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日蓮大聖人・池田大作

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2「大乗非仏説」論  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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4  釈尊の思想を正しく反映
 池田 ともあれ、釈尊の入滅から数百年経過していたとしても、大乗経典が、釈尊とはまったく無関係の勝手な創作であるとは言いきれません。
 文字としてまとめられたのは後年であっても、その間に、釈尊の言説が口承として伝えられていたことは十分に考えられます。
 これは、『法華経』だけでなく、同じころに成立した他の大乗経典についても言えることです。
 部派仏教が拠りどころとする諸経典も、釈尊の入滅後に、幾度かの結集で、弟子たちによってまとめられたものです。なかには部派教団の色合いが濃いものもあります。
 また、先にふれましたように、現在では、大乗経典は釈尊の思想を正しく発展させたものだという理解が有力です。
 したがって、小乗経典だけが仏説で、大乗経典は非仏説であるとするのは妥当ではなく、小乗経典も大乗経典も、ともに釈尊を源流としていると見るべきでしょう。
 『法華経』研究の専門家であられる蒋先生は、仏説と諸経典について、どのようにお考えですか。大乗経典を非仏説とする部派仏教の非難について、どうお考えですか。
  仏教史の問題については、私も興味をもってはいますが、それに関する知識があまりにも少ないので、軽々しく意見を述べるのは気がひけます。
 けれども、池田先生からご質問をちょうだいしたということは、私への最大の励ましでもありますので、あえて、少々、述べさせていただきます。
 池田先生や季先生がおっしゃるように、「大乗経典非仏説」は小乗の大乗に対する非難です
 池田先生の先ほどのご意見は心情的にも道理のうえからも納得できるものであり、小乗からの非難に対する有力な反論だと思います。

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