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日蓮大聖人・池田大作

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第五十七回本部幹部会、第一回東海道総会… 人間革命の哲学を全世界へ

2006.2.8 スピーチ(2006.1〜)(池田大作全集第100巻)

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1  遠来のSGIの友を最大に歓迎
 きょうは遠いところ、日本全国そして各国・各地から代表が参加してくださっている。
 本当によく来てくださった。ご苦労さま! ありがとう!
 沖縄の皆さん、北海道の皆さん! また、九州、四園、東北、中部、東京の皆さん! そして、常勝関西の皆さん! 中国、北陸、信越、関東、東海道の皆さん! 本当に、ようこそ!
 さらにSGIのメンバーでは、ラオスと縁の深いタイ王国の皆さんが参加しておられる。私はタイのプーミポン国王と三度、お会いした。忘れ得ぬ思い出である。
 また北米では、親しい、懐かしいアメリカ、そしてカナダの皆さま、ようこそ!
 さらに南米のブラジル、アルゼンチンの皆さんも、遠い道のりを、よく来てくださった! 帰ったら、皆さんによろしくお伝えください!
 欧州のベルギーからも、大勢の友が参加してくださった。すごいことである。尊いことだ。
 また、ボリビア、フィジー、。フェルトリコ、イギリス、ブランス、スペインの友らが参加してくださった。
 日本が一番寒い季節に、本当に、ようとそ、おいでくださった。私はうれしい。
 最大に歓迎し、深く感謝申し上げたい。ありがとう!
2  大鷲のごとく使命の天空を舞いゆけ
 今、私の胸には、新生ラオスの偉大なる「建国の英雄」であるカイソーン元大統領の叫びが、響いてまいります。
 「青年よ! いかなる嵐も、そして、いかなる強烈な太陽の光線も恐れるな! 鷲のような、強い人間に、なりたまえ!」と――。
 すばらしい励ましの言葉です。
 仏典では、鷲は「空飛ぶ者の王」であると述べられています。(御書1310㌻)
 わが青年部は、宝のなかの宝です。学会にとって、そして社会にとって、人類にとっての宝です。「青年部は、大鷲のごとく、正々堂々と、使命の天空を智いゆけ!」と、まず最初に、私は申し上げたい。皆さん、頼むよ!
 「青年の時代」である。学会の未来を担っていくのは、青年しかいない。
3  初代会長の牧口先生は、″いつまでも、暦の年齢にとらわれることなく、境涯が開け、思想がぐんぐん伸びていく人が青年である″と、指導しておられた。非常に深い意味のある言葉だ。
 そして、″青年は絶対に臆病ではいけない″――これは戸田先生の厳しい指導であった。
 私は、その指導のとおり戦ってきた。ただ一人、厳然と立って難を受けきってきた。
 ――学会員には絶対、難がいかないように。中傷、批判がいかないように。私一人で、全部の難を受ける。難よ、われに集まれ! 大聖人様、そうしてください――私は青春時代から、そう祈り、戦ってきた。臆病な幹部や、ずるい幹部、そんなものは眼中になかった。
 戸田先生は「戦いは、あくまでも攻撃である。攻撃精神をもったものが勝つ」と言われていた。
 「勇猛精進」――これが仏法の真髄の精神である。また、これが人生の真髄の精神でなくてはならない。牧口先生も「勇猛精進」の信心を貰かれた。どんな困難にも負けない。断じて戦いぬく。前へ前へと進みぬく。それが、人生の最高の生き方であり、最高の勝利者になるための道なのである。
 やりましょう! 地位や立場ではない。「師弟不二」に生きるのが、一番尊い人なのである。
4  ラオス建国の父「無能な人に国の宝は譲れぬ」
 私は、このたびの式典を迎えるにあたって、貴国ラオスの歴史をひもときました。
 かつて、カイソーン大統領は、新たな国づくりのために、外国にいるラオス出身の有能な知性に、帰国を呼びかけた。(=一九七五年、ラオス人民民主共和国が樹立)
 国が大変だ。帰ってきてほしい――と。
 この呼びかけに応えて、愛する同胞のために、フランスでの恵まれた研究職をあえて打ち捨てて、真っ先に祖国へ舞い戻り、苦難に挑んでいった一人の青年がいました。その雄々しい生き方の青年こそ、きょう、ここにお迎えしたブンティアム首相府府大臣なのです。
 (=同大臣は科学技術環境庁長官を兼任。数学博士。フランス国立宇宙研究センター等に勤めた)
 さらに、大統領は、こう真剣に語られました。
 「我々は、無能無知の人には、絶対に、国の宝を譲ることなどできない」
