Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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欧州代表協議会 青年よダイヤモンドのごとく輝け

2006.1.7 スピーチ(2006.1〜)(池田大作全集第100巻)

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1  欧州広布四十五年、大発展は同志のおかげ
 懐かしい欧州のリーダーの皆さま方、遠いところ、よくお越しくださいました!
 今年は、私が欧州広宣流布への第一歩をしるしてから四十五年となる。それは、一九六一年(昭和三十六)の十月四日から同二十三日にかけて、九カ国を訪問した旅であった。(=デンマーク、ドイツ、オランダ、フランス、イギリス、スペイン、スイス、オーストリア、イタリアを歴訪した)
 じつは、私の会長就任の翌年にあたるこの年は、「躍進の年」と掲げられていた。欧州への第一歩は、まさしく、「世界広宣流布への躍進」の始まりとなったのである。
 当時、欧州には、ほとんどメンバーはいなかった。
 しかし、私は、欧州の大地に、妙法の種を、ひと粒、ひと粒、まいていった。いずこにあっても必ず、地涌の菩薩がわきいでるようにと、題目を染みこませていった。だれが、いったい、今日の大発展を想像しえたであろうか。
 すべては、世界の平和のため、人々の幸福のために、ただひたすらに、妙法流布に励んでくださった欧州の同志の皆さまの、おかげである。
 私は、心の底から感謝申し上げたい。本当にありがとう!
2  妙法の世界で、ともに戦う。それ以上の生命の思い出はない。御聖訓に、「南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき」と仰せのとおりである。
 今、真実に妙法を実践しているのは、創価学会しかない。ゆえに、もしも学会から離れて、どこか別の場所に幸福を求めても、はかない幻を追うようなものである。自由であるようで、決して自由ではない。皆さまは、断じて学会から離れてはいけない。妙法の同志というか最高の善友から離れてはいけない。
 私たちSGIは永遠に異体同心で前進してまいりたい。そこに、三世に崩れぬ絶対の幸福の軌道があることを忘れないでいただきたい。
3  うれしいことに、昨年は、欧州全体で、拡大目標を見事に突破された、とうかがった。
 各国とも、小単位の「座談会」を軸に、すばらしい発展の歴史を刻んでこられた。
 北欧のスウェーデンでも、一年間で、二割近い拡大を実現した。
 皆さま方のたゆまぬ努力によって、「欧州広宣流布」の盤石なる土台はできあがった。
 たゆまぬ前進が大事である。焦る必要はまったくない。一歩一歩、進んでいけばよいのである。
 ともあれ、皆、本当によく戦ってくださった。日蓮大聖んの御賞讃はいかばかりか。
 御聖訓には、仰せである。
 「国中の人々が、一人、二人、ないし千万億人と題目を唱えるようになれば、(その功徳が先駆者に集まるのと同じように)思いもかけない功徳が(先駆者を助けた)あなたの身に集まることでしょう。その功徳はちょうど大海が露を集め、須弥山が微塵を積み重ねたようなものです」(御書1241㌻、通解)
 これから百年先、二百年先、さらには、「末法万年尽未来際」にわたる欧州広布の壮大なる進展は、すべて誇り高き源流であり、勇敢なる先駆者である皆さま方の生々世々の大福徳となっていく。それを、晴ればれと確信していっていただきたい。
4  青年を大切に!発展の推進力は青年
 「青年・躍進の年」を迎え、欧州でも、青年の活躍がめざましい。青年部が大事である。
 私が戸田先生と出会ったのは、十九歳のときであった。
 戸田先生は、若き私を、ダイヤモンドのごとく大切にしてくださった。その大誠実の心にふれて、私も、立ち上がったのである。
