Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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はじめに
「新しき人類を」「学は光」V・A・サドーヴニチィ(池田大作全集第113巻)
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総長と私は、この対談集で、新世紀に直面する哲学的な命題、また文明論的な課題として、三つの架け橋の構築を試みた。
すなわち、一つは「知識と知恵」、二つは「自由と平等」、そして三つは「伝統と近代化」である。この拮抗し、対立し、背反しているかに見える、それぞれの要素の間に、いかに橋を架け、融合させていくか。
対談時に勃発したアメリカでの「同時多発テロ」をはじめ、世界の緊迫した動静について意見を交わしながら、その架橋作業をめぐり語り合ったのである。
「人間を分断するあらゆるものは悪であり、醜悪である。
人間を結合するあらゆるものは善であり、美である」(Л.Н.Толстй, Полное собрание сочинений, Том 64, Художественная литература.)
これは、総長と私が共に愛する文豪トルストイの至言である。
あらゆる差異を超えて、文明と文明、人間と人間を結び合わせていくためには、「対話」と「交流」を粘り強く、断固として積み重ねていくことだ。
そこにこそ、新世紀の世界の青年が闘歩しゆく、「平和」と「文化」と「教育」の宝橋が盤石に築かれゆくことを、私たちは確信する。
モスクワ大学は、世界最高峰の名門の輝きをいや増しながら、まもなく創立二百五十周年の佳節を堂々と飾られようとしている。
本書のロシア語版は、その記念の出版として、今秋、発刊される運びである。
総長との有意義な語らいは、尽きることがない。「教育と人間」「大学と社会」を基軸としながら、今も続いている。今後、日本語版の第二集も発刊される予定である。(『学は光』。本巻収録)
ともあれ、この一書が、ロシアと日本の友好を増進するとともに、二十一世紀の「新しき人類」を、そして「新しき世界」を創出しゆく一助となるととを、念願してやまない。
末筆ながら、対談の折々に、お世話になった最優秀の通訳の方々へ、心からの感謝を申し上げたい。とくに、モスクワ大学に留学した創価大学の卒業生たちが勇んで通訳の労を執ってくれたことは、創立者として、これに勝る喜びはない。
2002年4月3日 サドーヴニチィ総長の誕生日に寄せて 池田大作
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