Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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ウパニシャッドの修行法
「内なる世界 インドと日本」カラン・シン(池田大作全集第109巻)
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池田
ウパニシャッドのグルが、知識習得者としてのシュロートリヤムと霊的覚者としてのブラフマニシュタムの双方を兼ね備えているとのお話ですが、これは、宗教者と哲学者が一人の身に体現されていたということであると思います。
少し話が飛躍するかもしれませんが、宗教と哲学は本来は一体のもので、この点は古代ギリシャにおいても多くの場合にあてはまるようです。それが分離したのは、やはり近世から近代にかけてのヨーロッパにおいてであったといえましょう。十九世紀の西洋の哲学者のニーチェなどは、こうした「分離」「分化」の思考法の限界と、それがもたらす人間の生命の衰弱を見いだし警告しました。
今日、分離、分化が極限にまで達した感があり、学問など、文化のあらゆる分野で細密な分化が進行してしまい、それぞれの分科の各専門家はすぐ隣接の分科のことがまったくわからないという状況にあります。その結果、人間の全体像やトータルな生のあり方が見えなくなり、さらには温かい生命感覚の喪失という、混沌とした状態になっていることに、ようやく人々が気づき始めたのは、ごく最近のことです。
人間と生命の全体像をトータルに把握し、これにもとづく新しい人間復興が待たれている今日、古代インドや枢軸時代の思考の原点をとらえ直すことはきわめて有意義であると思われます。
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