 リーダーは、若い人を「使う」のではなく、若い人のために「動く」ことである。未来を担う若い人を、とりわけ女子部を、最大に尊敬し、心から大事にしていくことである。それでこそ青年は、無限の力を発揮していく。
5  青年を、こよなく愛した文豪ユゴー。フランスの「ヴイクトル・ユゴー文学記念館」では、一九九一年のオープン以来、来館者数が、まもなく二十万人を突破する。関係者の皆さまに、心から感謝したい。
 ユゴーは語った。「強き者とは正しき者」である、と。(『追放』前、神津道一訳、『ユゴー全集』9所収、ユゴー全集刊行会)
 青年は、正義を貫く強さがなくてはいけない。一騎当千の力ある人材を、さらに育成してまいりたい。
 また現在、創価教育出身の俊英が、欧州各国でリーダーとなり、平和と文化と人道の連帯の要となって活躍していることも、よくうかがっている。これほど、うれしいことはない。
 「学会の発展の推進力は青年なり!」とは、戸田先生の叫びであった。
 青年は光! 青年は希望! 未来は青年の手にある。
 青年部の大成長を皆で祈り、皆で支え、全力で応援してまいりたい。
6  幹部は礼儀正しく、真心を尽くせ
 さらに、戸田先生の指導に学びたい。すばらしいヨーロッパを建設しゆくために。先生が、幹部に対して、いつも指導しておられたことは何か。それは「誠実の二字でいけ!」であった。
 先生は、こう語っておられる。
 「心の世界は、慈悲深い心で接すれば、いくらでも変化するということを忘れてはならない。
 ともかく、心から礼儀正しく、心から粘り強さをもって接していくことが大切である。ここに指導者の本当の姿がある」
 傲慢であってはならない。絶対に威張ってはならない。どこまでも、皆を大事にする。これが指導者の鉄則であである。礼儀正しく、腰を低くして、真心を尽くしていく。そこに人格が輝いていくのである。
 さらにまた、先生は、つねづね、リーダーに語っておられた。
 「広宣流布に戦っている人を尊敬しなければ、真の信仰はできないし、自分たちの率いる組織の発展もありえない」
 この一点を、心していきたい。
 わが同志を「仏のごとく」敬え! 広布に戦うを、心からほめ讃えよ! これが大聖人の仏法の世界である。リーダーが、その実践に徹すれば、組織は限りなく発展していく。尊敬と信頼の心のスクラムが、欧州の新時代を築く。その前進を世界が見つめている。
7  欧州の前進こそ世界の前進
 日蓮大聖人は、在家の門下に仰せである。
 「その国の仏法流布は、あなたに、お任せいたします。仏種(成仏の種子)は、縁によって生じます。このゆえに(成仏の教えである)法華経を説いていくのです」(御書1467㌻、通解)
 自分のため、子孫のため、同志のため、そして愛する国土のために、勇敢に進もう! 仏縁を広げていこう!
 「ヨーロッパの前進こそ全世界の前進」と、胸を張って進んでいただきたい。
8  広布は信頼と友情の対話から広がる
 戸田先生は金剛不壊の組織をつくるために、「団結第一でいけ!」と叫ばれた。
 「一人一人が自分の力を最大に発揮して、目的のために強く伸び伸びと前進していけば、おのずから深い団結がなされていく。そうすれば、この世で恐れるものは何もない」
 窮屈な形式で縛るのではない。それでは、皆の心は離れてしまう。広宣流布のため。世界平和のため。大目的へ、信心の団結で進むのだ。一人一人の「成長」と「前進」と「勝利」に真剣に心を砕きながら、欧州は、模範の「異体同心」の連帯を築きあげていただきたい。
9  戸田先生は、広宣流布は、「民艇と友情の対話から広がる」との信念であられた。
 海外に行く青年に、戸田先生は、「気負うことはないんだよ。みんなから好かれる人となることだよ。弘法といっても、そこから始まるんだ」と教えられた。
 先生は強調された。
 「心と心の交流、友情の拡大、異なる文化の理解を育む″人間主義の対話″が大事である。その意義を違えた感じを与えては、決してならない」
 「聡明な、平和的な、文化的な会話のもっていき方をするべきだ」
