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日蓮大聖人・池田大作

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第50回本部幹部会、第12回全国婦人部… 戦いこそ人生! 大満足の歴史を飾れ

2005.6.8 スピーチ(2005.4〜)(池田大作全集第98巻)

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1  女性の時代! 健康の世紀!
 仏法のため、社会のための大闘争、本当にご苦労さまです! きょうは、皆が疲れないよう、懇談的にお話ししたい。どうか、ゆったりとリラックスして聞いていただきたい。
 まず、世界一の「婦人部の日」(六月十日)、おめでとう!
 今日の世界的な創価学会を築き上げてきた偉大な力は、婦人部である。これを決して忘れてはらない。女性を下に見て、威張るような男性は、リーダー失格である。あらためて厳しく確認しておきたい。
 また、「女性の時代」を象徴するように、このたび、新たに女性のドクター部長が誕生することになった。信心厚き、立派な名医であられる。「健康の世紀」「生命の世紀」の構築へ、よろしくお願いします。
 きょうは、信越の総会、おめでとう! 本当によく来られた。私はうれしい。広布に励む皆さんのお名前は燦然と輝いている。
 さらに、北陸の総会、おめでとう! 北陸も、よくいらっしゃった。大勝利の総会、すばらしいことである。偉大な前進を心から讃えたい。
 そしてアメリカ、韓国をはじめ海外からの同志の皆さま、本当にご苦労さま!
 このほど、九州に堂々たる墓園が完成した。二十八万坪という広さを誇る三世永遠の安穏の園である。(大分県の日田市天瀬町の「九州池田記念墓地公園」)
 「お墓ができたから、もう安心だ」(笑い)と言う人に、ある人が「急いで入らなくてもいいんじゃないですか」と言っていたようだ。(笑い)
 ともあれ、大いなる希望に向かって、生きて生きて生きぬいていく――ここに本当の生命論がある。仏法がある。人間の智慧がある。
 九州と沖縄の皆さまの交流もすばらしい。広宣流布の大きな原動力となっている。「世界の先駆」と輝く勝利の前進を、どうかよろしくお願いします。
 広布を進める同志ほど尊い人はいない。
 だからこそ戸田先生は「学会員を苦しめる悪い人間とは断固、戦え!」と厳しかった。
 リーダーは、忘恩・反逆の徒を、厳然と打ち破りながら、晴ればれと完全勝利の劇を飾っていただきたい。
2  世界が絶讃「SGIとそ人類の希望」と
 これまで、皆さま方を代表して拝受した「国家勲章」は二十三。
 世界の大学・学術機関から受けた「名誉博士」「名誉教授」等の栄誉は、ブラジル・パラナ州の名門「州立コルネリオ・プロコピオ哲学・科学・文学大学」からの受章(五月二十七日)で百七十六を数える。
 さらに、創立百二周年の伝統を誇る中国教育界の名門「華中師範大学」からも、まもなく、名誉教授の称号をお受けする予定である。(=二〇〇五年六月十七日に受章)
 こうした栄誉は本来、その国や大学まで参上して拝受するのが、当然の礼儀である。その訪問を果たす前に、先方からわざわざ、お越しくださり、授与式を行ってくださる。私はいつも感謝にたえない。
 また、ご存じのとおり、先日(五月三十一日)、イタリアの経済発展の要トリノ市から「名誉市民」称号をいただいた。トリノ市は、歴史薫る都、そしてヨーロッパ屈指の産業都市として、たいへんに有名である。イタリアでも、世界的にも、大きな注目を集めている。(=二〇〇六年、冬季オリンピックが開催された)
