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日蓮大聖人・池田大作

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謝辞  

「カリブの太陽」シンティオ・ヴィティエール(池田大作全集第110巻)

前後
1  ホセ・マルティの生涯、業績、遺稿等をたどりながら、豊富な内容を織り込んだ、ホセ・マルティに関する対談を、池田大作博士と実現することができましたことを、栄誉に思います。
 私はこの栄誉に、さらに実りある知的結晶という言葉を添えなければならないと考えます。
 その結晶というのは、対談を進めるにあたり、このたびの深淵な経験が、私にとって重畳たる意義をもっていたということであります。
 その意義につきましては、本書をお読みになる日本の読者の皆さまも、同じように実感されるであろうと思います。
 池田大作博士が、アーノルド・トインビー博士と、不朽の対談を行われたときに、現在、創価学会インタナショナル会長という立場にある博士は、世界性の横溢した識見をぞんぶんに発揮されました。
 一九九七年一月に、このたびの対談の準備を行うために、私が日本を訪れ、終生忘れ得ぬ思い出となる日々の折に行った対談におきましても、池田博士は、トインビー博士との対談で示されたときと同じように、精錬され、かつ仏法を淵源とする、包括的な人道主義に根ざした知見を示されました。
 その知的な見識は、あたかもキューバの使徒ホセ・マルティが示した、膨大なメッセージと同じ方角に向かって、磁気が合致しているような強靭さを実感しました。
 月刊誌「潮」に、十回にわたり掲載された対談が、このたび、単行本として上梓されるはこびとなりました。本書の刊行にあたり、この偉大な、かつ困難な仕事のために、池田博士が、私を対談者としていただきましたことに、心底から謝意を表明いたしたいと思います。
 池田博士の英知なくして、この対談の実現は叶わなかったのであり、この対談は、第三の千年が始まる、この黎明のときにあたり、ラテンアメリカと世界にとっても、意義深く、普遍的で、かつ嘱望にあふれた、マルティの思潮を敷衍するのに資するものであると信じております。
  ハバナにて 二〇〇一年五月十五日 シンティオ・ヴィティエール

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