Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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時流  

小説「人間革命」3-4巻 (池田大作全集第145巻)

前後
14  「月は西より東に向へり月氏の仏法の東へ流るべき相なり、日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相なり
 月の輝く天空の位置は、日に日に西から東に移っていく。それは月氏(インド)の仏法である釈尊の教えが、東の方へ流布していく姿である。太陽は東から出る。日本の日蓮大聖人の仏法が、月氏国へと西還していく瑞相である。
 「ちゃんと、今日のことを、御予言になっている。ゆえに、時来るの思いを深くするんです」
 戸田城聖は、この事件の報告を聞いた時、勝負は既についていると言ったが、事件の、このような結末から逆に考えてみると、確かに勝負は不思議にもついていたといえよう。
 戸田は、言葉をついだ。
 「今、アジアで、同じ民族が分断し、争い合うとしたら、これ以上の不幸はない。それを救うことができるのは、日蓮大聖人の仏法しかありません。一日も早く、東洋に、仏法を伝えねばならない」
 彼は、憂いを吹き払うように語った。

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