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日蓮大聖人・池田大作

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絶対勝利の信心  

2004.2.23 随筆 人間世紀の光1(池田大作全集第135巻)

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5  「かならず勝とうと堅く決心した者が勝つのだ」(『トルストイ全集』5〈中村白葉訳〉所収、河出書房新社)とは、傑作『戦争と平和』の、私の忘れ得ぬ一節である。
 トルストイはこの言葉を、ナポレオン軍と激突したロシア軍の不屈の闘魂として、書きとどめている。
 ナポレオン軍が撃っても、撃っても、ロシア兵は一歩も引かず、厳然と立っていた。この時、ロシア軍が獲得したものは何か。
 大文豪いわく、「敵をしてわが精神力の優位と、自己の無力を確信せしめる、あの精神的勝利」(同前)と。
 精神力において優位に立てるか否か、ここに実力伯仲の戦いを制する要諦がある。その精神の力は、強靱なる団結から生まれる。各国の混成部隊のナポレオン軍より、全軍あげての「断じて勝つ」という気迫が、ロシア軍は、はるかに勝っていたのだ。
 御書に、「日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし」と仰せである。
 いかに悪が結託し、卑劣な攻撃を仕掛けようとも、正義の陣営が団結する限り、最後は絶対に勝てるのだ!
 そのために正義の団結を!
 異体を同心とする団結を!
 悪と戦い抜く団結を!
 これが、「異体同心なれば」と大聖人が御遺言の、「絶対勝利の信心」の極意なのである。

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