Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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4 死への行進」阻む「共生の感覚」  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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5  進歩より安定と平和
  池田先生は、トインビー博士との対談で「いま人類が直面している最大の課題は、そうした進歩よりも安定と平和です」(同前)と述べておられました。これはきわめて優れたご意見であると思います。
 現在、全世界の賢人は皆、問題の深刻さを痛感しています。
 ただし、多くの人々が、これらの弊害と西洋文化を関係づけているわけではありません。しかし、私の考えでは、これらのことは、西洋文化との関係抜きでは語れません。
 先に述べたように、西洋の有識者は、すでに、一九二〇年代から最近にいたって、西洋文化が衰退していることを感じています。
 銭賓四先生は、「最近五十年、ヨーロッパ文化は衰微の傾向をたどっている」と語っています。
 西洋の先見の士の見方とまるで同じです。これらの意見は、私の考えとほぼ一致しており、当然、私も賛同しております。
 西洋人は、彼らの分析思考モデルを基礎とする科学や哲学が、絶対の真理であると思っているようですが、自然界や人類社会の多くの問題を解決できずにいます。
 彼らは、自然科学の発展により、真理を手にしたと思い込み、倣慢で、尊大ぶっていましたが、今日にいたって、もはや最後のあがきをしている状態なのです。
 自然破壊がもたらした深刻な結末を認めながらも、西洋の「科学」がこの弊害を救済できると主張する者もいます。ある人は、これを「科学主義」と呼びます。私は、西洋の「科学」はこのようなことは絶対にできない、と考えているのです。
 これらは、まるで、ある人間が自分で自分の髪の毛をつかんで、上に引っ張りながら、大地から離れようとしているのにひとしく、まったく不可能なことです。

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