Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

第28回「SGIの日」記念提言 「時代精神の波 世界精神の光」

2003.1.26 提言・講演・論文 (池田大作全集第150巻)

前後
23  一人の人間に世界変える力が
 またSGIでは、地球評議会による映画「静かなる革命」の制作に協力しました。
 インド・二ーミ村の水資源問題、スロバキアのゼンプリンスカ・シラバ湖の環境汚染、ケニアの砂漠化など、環境問題の解決のために立ち上がった人々のドラマを追ったこの映画のテーマは、「一人の人間が世界を変えていく」であります。
 人類の歴史を振り返れば、動かしがたいと思われた現実を突き動かし、時代変革の波を起こしてきたのは、不屈の信念と勇気と情熱を燃やした人々の存在でした。
 しかし現代の社会では、「自分一人がどうしたところで......」といったぬぐいがたい無力感や、「何をやっても状況は変わりはしない」といったあきらめが、人々の心を大きく蝕みつつあります。
 そうした状況の中で、心ある人でさえも現実を前に希望を失い、自分の世界に小さく閉じこもってしまう――私は、ここに現代の"一凶"がある気がしてなりません。
 核時代平和財団のデイビッド・クリーガー所長との対談集『希望の選択』でも、このことが焦点となりました。
 所長は、アインシュタイン博士が発見したエネルギーと質量に関する方程式を敷衍させて、「一人の人間の一念には、世界を変革する力がある」との平和の方程式を確立させていくことが重要ではないかと訴えていました。
 私どもSGIが取り組んでいる「人間革命」運動の眼目は、まさにその一点にあります。
 現実が厳しいからといって、手をこまねいてはならない。目覚めた民衆が連帯し、行動していけば、どれほどの力が生まれ、変化の波が起こるか――その証明にこそ、21世紀の人類が果たすべき使命があるのではないでしょうか。

1
23