Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

民族と言葉  

「美しき獅子の魂」アクシニア・D・ジュロヴァ(池田大作全集第109巻)

前後
13  池田 博士は、師の恩に報いるために、今も尊い努力を重ねられている。尊いお心です。私も、恩師戸田城聖先生のお心を体して今日まで歩み続けてまいりました。
 ジュロヴァ 教師は、たんに知識をあたえる人ではありません。知識ならあらゆる方法で得ることができます。教師は方法を提供するのです。そして、それを習得し、さらに発展させる人がいれば、その人は彼の弟子になるのです。
 池田 まったく同感です。師匠の精神を継承し、新しい時代にあわせてその精神を生き生きと表現していくのが弟子の役目です。師匠の開いた道をさらに広げ、整備し、万人が安心して歩めるものにしていく。また、師匠が示した方向へさらに新しい道を切りひらいていく――それでこそ、真の弟子です。
 ジュロヴァ この意味において、“師弟の絆”の特性は、知識に関するものというよりは、むしろ精神的なものなのです。そして、人間自身の人生観に結びついているものです。
 池田 “師弟の道”こそ、人生を歩む羅針盤であり人生の基盤です。師弟の道でこそ、人間はきたえられ、みがかれます。深い人生観、人間観、世界観も構築できるのです。
 ジュロヴァ こうした観点から言えば、身近にだけではなく、遠くに師匠を持つこともできます。それで、私は、マルクス、エンゲルス、レーニン、ディミタル・ブラゴエフ(ブルガリア共産党の創始者)、ゲオルギ・ディミトロフの弟子であり信奉者なのです。
 池田 遠くの師匠と言えば、私は仏法者としては、釈尊や日蓮大聖人の弟子であり信奉者です。近くで言えば、創価学会の初代会長牧口先生、第二代戸田先生は、私の永遠の師匠です。師匠が示した永遠の真理に生きぬく道こそ、弟子の道です。師弟の心からの叫びは“獅子吼”です。獅子の雄叫びが百獣に響くがごとく、人々の心を動かし、時代を開きゆくのです。
 師匠の言葉は、“永遠の真理”です。まさに「ロゴス」です。それは、すべてを開く原始の言葉です。その原点を持つ人は、不動の境地に立つ人です。無限に開けゆく人です。

1
13