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日蓮大聖人・池田大作

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第八章 精神の「内発性」――人類を照ら…  

「21世紀への選択」マジッド・テヘラニアン(池田大作全集第108巻)

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7  歴史の転倒正す「人間革命」運動
 テヘラニアン そこに、宗教的ドグマ(教条主義)を乗り越えるカギがありますね。
 ドグマに呪縛された宗教は、歴史上、数えきれない悲劇を人間にもたらしてきました。
 池田 「内発性」――それは古来、人格的な価値の枢軸をなし、対話の要件ともいうべき、謙虚さ、寛容性を生みだす母胎となってきたと言ってよい。
 この「内発性」をおろそかにしたがゆえに、宗教史において独善や傲慢が横行し、“宗教のため”に人間が傷つけあい、殺しあうという転倒が繰り返されてきたと言えるのではないでしょうか。
 “宗教のため”ではない、いっさいの根本は“人間のため”という一点にある――私たちSGIがめざす「人間革命」運動は、こうした歴史の転倒を正し、ともに光り輝く地球文明を創出するための方途として、一人一人の人間生命の次元からの変革を第一義として掲げているのです。
 テヘラニアン すばらしいことです。
 戦争や無知、そして不正に対抗して世界を一体化させ、人々を結びつけるために、科学的証拠にもとづく「ガイア」神話のような基軸的原理を皆が心にいだくべきときが、到来していると私は思います。
 “宇宙船地球号”を文明間の平和、友好、超越をめざす私たちの共同の旅の乗り物と見なす「地球文明」は、会長が主張されるように、まさに一人一人の「人間革命」を基軸として創造されなくてはならないのです。

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