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築地合同幹部会 随力弘通

1960.6.14 「会長講演集」第1巻

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1  築地の同志の皆さん、なにとぞ、今後とも、よろしくお願いいたします。
 私は若いですから、未完成でありますゆえに、非常に御迷惑をかけるようなこともあるかもしれませんが、ただひたすらに皆さん方が、安心しきって仏道修行をしきっていけるように、誠心誠意、皆さま方にお仕えする決心でございます。
 日興上人様の御遺誠置文に『未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事』という御文がございます。
 この御文は学会精神でございます。創価学会の目的は、広宣流布実現にございます。初代の会長牧口常三郎先生も、広宣流布をめざして、すなわち全大衆の幸福を念願されて、護法のために、なくなっておられます。
 二代会長戸田城聖先生も、あくまでも、護法のため、広宣流布をめざして、大衆の幸福のために、五十八歳にして霊鷲山会にお帰りあそばされました。ある意味からいえば、犠牲のようなお姿でございます。
 今、私は、そのような生意気なことは申し上げることはできませんが、できうるかぎり、皆さま方の御期待にそうために、全身全霊をあげて、広宣流布達成に進んでいく決心でございます。
 法華経に『随力演説』という御文がございます。皆さま方に、その『随力演説』という御文を、わが身にあてはめて考えていただきたいと思うのです。どういう意味かと申しますと、あくまでも広宣流布のためには身命を賭してという精神は『大御本尊様が絶対である。邪宗教が不幸の根本原因だ』ということをば、皆さま方のそのままの境遇で、力に応じて、その立場で話していく、折伏しきっていく。それが『随力演説』であり、仏になる道であり、広宣流布に通ずる、ただ一つの道であると私は信ずるものでございます。
 ですから、けっして苦しまないで『あの人みたいにいかなければ、功徳をもらえないのか』『あのように、大きい声をださなければ、宿命転換ができないのか』『ああいうふうに勤行しなければ、私はだめなのか』というふうに、あまり頭を使いすぎないでください。
 皆さん方の、おのおのの立場で、性格に応じて、御本尊様を拝み、御本尊様を賛嘆し、御本尊様を人に知らしめていけば、ぜんぶ功徳がいただけるのです。それならやさしいでしょう。それが『随力演説』なのです。
2  かつての英雄がいったことばに『一将功成りて万骨枯る』とあります。今、私は、それは邪宗教のやからであると思います。また、その他いろいろな世界において、そういうふうな姿の方程式が成り立つ世界が多い世の中です。
 『一将功成りて万骨枯る』――学会はその反対でございます。牧口先生も牢死なされ、戸田先生も会長となられて、お家までなかなか御面倒みられないで、せんぶ学会人のために働いてこられております。
 今、私も、また大幹部の先生方も、同じような心をもってくださっておりますけれども、一将は枯れても、全学会員が、万人が、栄えていくことを念願しているのが、私どもであるということを訴えておきます。
 大聖人様の仏法は、本因妙の仏法です。今、私どもは、なんでも悪いことは、人が悪い、環境が悪い、政治が悪いと、そのように悪い原因を、外に、自分以外のものに、おしつけようとする思想なのです。そういう教育であったから、そういう考えになるのです。
 しかし、せんぶの原因は自分自身にある。そして私どもが病気である、貧乏である、かつまた不幸であるということは結果です。それで、よくなりたい、健康になりたい、しあわせになりたい、丈夫になりたいという一念がはたらきます。戸田先生は、その私ども自身が、しあわせになりたいという原因を、ぜんぶ達成させてくださる仏法が本因妙の仏法であると、お説きくださったのであります。
 したがって、大御本尊様は本因妙の仏法です。どんな願いでも、変毒為薬、罰即利益、われわれの大きい希望、前途をば、ぜんぶ達成してくださる大仏法でございますから、一年で達成しない方は二年、二年でまだ満足できない人は三年、一生渡、絶対に御本尊様から離れないという強盛なる信心をして、絶対の幸福をつかみきっていただきたいと絶叫いたします。
3  どうか、馬場支部長は、恩師戸田先生につづいて、一番最初に申しました『未だ広宣流布せざる間は随力弘通』をした大幹部のなかにおいては、先駆者の大幹部であります。その馬場支部長のもとに結集した皆さん方も、次は川崎支部長、戸田支部長のもとに、自分自身の幸福のために、随力弘通してください。創価学会といおうが、日蓮正宗といおうが、御本尊様を離れてはありません。御本尊様があるがゆえの創価学会であり、日蓮正宗です。日蓮正宗のために、創価学会のために、支部のために、地区のために、働いてくださいとは申し上げません。せんぶ自分自身のためにがんばって仏道修行をなされて、しあわせをつかみきっていただきたいと、重ねてお願い申し上げまして、お話とします。

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