 これらの栄誉はすべて、世界中の同志の皆さま方が、良き市民として立派に社会に貢献してこられた結晶である。皆さまの大いなる福運を象徴する宝冠である。
 ″世界的な新記録″と各界から讃えられる栄誉――私は、皆さまに心から御礼を申し上げたい。
 さらに、わがアメリカ創価大学の第一回卒業式(五月二十二日)を慶祝し、大学の地元オレンジ郡から「名誉郡民」の栄誉を拝受した。
 現在、世界の都市からの「名誉市民」の称号等は四百十二におよぶ。これもまた、創価の連帯への世界一信頼の証である。(拍手)
 世界の心ある人たちは、SGIの人間主義の行動を正視眼で見つめ、絶讃してくださっている。″ここに人類の希望がある″と期待を寄せておられる。
 私たちは、ちっぽけな嫉妬の人間の悪口など毅然と見おろしながら、堂々と朗らかに人類貢献の大行進を続けてまいりたい。
3  生命の宝庫アマゾンを守れ
 さて、話は変わる。聞く人が飽きないように、時には、パッパッと話を切り替えていくことも大事である。
 ブラジルが誇る大河アマゾン。その流域面積は、世界一。じつに、ヨーロッパ諸国が、すっぽりと入る大きさである。日本の川とは、ちょっと比較にならない。洋々たる王者の川である。このアマゾンの大森林は、「生命の宝庫」といわれ、人類の生存に多大な貢献をしゆく、かけがえのない宝である。
 一年間に東京都の面積の十二倍もの森林が破壊されているという。もしも、アマゾンの大森林がなくなれば、種の多様性や地球の気候に与える影響は計り知れない。このアマゾンを厳然と守る重要な拠点が、ブラジルSGIの「アマゾン自然環境研究センター」である。
 (ブラジル環境省の二〇〇五年五月の発表によれば、二〇〇三年八月から二〇〇四年八月の一年間に、アマゾン地帯で、東京都の約十二倍に当たる二万六一三〇平方キロの熱帯雨林が失われた。このぺースで破壊が続けば、数十年後には消滅の恐れがあると危ぶまれている)
 アマゾン自然環境研究センターは、アマゾンの中流域マナウス市近郊に開設されている。同センターの森林は、貴重な動植物が残るモデル林として保護され、「持続可能な開発」のための学術研究のフィールドとして活用されている。そのすぐそばを、雄大なアマゾンが、ゆったりと流れる。
 このセンターの場所は、「黒い川(ネグロ川)」と「白い川(ソリモンエス川)」の二つの大きな川が合流し、本格的なアマゾンの流れが始まる起点となっている。そして、二つの流れは、合流した後も、二色に分かれたままで、しばらく混じり合わない。そのまま、十数キロにもわたって、悠然と進んでいく。まさに白と黒の″水の帯″が織りなす、大自然の芸術である。その光景をセンターから一望することができるのである。
 私も何度となく訪問の要請を受けている。いつの日か、アマゾンの地を訪れることができる日を楽しみにしている。このロマンあふれる天地で、ブラジルの友は、「創価大学自然環境研究センター」と力を合わせて、粘り強く、環境保護の活動を展開してこられた。
4  アマゾン自然環境研究センターの構想を、私が提案したのは、十五年前の一九九〇年のことであった。二年後の九二年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連「地球サミット」(国連環境開発会議)を受け、翌九三年から、具体的な協議を開始。以来、同センターは、創価大学とともに、先駆的な活動を続けてきた。
 「植林運動」「環境教育」「希少動物の保護」への貢献、樹木の種子を採取・保存する「種子銀行」の試みなど、その取り組みは世界的に注目されている。こうした活動が評価され、九六年には、ブラジル連邦森林保護院から、「『自然遺産』私有保護林」に認定された。各国から研究者が訪れるほか、ブラジルの歴代の大統領をはじめ、ブラジル各界からも最大の期待が寄せられている。
