Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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5 『法華経』の思想的価値  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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3  菩薩の精神
 池田 『法華経』の本質を体得された、私の思師である戸田城聖創価学会第三代会長は、注目すべき『法華経』観を提示しています。
 「同じ法華経にも、仏と、時と、衆生の機根とによって、その表現が違うのである。その極理は一つであっても、その時代の衆生の仏縁の浅深厚薄によって、種々の差別があるのである。
 世間一般の人々で、少し仏教を研究した人々は、法華経を説いた人は釈尊以外にないと考えている。しかし、法華経には、常不軽菩薩も、大通智勝仏も法華経を説いたとあり、天台もまた法華経を説いている」(「各種の法華経」、『戸田城聖全集』3所収、聖教新聞社)と。
 極理は一つだが、表現形態には種々の違いがある。しかし、すべて『法華経』と言えるということです。
 最も真剣に、最も責任感をもって、万人の幸福を願い求めた人が、先行する「法華経」に出合い、それを自身の生きる時代に展開し、新たな「法華経」を語っていったのです。
 一切衆生の真の幸福と安楽のために、仏みずからが悟った「法」、成仏の「法」を、すべての民衆に向かって開き示した教えーーそれこそが”普遍的な『法華経』”と言えるでしょう。
 ”万人を幸福にせずにはおかぬ”という智慧と慈悲の心こそ、『法華経』の心であり、永遠の真実であると確信します。
 ”普遍的な『法華経』”あるいは「『法華経』の心」とは何であると、お考えですか。
  むしろ私ではなく池田先生こそ、透徹した見解おもちであると存じます。
  池田先生は、『法華経』の精神とは、”万人を幸福にせずにはおかぬ”という智慧と慈悲の心である」と、おっしゃいました。これは、きわめて透徹したご見解だと考えます。
 中国の民間の伝統的な言い方によれば、大乗仏教の精神、とくに『法華経』の精神は、「菩薩の精神」と呼ばれています。
 つまり、大慈大悲、苦を救い、難を救うという利他の精神です。実際、私は、これゆえに、大乗仏教に対して深い敬意をいだいております。
 まさに、大乗仏教の大慈大悲の精神によってこそ、人々の智慧、勇気、情熱を開かしめ、人類社会が直面しているあらゆる困難を克服させ、全人類に幸福をもたらすことができるのです。
 私が、創価学会を深く尊敬するのも、創価学会が、『法華経』の精神を、時代の特徴や人民の願いに対応させながら解明していることです。

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