 同じように、創価学会も、利己主義、臆病、要領、名聞名利――そういう人間を偉くしてはならない。だまされてはならない。絶対に学会を任せてはならない。この方程式を根幹としていくことだ。将来のために、明快に言い残しておきたい。
 仮に幹部にそういう人間が出たならば、一切、言うことを聞く必要などないし、断固として追い出し、清浄な組織を守っていくべきである。きょうは、これを決議し合いたいが、いかがであろうか。そこにしか、学会の将来を開いていく道はないからである。
5  英知の殿堂からの栄誉を恩師に捧ぐ
 ただ今、私は、悠久の大河・メコン川のごとく、人材のとうとうたる流れを創りゆかれるラオス国立大学より、最高に栄えある「人文学名誉教授」の称号を拝受いたしました。厚く厚く御礼申し上げます。
 私たちの師匠戸田城聖先生は、アジアの平和、インドシナ半島の平和を、深く願っていました。
 そしてまた、数学の天才でもありました。数学教育への貢献は、日本で、よく知られたところです。その意味に、おいて、数学の大博士である大臣をお迎えして、インドシナの英知の殿堂からいただいた本日の栄誉を、私は、恩師戸田先生の百六周年の誕生日(二月十一日)に、心からの感動をもって捧げたいのであります。まことに、ありがとうございました。
6  正義が勝ちゆく法則を
 フランスの数学者であり哲学者でもあったパスカルは、断言した。
 「議論と議論とが対立するときには、正しく道理ある者が、空しい虚偽の者を蹴ちらし、消散させます」(「プロヴァンシアル」田辺保訳、『パスカル著作集』4所収、教文館)
 正しいことが明らか在側は、本来、偽りの者たちをけちらすことのできる存在だというのである。逆に言えば、それをせず、悪と妥協するのは、臆病、卑怯ということになる。
 ましてや、私たちは正しき法を持つ仏法者である。正義は必ず勝つ。邪悪は必ず滅びる。否、滅ぼす――これを私たちの戦いの大鉄則にしていかねばならない。
 戸田先生はつねに言われた。
 「創価学会の指導の根本は、団結の二字である」
 団結を壊し、同志を分断する悪を、絶対に許してはならない。
 ともあれ、正義は力を持たねばならない。そして、断固として「正義は勝つ」ことを証明していかねばならない。数学の「定理」のごとく正確な法則にしていかなければならない。
  共々に
    断固と勝ちな
      今世かな
 この歌を、恩師の誕生日を記念して全同志に贈りたい。
 「よき友」との出会い――これ以上の「希望の力」はない。
 ラオスの智慧の言葉にはこうある。
 「善人と付き合えば、わが身も栄える。悪人と交われば、わが身も衰退する」と。
 ここに人生の分かれ道がある。
 御書には「悪知識を捨てて善友に親近せよ」と記され、厳しく戒められている。
7  「心の財」を積み重ねよ
 さて、「ラオス」という貴国の名前は、何に由来するか。
 「ラオス」とは、「輝く人間」「心の清らかな人間」という意義があるという。
 ラオスには、大いなる人間性の光が輝いている。人々は、まことにすがすがしい微笑みに満ち満ちている。ここに、お見えになった、ブンティアム大臣が、その象徴であられると思うが、いかがだろうか。(拍手)
 さらにラオスの箴言には、「蔵の財は得やすく、心の財は得がたい」とある。
 「心の財第一なり」と説く仏法と見事に合致している。
 この「心の財」を自在に深く積み重ねていけるのが、自行化他の仏法の実践である。
8  自身の「精神的な変革」こそが根本
 すでに報道されているとおり、イギリスの歴史学者トインビー博士と私の対談集『二十一世紀への対話』(本全集3巻収録)が昨年(二〇〇五年)、私の著作としては初めて、ラオス語で発刊された。
 これで、この対談集は世界二十六言語での刊行となった。なにより、トインビー博士が喜んでくださっているであろう。
 この対話で、トインビー博士と私は深く一致をみた。それは、「人間は、体制や技術の変革のみによっては、幸福を得ることはできない。人間の精神、人間の生命を根底から変革する以外に、類の難問を打開する道はない」という一点であった。
 体制や技術の変革は、どんどん進んだが、それによって、本当に、人間が幸福になり、平和になったと言えるのか。また、物質的な成功や満足だけを求めている限り、かえって、人々は不幸にすらなっているのではないか――。博士は、このように考え、人間自身の「精神的な変革」こそが根本であることを強調されたのである。鋭く本質を見通した卓見であった。
 今、この「人間革命」の哲学と理念を、時代は、深く強く求め始めている。だからこそ、創価の運動が前進した分だけ、二十一世紀の希望は前進する。創価の連帯が拡大した分だけ、世界の平和と友好は拡大する。その誇りを胸に、私たちは、世界の友とがっちりと連帯して、仲良く朗らかに堂々と進んでいきましょう!