5  サンパウロ近郊にあるブラジルSGIの自然文化センターも、じつにすばらしい。これまた、小鳥がさえずり、緑の木々と花々が広がる大自然の楽園である。
 私も、一九九三年に一度、訪れた。妻と二人で散策していると、すがすがしい役員の青年たちに出会った。しばし、懇談し、忘れられない思い出を刻んだ。このセンターも、同志の尊き真心によって、一年また一年、立派に荘厳されている。
 このブラジルの「勝利の城」を見守るように、近くには、「牧口常三郎先生通り」が走り、「戸田城聖先生橋」が架かっている。ブラジルには、三代の会長の名前を冠した「公園」や「通り」が二十以上もある。すべては、良き市民として活躍するブラジルSGIの同志への絶大なる信頼の証にほかならない。(拍手)
 (=ブラジルでは、他にも、「池田大作図書館」〈サンジョゼ・ドス・カンポス市のエリオ・アウグスト・デ・ソウザ職業教育センター〉、「市立池田大作博士幼稚園」〈カンベー市〉、昆虫の名前として「エウヒブス・イケダイ」〈国立アマゾン研究所のアレ=ホッシャ博士による〉などが命名されている。名誉会長の平和・文化・教育、そして環境保護への功績を讃えたものである)
6  地球革命へ「人間革命」
 人類の未来を考えるとき、環境問題への取り組みほど重要なものはない。「手遅れにならないうちに」との思いから、私としても、できる限りの手を打ってきた。さまざまな提言も行ってきた。
 (=名誉会長は、一九九二年、英国での「環境開発国際会議」において、論文「地球環境の保全に向けて」を発表した。さらに二〇〇二年、南アフリカでの「環境開発サミット」〈持続可能な開発に関する世界首脳会議〉の折には、「地球革命への挑戦――持続可能な未来のための教育」と題して記念提言を寄せている)
 きょうは、詳しくは申し上げないが、仏法の視点から見れば、「依正不二」と説かれるとおり、人間と自然とは一体である。
 ゆえに、人間の生命の「貪・瞋・癡」の三毒を、いかに変革し、浄化していくか――その生命次元の転換に光を当てたのが、私どもの「人間革命」である。
 ともあれ、地球一体化の時代である。環境問題のみならず、あらゆる点において、地球的視野をもった指導者の存在が不可欠の時代に入っている。
 人類の未来のため、全民衆の幸福のため、わが身をなげうって戦う力あるリーダーを、どれだけ育成できるか。そこに私も、全力を注いでいる。今こそ、指導者革命、リーダー革命が必要なのである。
7  ロシアには、百万坪を超える″池田記念庭園″がある。
 (=同庭園はロシア・西シベリアのオムスク州・カルブザ村にある。著名な社会活動家のセルゲイ・フィル氏から「池田博士の平和・教育・文化への偉大な貢献を讃えて、『池田大作記念庭園』と命名させていただきたい」と懇請があり、二〇〇二年七月に命名された。庭園には緑の草原や白樺の森が広がり、農作物の栽培等も行われている)
 このほど、モスクワ大学などに留学している創大生らが、この大庭園に招待された。近々、卒業生を含む代表が庭園を訪れ、地域の方々と有意義な交流を行うことになっている。
 その様子は、また伝えられると思う。喜びをこめて、先に報告させていただいた。
8  アマゾンとともに、地球に残された、驚くべき″資源″がある。それは、いったい何か。
 このテーマについて、私は″人類の頭脳″といわれる「ローマ・クラブ」創始者ペッチェイ博士と語りあった。
 地球の最大の″資源″とは、人間自身の「内なる富」である。人間の生命に秘められた、尽きることのない知恵とエネルギーを最大に開発しゅく「人間革命」の哲理こそが、人類の最高の希望となる。これを忘れてはならない――。
