私の本日話といたします。

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