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日蓮大聖人・池田大作

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各部代表協議会 万年の未来へ壮大な「平和革命」の基盤を

2005.9.12 スピーチ(2005.8〜)(池田大作全集第99巻)

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9  大聖人の大慈大悲こそ学会精神の真髄
 きょう九月十二日は「竜の口の法難」の日である。この時、大聖人は御年五十歳。乱れた世を救うには、正しい思想を打ち立てよ!――そう厳然と叫ばれた。そして、狂った権力者である平左衛門尉頼綱らの理不尽な弾圧によって、死罪に処せられようとしたのである。背後には邪悪な坊主の謀略があった。
 文永八年(一二七一年)九月十二日の午後、頼綱は、武装した多くの兵を率いて、大聖人の草庵に襲いかかった。大聖人御一人を捕らえるのに、数百人もの兵士を引き連れて、狼藉を加えたのである。さらに、大聖人に暴力を加え、罪人として連行した。そして、権力者たちは、正当な取り調べもなく、夜半、竜の口へ連れ出し、闇に乗じて命を奪おうとしたのである。
 しかし、いかなる凶暴な権力をもってしでも、いかなる邪悪な陰謀をもってしても、御本仏を傷つけることができなかったことは、厳然たる歴史の事実である。
 戸田先生はつねづね、言われた。
 「『大聖人は、あれだけの大難を忍ばれたから偉い方である』と言う人がいる。そうかもしれないけれども、もっと偉大なことは、ありとあらゆる大難を忍ばれながら、一切衆生を救おうとされた大慈大悲の戦いをなされたことである」
 「御本仏が、こういう御苦労をされたのだ。門下であるわれわれも、何があっても辛抱していかなければならない。大聖人の大慈大悲を世界に宣揚しなければならない」
 これこそ、学会精神の真髄である。
 ともあれ、大聖人は、この竜の口の法難にあって、お供して殉じようとした誉れの弟子・四条金吾に対して、悠然と言い放たれた。
 「これほどの喜びを笑っていきなさい」(御書914㌻、通解)
 この大境涯にまっすぐ連なっているのが、わが創価学会である。あらゆる難を不惜身命で勝ち越えてきた。一番、大事なのは、広宣流布のために戦う学会員である。
 大聖人は仰せである。
 「法華経を持つ人は、男性ならば、どんな身分の低い者であっても、三界の主である大梵天王、帝釈天王、四大天王、転輪聖王、また中国、日本の国主などよりも勝れている。ましてや、日本国の大臣や公卿、源氏や平家の侍、人民などに勝れていることは、いうにおよばない。女性ならば憍尸迦女(帝釈天の妃)、吉祥天女(インドの女性神)、あるいは漢の李夫人(武帝の夫人)、楊貴妃などの無量無辺の一切の女性に勝れている」(御書1378㌻、通解)
 まさに、妙法を弘めゆく学会員の皆さまのことである。いかなる権力の人間も、学会員の尊貴さにはかなわない。同志が功徳を受け、希望と自信と喜びに満ちあふれで前進していく。それこそが、何よりも大事である。幸福の連帯を拡大する――これがわれらの勝利であるからだ。
 最後に、次の御文を拝したい。
 「がうじやう強盛はがみ切歯をしてたゆむ心なかれ、例せば日蓮が平左衛門の尉がもとにて・うちふるまい振舞・いゐしがごとく・すこしも・をづる心なかれ
 たゆむ心なかれ! 恐るる心なかれ! この御聖訓を深く拝しながら、さらに勇敢に、正義と勝利の大前進をしゆくことを、ともどもに朗らかに決意しあって、私のスピーチとさせていただく。
 重ねて、広宣流布のための全国の同志の皆さまの奮闘と労苦に、心から感謝し、最大に讃嘆申し上げたい。どうかお元気で! くれぐれもお体を大切に! ありがとう!
 (東京牧口記念会館)

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