 この点で、ぺッチェイ博士と私の意見は一致した。博士は、創価学会の先見性と、人類に貢献する深き哲学に、大きな期待を寄せておられた。最大に讃嘆してくださった。思えば、ぺッチェイ博士との対談は、トインビー博士のすすめによるものだった。
 トインビー博士との対談が終わると、博士は言われた。
 ――私たちの対談は、これで終わりです。本当に有意義でした。これからも、世界の知性との対話を続けていってください――。
 そして、ペッチェイ博士ら一級の知性を紹介してくださったのである。
 どうか、皆さんも自身を磨いていただきたい。とくに青年は、世界の知性と堂々と語りあえるくらいの力をつけてほしい。仏法に勝る哲学はないのである。私たちは、その誇りを胸に進んでまいりたい。
9  仏とは「すべてに勝ちぬく勇者」
 日蓮大聖人は、「我が門人等は福過十号疑い無き者なり」――わが門下の人々が、″十号(十の尊称)を持っておられる仏を供養するよりも、はるかに勝る福徳を得ること″は、疑いない――と仰せである。
 この「十号」とは、仏を讃えた十種の称号のことである。
 御本尊の向かって左の御肩には、「有供養者福過十号」(供養すること有らん者は福十号に過ぎん)厳然と、お認めである。十号の仏に供養する福徳よりも、御本尊を持ち、広布に戦うわれわれが得る福徳のほうが、はるかに大きい。
 さらに申し上げれば、究極的には、御本尊を正しく信ずる者は、十号の福徳を具える仏界の生命を現すことができるのである。
 十号の第一は、「如来」。
 これは、真如、すなわち究極の真理から現れ来る者という意味である。
 最高の智慧、真理を体現し、瞬間瞬間、生き生きとこれを発揮して、民衆のために尽くす。最高の価値を創造していく躍動の前進をリードする。
 第二は「応供おうぐ」。
 世の尊敬や供養を受けるにふさわしい存在という意味である。自然のうちに、人々を感化、善導し、皆に功徳を受けさせることができる人格である。
 第三は「正遍知しょうへんち」。
 あらゆることを正しく知り、正しく判断できる智慧を持つ者である。したがって、その智慧をあまねく人々に行きわたらせていく″知性の光″となるのである。
 第四は、「明行足みょうぎょうそく」。
 英知と行動をあわせ持つ。知勇兼備の模範の指導者といえよう。
 第五は「善逝ぜんぜい」。
 煩悩を乗り越えて、仏の境地に達することである。濁った時代、混乱の社会を打ち破って、新しい時代へ、つねに勝利と発展を切り開いていく。そうした原動力といえようか。
 第六は「世間解せけんげ」。
 世間の情勢、時代の動向などを知り尽くした人のことで、的確に社会をリードしゆく指導力に通じよう。
 第七は「無上士むじょうし」。
 文字どおり、この上ない「最上最高の人」である。
 第八は「調御丈夫じょうごじょうぶ」。
 どんな人をも善導し、いかなる悪の働きも調伏(コントロール)できる。それは、一切衆生を薫陶する、人間教育の真髄を体現した存在である。
 第九は「天人師」。
 できる力を持つ者である。
 諸天や人々を教え導く存在である。あらゆる人々を励ましていく″精神的指導者″と考えることもできよう。
 最後の第十は、「仏世尊」である。
 「仏」は、この世でもっとも賢く目覚めている人であり、他を目覚めさせる人である。また、あらゆる人から尊敬されるがゆえに「世尊」という。
 仏は、これら十種の威徳をすべて持っているのである。さらにまた仏は、この世でもっとも強く、すべてを勝ちぬいていく勇者であるがゆえに、「世雄」という異名もある。
 智慧と力と福徳を持ち、進みゆくわが創価学会は、そして創価学会員は、永遠に勝利者である。永遠に仏の生命を涌現していけるのである。
10  戸田先生は、おっしゃった。
