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日蓮大聖人・池田大作

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8 日蓮大聖人と『法華経』  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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2  「立正安国」
  第二点目はいかなる内容でしょうか。
 池田 大聖人は『法華経』の慈悲の精神を社会のあらゆる分野に顕現し、社会正義と理想社会の実現をめざすべきであると教えました。
 大聖人は『法華経』に示される「裟婆即寂光土」「此土即仏国土」の理念のとおり、この現実の裟婆世界を「寂光土」とし、「仏国土」とすべきことを説きました。
 大聖人は、自然災害や病気、飢鐘などに苦しんでいた民衆を救済しようと「立正安国論」を著されました。
 この「立正」とは、指導者をはじめとする社会の構成員の精神・思想を、『法華経』の生命の尊厳等の理念にかなうものに変革することです。
 「安国」とは、全世界の民衆の平和・安寧を意味します。「国」といっても、国家主義的なものではありません。
 その根拠の一つをあげれば、大聖人は「立正安国論」の中で、多くの場合、「国」の字を「民」を使って「囻」と書いております。
 ここに、「国」にとって「民」とそが根本であるという思想が、明確に示されております。

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