Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

女子第三十二部隊会 日本の前途と女子部の使命

1960.8.21 「会長講演集」第1巻

前後
1  どうかひとつ、御本尊様だけは、どんなことがあっても放さない、これを『受持即観心』、観心本尊抄の根本義なのです。御本尊様を受持しきっていく、これが信心なのです。それで仏になるのです。
 開目抄のなかには『善に付け悪につけ法華経をすつるは地獄の業なるべし』御本尊様と離れたしあわせは、もうないのです。
 なんだかだといわれ、悩み、苦しんだとしても、御本尊様を持ちきっていくならば、七年たち、十年たち、十五年たってふりかえってみれば、ぜんぶ願いはかなっているのです。これが妙法なのです。
 苦しい人もたくさんいると思います。また、悩みのある人もたくさんいるし、娑婆世界ですから、なにかで悩みがあるのです。これがぜんぶ変毒為薬、罰即利益、煩悩即菩提に変えていくのが御本尊様の威力であり、信心なのです。
 したがって、どんなことがあっても、御本尊様だけは放さない、創価学会だけは離れない、こういう信心をしきっていただきたいと思うのです。
 また、なぜ広宣流布に戦わねばならないのか。大御本尊様を流布し、日蓮大聖人様の大生命哲学を無知の人々に教えていく以外に、日本の前途が、世界の前途の幸福がありえないのです。知らないのならやむをえない。知ったのだから、自分も実践し、人にも教えなければならない義務があるのだもの。
 かつては、ハンガリーの暴動がありました。また、アルジェリアの暴動がありました。現在では、コンゴの内乱というものはたいへんなものです。アルジェリアの暴動のときの『訊問』という本を読みましたが、あまりにも無残な悲劇で、読んでいけないような気がいたしました。もしか、日本民族がこのまま、自界叛逆難で、だれも救わないで放任しておったならば、ハンガリーやコンゴや、朝鮮の二の舞いや、そういうような内乱と暴動のなかにはいることは目に見えています。
 そのときに、どんなに今、幸福そうであっても、どんなに女王様のような生活をしておっても、敵国の住民のなかにはいってしまうのです。なんの個人の幸福もありません。
 それを考えたときに、私は胸が痛いのです。『訊問』という本を読めば、痛烈にそれを感じます。また戦争が始まれば、日本の国は真っ先に原水爆弾を落とされます。もうそれは目に見えています。戦火の火中にはいるのです。それでいいのならば、私はいいのです。それはひとりの男の人間ですから。どうなってもかまいません。皆さん方はいやでしょう。それでも、とくに、女性の人々は一番苦しい思いをしなければなりません。それを思えば、私共は、どうしても広宣流布に、また日本のしあわせのために、平和のために戦っていかねばならない宿命にあるのです。だれも救ってくれませんよ。だれも幸福にしてくれませんよ。
 創価学会にはいって、皆さん方も、ほかがいいように見える場合もあると思いますがね、どこの政治団体に行ったって、どこの教団に行ったって、どこの団体へ行ったって、あいそをつかしてきますよ。絶対に日蓮正宗創価学会以外に、国を救い、個人もしあわせになり、清らかに、楽しい団体はないと確信しております。
 こういう日本の前途を考えたときに、内灘のごとく、解放軍がはいったり、暴動が起きた場合には、皆ふしあわせになるのです。苦しむのです。そういうことのないように、私もがんばります。また私どもは、おたがいに若いのですから、おとうさんを守り、おかあさんを守り、これからの子供たちを守るためにも、日本の国だけは安泰にしていこうではありませんか。
 大きい心をもって、信心をし、また、清い信心をもって、自分をりっぱに革命しきっていただきたいと思うのです。
 さっきも熊本の支部長の奥さんと話をしておって、同窓会に行ったときに、あまりにも自分の同僚の人々が低い考えで、いいところへおよめさんにいったようだけれども、見下げるような気持ちだった。それほど自分の境涯が開けたことにびっくりしましたと言っておりました。相対的にみていけば、はっきり分ってくるのです。
 したがって、十年、十五年、二十年信心した人と、信心しない人をみた場合に、どれほどの違いができてくるか、これを楽しみにしていますから。私は、皆さん方に、今、望みたいことは、また考えていることは、戸田先生は『女子部は幸福になりなさい』と申されたと同じく、内外の人々が、女子部員の生活、これからの人生をば、やきもちを焼くぐらいに、悩んでいく、ああ、しあわせそうだなと、言いちらしていくまでの幸福生活をさせたいし、また、御本尊様に照らされて、なってもらいたいということが、私の心からの願いであるし、訴えなのです。
 どうかひとつ、この期待にそうように信心を強盛にし、忍耐強く、がんばっていただきたいと思います。

1
1