 SGIの永遠の指針も、「よき市民、よき国民たれ!」である。
 そしてまた、戸田先生は、「信心の絶対の確信に立て!」と叫ばれた。
 「疑いなく信心を貫き通せばよいのである。それによって、一生の勝負が決まってしまう」
 仏法は勝負である。この勝負という一点をいかなる時も、生命に刻んでおくことだ。
 悩みを抱えている友を励まして、先生は言われた。
 「力ある人生を生きるのだ。君の想像を絶した、実に見事な解決ができる。
 題目をあげきることです。どんなことも、変毒為薬できぬわけがない」
 妙法の功力は絶対である。この大確信に立って、ヨーロッパの天地に、人間革命の歓喜のドラマを幾重にも広げていっていただきたい。
10  ロートブラット対談は未来へのメッセージ
 このたび、世界的な核物理学者で、ノーベル平和賞の受賞者である、ロートブラット博士との対談の連載が終了した。(総合月刊誌「潮」二〇〇五年七月号から二〇〇六年二月号まで連載)
 博士は、昨年(二〇〇五年)の八月三十一日に逝去されるまで、私との対談に真剣に取り組み、原稿を完成させてくださった。秘書のサリー・ミルンさんによると、盛夏の八月、博士は、最後の原稿を、ロンドンの王立病院に入院中にもかかわらず、ていねいにチェックしてくださった。
 博士は、対談の完成をたいへんに喜んでおられたとうかがった。私との対談の原稿が、博士の世界に向けた、事実上、最後の平和のメッセージとなり、遺言ともなった。
 ロートブラット博士は、対談の連載中、何度も、「世界の青年に、是非とも、この対談を読んでもらいたい」と語っておられた。私との対談に、博士は、未来の世代へのメッセージを託しておられたのである。
 博士との対談は、本年夏に発刊の予定である。(『地球平和への探究』と題し、潮出版社より二〇〇六年七月に発刊)
11  「連帯すれば、世界は変えられる」
 すでに、英国パグウオツシュ会議の会長で、高名な科学者であるケンブリッジ大学のロバート・ハインデ教授からも、対談集の序文を寄せていただいている。(「発刊に寄せて」)
 ハインデ教授はロートブラット博士の長年の友人であり、博士の平和への遺志を粧がれた人道の科学者である。ご自身も第二次世界大戦で、兄弟や友人など、多くの大切な人を失い、ロートブラット博士とともに、核兵器と戦争の廃絶のために立ち上がり、戦ってこられた。
 ハインデ教授は、私どもの対談について、「一読して、たいへんに感銘を受けました。私は、何度も繰り返し、この対談を読まなければと思っています。この対談には、巨大な価値があります」と語ってくださった。
 教授は、対談集の序文に、こうつづられた。
 「(=池田会長とロートブラット博士という)これほど世代も、文化も、哲学的な背景も異なる二人が、基本的な人間の価値を重視するなど、多くの点で共通の考え方を持つことはきわめて注目に値する」
 「戦争を体験した私と同じ世代の人々は必ず、私と同じようにこの対談に感動するに違いない。そしてさらに重要なことであるが、この対談は、すべての年代の人々にとって、人類に貢献するために最大の努力をしようとの決意を促す触発となるであろう」
 深いご理解に心から感謝申し上げたい。
 ロートブラット博士が私との対談でひときわ力を込めておられた言葉を皆さま方に贈りたい。
 「大事なのは連帯です。連帯すれば、世界を変えていけるのです。それは時間がかかるかもしれませんが、長い目で見れば、最後には、民衆が勝利するのです」
 博士をはじめ、欧州の良識が生命を賭して希求してこられた、戦火なき平和な世界、そして人間の尊厳が輝く世界。これを実現するために、いよいよ私たちは、「幸福と正義の連帯」をさっそうと広げてまいりたい。
12  創価の女性は「広布」と「社会」の花
 嵐を越え、あらゆる悩みを突きぬけて、友のため、社会のために新しい道を切り開く。皆さまこそ、ヨーロッパの希望である。
 日蓮仏法では「男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」と仰せのごとく、根源的な「男女の平等」「男女の同権」が説かれている。
