Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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字宙を謳うインドの詩人 クリシュナ・スリニバス博士

随筆 世界交友録Ⅰ Ⅱ(前半)(池田大作全集第122巻)

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5  感動する心に「永遠」は宿る
 世紀の病は深い。人々は無感動、無気力という「心の死」に呻いているかに見える。物質主義の青黒い病菌が心をも機械にしてしまったかのように、悲しむべきときに悲しめず、喜ぶべきときに喜べず、その苛立ちを刹那の陶酔に、まぎらそうとし──。
 この心を蘇生させるのが、詩の力である。広くは文化の力、美の力である。
 詩──それは夏の雲のようにわきあがる清朗なエネルギーであり、生き生きと感動する心であり、みずみずしい目の輝きである。そこに永遠は宿っている。
 スリニバス博士は八十歳を超えた今もお元気で「詩をとおしての平和」へ活動しておられる。大いなる人生を彫琢し続けておられる。
 あの日の濠とした言葉そのままに。
 「そうです、詩は境涯です。偉大な詩は、偉大な人間からしか生まれません!」
 (一九九五年六月二十五日 「聖教新聞」掲載)

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