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日蓮大聖人・池田大作

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二、未来のエネルギー源  

「21世紀への警鐘」アウレリオ・ペッチェイ(池田大作全集第4巻)

前後
7  ペッチェイ 十分な量の──したがって現在消費されているよりもいくらか多い──エネルギーを確保することが、近い将来、第一義の要請となるでしょう。これには、石油本位の経済から、できるだけ多種多様なエネルギー源を利用する経済へと移行するための、大陸ぐるみ、地方ぐるみ──理想としては地球ぐるみ──の計画が、必要とされます。その場合の基本方針は、可能なあらゆる形の省エネルギーということでなければならず、そのことはつまり、低エネルギー社会の諸要件に合致し、しかも質的に高度な生活をうながすような政策、技術、習慣、製品などを開発すべきことを意味しています。
 そこでの基本的な重要課題は、かいつまんで言えば、社会を変容させて、より少ないエネルギーでより多くのことができるようにすること、そして再生可能な天然資源、つまり太陽、地熱、海洋、風力、生物などから、可能なかぎり多くのエネルギーが生産できるようにすることです。
 これからも、まだかなり長い期間にわたって、われわれの全需要をこれらの代替エネルギー源で満たすことはできないでしょう。しかし、それらの代替物を漸次主要エネルギー源にしていくことが、われわれの主要方針であるべきです。そうした開発のための共同研究が進めば、それらのエネルギー源が、やがてはわれわれのエネルギー需要の大部分を満たす可能性をはらんでいることが、必ずや判明するでしょう。

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