 妙法を持ち広宣流布に励む女性が、どれほど幸福に輝く尊貴な存在か。
 大聖人は当時の日本の人口を挙げられつつ、門下の女性を讃えておられる。
 「二十九億九万四千八百三十人の女人の中の第一なり」(「億」は現在の「十万」に当たる)
 さらに御書には「此の経を持つ女人は一切の女人に・すぎたるのみならず一切の男子に・こえたり」とある。偉大な使命の方々なのである。
 御聖訓のとおり、創価の前進を支えているのは、女性の力である。
 欧州でも、婦人部、女子部の皆さまの健闘は、まことにめざましい。
 大勢の女性メンバーが、それぞれの国にあって、″広布と社会の花″と輝いている。ますますのご活躍を心から祈りたい。
13  ご存じのように、四十五年前(一九六一年)、私が欧州を訪問したのは、東西冷戦の象徴である「ベルリンの慰」が築かれた直後であった。(=壁が築かれ始めたのが同年八月。訪問は十月)
 ベルリンを訪れ、壁を見つめて、私は欧州と世界の平和を深く祈念し、人類を結ぶ対話を心に期した。世界の知性との対話、対談集の刊行は、ヨーロッパが原点となった。
 ヨーロッパ統合の父、リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー伯。
 二十世紀最大の歴史学者、アーノルド・トインビー博士。
 続いて、ローマ・クラブの創立者、アウレリオ・ぺッチェイ博士。
 行動する文化人、アンドレ・マルロー氏。
 美の至宝を護りぬいた美術史家、ルネ・ユイグ氏。
 宗教社会学の最高権威、ブライアン・ウィルソン博士。
 ブルガリアを代表する女性芸術史家、アクシニア・ジュロヴァ博士――等々である。
14  最も大切な資産は人間
 イタリアのトリノでは来月、冬季オリンピックが開幕する。ペッチェイ博士がトリノのご出身であられたことが、懐かしく思い出される。(=SGI会長はトリノ市の名誉市民)
 ペッチェイ博士は、第一級の経営コンサルタントでもあられた。
 ある会社の再建にあたって博士は、再生への鍵を、「新たな挑戦的目標」をもたせることに定めた。そこから、社の全員の士気と意欲を高めていった。
 博士の信条は″会社の最も大切な資産は人間″ということであった。「人」を大事にし、組織で苦労してこられたからこそ、博士は、創価学会の尊さを深く理解し、驚嘆しておられたのである。
 ご自身の経験を踏まえ、博士は、確信をもって記しておられる。
 「人間が未知の課題に挑戦するとき、創造と挫折、進歩と衰退、進展と紛糾の間を画するのは、人間のもつ能力をどれだけ開発し展開し、十分に発揮させるかである」(大来佐武郎監訳『人間に使命』管野剛。田中努・遠山仁人訳、ダイヤモンド社)
 人間を「集団」として扱い、動かそうとする。そういう考え方は、もはや時代遅れである。変化の激しい乱世であればあるほど、いよいよ焦点は一人一人の「人間革命」である。
 ぺッチェイ博士は、私との対談でも、「莫大(=ばくだい)な富がわれわれ自身の内部にある」「人間は何よりもまず物質革命への心酔から醒めなければなりません」と言われていた。そして、それを引き出していくための「人間革命」に、未来の希望をおしておられた。(『二十一世紀への警鐘』本全集第4巻収録)
 「青年・躍進の年」とは、まさしく「欧州・躍進の年」である。
 まずは二〇一一年の「欧州広布五十周年」を目指して、一人一人が、わが「生命の太陽」をいちだんと光り輝かせ、無量無辺の「心の財」を朗らかに積んでいっていただきたい。一人一人が、人間革命の実証で社会を照らしゆく時、そこから、二十一世紀文明のルネサンスが聞かれることを、私は確信してやまない。
15  セネカ「忘思は重大な悪徳」
 四十五年前、「永遠の都」ローマを訪問したことも懐かしい。
 古代ローマの第哲学者セネカが、「恩」について論じている。
 「報恩」の人生は美しい。「忘恩」の人生は醜い。恩に対する一念によって、人生は決定的に変わってしまう。