9  「心の財」を贈りゆく婦人部・女子部を大切に
 きょうは、世界一の「平和の宝島・沖縄」の総会、おめでとう!
 皆さん、遠くから本当によく来てくださった。皆さんのことは、絶対に忘れない。
 東海道の皆さんも同じである。世界一の「正義の人材城・東海道」の総会、おめでとう!
 そして、「心の財」を、人々に贈りゆかれる世界一の婦人部、女子部の「幸福博士」の皆さま方、毎日毎日の奮闘、本当にありがとう! ご苦労さまです!
 もしも、婦人部がいなければ、学会は、一歩も前に進まない。もしも、女子部がいなくなれば、学会は、未来性のない寂しい灰色の団体になってしまう。そのことを男性の幹部は本当に分からなければいけない。そして、婦人部、女子部に感謝し、心の底から大切にしてもらいたいのである。
 大聖人は、在家の女性の門下を、それはそれは大事にされた。家族に不幸があれば、ともに悲しみ、病気だと聞けば、ともに祈り、立派な求道の姿を最大に讃えられ、陰の労苦を察しては、深い感謝を捧げておられる。まさに、門下の女性の心のひだに染み入るように激励され、細かいところまで、一つ一つ手を打っていかれた。これが御本仏の御姿である。
 戸田先生もまた、女子部、婦人部を本当に大切にされた。それは、格好主義でも、組織のためでもない。信心を持った女性たちを、一人も不幸にしてなるものかという真実の慈愛の振る舞いであられた。私も戸田先生の弟子として、先生と同じ心で女性を大切にし、女性の意見を尊重してきた。この一点を男性幹部は、ゆめゆめ忘れてはならない。
10  きょうは、「女性の時代」の先頭を走る、そうそうたる女性リーダーが集まっている。
 アメリカで、女性で初めて、総合病院の最高経営責任者となった婦人は、地区部長である。
 カリフォルニア州の政府高官を務め、全米屈指の弁護士事務所を共同経営する地区副婦人部長。
 世界的に有名なアメリカ大手企業の最高幹部である支部婦人部長。
 ウエスト・ロサンゼルス大学の教授を務める、方面の副婦人部長。
 ヨーロッパからは、弁護士として奔走されているベルギー女子部長。
 そして、目の不自由を乗り越えながら、プエルトリコ大学で、天文学教育の推進に取り組み、偉大な探究を続ける、女子部の地区リーダー。
 皆、広宣流布と社会の最前線で、勇敢に、忍耐強く、戦っておられる。
 今、世界各地に″社会で勝つ人″″社会で光る人″が誕生している。
 こうした婦人部、女子部の皆さま方の活躍こそ、「創価の女性の世紀」が絢欄と開幕した実証であると、声高らかに、私たちは宣言してまいりたい。
11  敵とは、勇気を与えてくれる薬
 ラオスを代表する文学者であるスワントーン・プッパーヌウォングは、ある作品に登場する女性に、こう語らせている。
 「人生最いよ。敵は勇気をつけてくれる薬なのよ」(『ムアン・プアンの姉妹』星野龍夫訳、大同生命国際文化基金)
 この言葉を、謹んで、婦人部、女子部の皆さん方に捧げたい。
 そしてふたたび、ラオスの「建国の父」カイソーン大統領の叫びを、わが愛する青年部の諸君に贈りたい。
 「私は最後まで戦いぬくと誓った。たとえ命を落とすことになろうとも、この自分の誓いは生涯、守りぬく」
 勝利を決定する力は、この、徹しぬいた執念である。
 この執念で、私は十九歳から現在まで、勝ってきた。この執念が、仏法の真髄でもある。
 結びに、「敬愛するラオス国立大学に栄光あれ!」「敬愛するラオス国家に繁栄あれ!」。そして、「敬愛するわが同志に、健康あれ! 勝利者たれ!」と申し上げ、私の謝辞といたします。
 まことにまことに、ありがとうございました。
 (創価国際友好会館)

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