 トインビー博士も高く評価していた、古代ローマの初代皇帝アウグストウスの時代。皇帝は一人の貧しい男に力を貸した。やがてその男、グナエウス・レントゥルスは、「執政官」になり、国家の第一人者になった。
 セネカいわく「乙の男は自分の栄達のすべてを神皇アウグストゥス帝の恩義に被った」(『道徳論集』茂手木元蔵訳、東海大学出版会。以下、引用は同書から)
 にもかかわらず、男は、感謝するどとろか、恩ある皇帝への不満を口にしていた。
 「いつもアウグストゥス帝について不平を並べ、帝は自分を仕事から遠ざけようとしたなどと言っていた。帝が自分に施しているというよりも、むしろ自分のほうが能弁を捨てるという損失を被ったとも言っていた」
 人間は慢心によって、人生の軌道を狂わせていくものだ。高慢の罪は立場が重くなり、責任が大きくなるほど、戒めていかねばならない。この男は、のちの皇帝によって、自殺に追い込まれたうえに、財産も取りあげられるという悲惨な末路をたどった。セネカは語る。
 「自分たちのために最も良く尽してくれた人々のことを、最も悪く言う者たちもいる」
 「忘恩は重大な悪徳であって、われわれの堪えがたいもの」である。
 恩知らずになる最大の原因は何か。セネカは鋭く喝破している。
 「その原因は余りにも自分を過信することであるか、自分自身や自分のことを自惚れるという人間生来の欠点であるか、あるいは貪欲であるか、あるいは嫉妬である」
 自惚れ、貪欲、嫉妬――学会に恩を受けながら裏切っていった者たちも、ことどとく、こうであった。
16  仏法とは″報恩の人間学″
 セネカは、「報思」について、どこまでも厳格であった。
 「恩知らずの種類は多い」「恩恵を受けたが、受けたと言わない者は恩知らずである。恩恵を受けなかったように偽る者も恩知らずである。また恩むに報いない者も恩知らずであるが、しかし何と言っても一番の恩知らずは、恩を忘れた者である」
 「恩知らずの者たちには、弁解の余地を閉ざさねばならない」
 思えば、私が友情をはぐくんだヨーロッパの方々は、ひとたび結んだ友情は絶対に裏切らないという厚い信義で、共通していた。人が何を言おうと、わが信念を貫くという「屹立した人格」があった。ヨーロッパの方々との友情は、私の人生の宝である。
 ともあれ、大聖人は「報恩」の生き方を繰り返し教えておられる。仏法とは、いわば″報思の人間学″である。ゆえに、忘恩、不知恩、背恩があれば、決して許してはならない。
 今月、サント・ビクトワール山(勝利山)に抱かれた、思い出深い南仏トレッツの研修道場で、「SGI欧州サミット」が盛大に行われる。これには、二十八カ国の同志が出席されると、うかがっている。
 さらに昨年は、新たに「欧州教学最高会議」が発足し、上級試験も実施された。今年の秋には、英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語の四言語で、欧州全体の任用試験が行われる。大成功を祈りたい。
 大聖人は、「諸法実相抄」で仰せになられた。何度も拝してきた御文であるが、もう一度、心に刻んでいきたい。
17  「行学の二道」の歴史を残せ
 「行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし
 世界は「人間革命」の大哲学を待望している。自分なりの言葉でいい。誠実に、力強く、仏法の正義を語りぬいていくことだ。この御聖訓をいただいた最蓮房は、最優秀の知性派であった。どうか、ヨーロッパの皆さまは、世界の模範と光る「行学の二道」の歴史を残していただきたい。永遠の希望の城を築いていっていただきたい。
 きょうはありがとう!
 お帰りに、なったら、わが愛する大切な同志に、くれぐれもよろしくお伝えください。
 誇り高く戦いきって、またお会いしましょう!
 (東京牧口記念会館)

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