 「創価学会は、日蓮大聖人の仏法を末法の民衆に教え、流布するために、御本仏のお使いとして出現し、菩薩道を行じているのだ。これは、法華経に説かれる『我常在此。裟婆世界。説法教化』の一分の姿ではなかろうか。そうしてみると、学会の存在は、それ自体、創価学会仏ともいうべきものであり、諸仏の集まりといえるだろう」
 なかんずく、事実の上で、もっともはつらつと偉大な生命力を輝かせておられるのが、世界一の婦人部であると、私は申し上げたい。
 ともあれ、宇宙と社会と人間を貫く大法を、私たちは持ち、実践している。これほど尊貴な生命の位はない。いかなる邪悪にも負けない、智慧と勇気と忍耐の力がある。限りない、対話と友情と信頼の光がある。
 ここにこそ、平和と文化と教育の大道が聞かれる。正義と真実と勝利の歴史が刻まれていく。
 この創価学会とともに生きゆく皆さま方が、幸福にならないわけがない。断じて、負けるわけなどない。
 反対に、この学会に敵対し、学会員を悩ませ、苦しめた輩が、「若し悩乱せん者は頭七分に破れん」という、あまりにも厳しい仏罰を受けていることは、皆さま方が、よくご存じのとおりである。
 日寛上人は「観心本尊抄文段」に仰せである。
 我等この本尊を信受し、南無妙法蓮華経と唱え奉れば、我が身即ち一念三千の本尊、蓮祖聖人なり」
 「唯仏力・法力を仰ぎ、応に信力・行力を励むべし。一生空しく過して万劫悔ゆることなかれ」(文段集五四八㌻)
 私たちは、真剣なる信力と行力で、偉大なる仏力と法力を湧き出しながら、朗らかに悔いなく、勝ちに勝っていきたい。
11  ナイチンゲール「不平と高慢の人間に、なるな」
 近代看護の創始者ナイチンゲール(一八二〇年一九一〇年)。彼女は、後進の看護師や看護学生に、書き送っている。
 「不平と高慢と我欲に固まった、度し難い人間、《そういう》人間だけには《なりたくない》ものです」(湯槇ます監修『ナイチンゲール著作集』3、編訳者代表・薄井坦子、現代社)
 不平と高慢と我欲――学会に反逆した人間も、皆、そうであった。何かあると、すぐに不平を言う。威張る。増上慢になり、″自分さえ良ければいい″というエゴに凝り固まった人間。そういう人間にだけはなってはならない――これが、さまざまな偏見や無理解と戦いぬき、多くの改革を成し遂げたナイチンゲールの深き信念だったのである。
 また、ナイチンゲールは、「もてる力を働かせることは楽しいことであり、それなくしては楽しみはない」(同前)と述べている。懸命に努力し、もてる力を発揮する。その時に人は生きがいを感じる。元気になる。
 その意味で、学会活動は、最高の健康の道である。すべてが生かされ、少しも無駄がない。苦難を突き抜け、わが使命を果たしゆくことこそ、人生の喜びなのである。
 わが学会には、妙法のナイチンゲール、「白衣の天使」である白樺会、白樺グループの皆さんがおられる。「皆を健康に!」「友を幸福に!」と祈りながら、慈悲の看護に徹しゆく姿は、神々しいばかりだ。尊き献身の行動を、私は片時も忘れたことがない。心からエールを送りたい。
12  生ある限り戦う! それが仏法
 きょうは、婦人部幹部会――女性が主役の会合である。
 引き続き、女性の英知の言葉を紹介したい。
 十九世紀に活躍したドイツの女性作家に、マルヴィーダ・フォン・マイゼンブーク(一八一六年〜一九〇三年)がいる。最晩年の彼女の言葉を、ロマン・ロランが記している。
 「人は戦わないでは生きることはできない」(「内面の旅路」片山敏彦訳、『ロマン・ロラン全集』17所収、みすず書房)
 もっと戦わなければ! もっと愛さなければ!――それが生きることだと彼女は言う。
 生ある限り戦う!――これが仏法である。学会精神である。
 偉大な魂からほとばしる言葉には、普遍の哲学がある。学会活動の正しさ、仏法の正しさを証明している。
 きょうは、″世界広布の電源地″アメリカの友も参加されている。有名なアメリカの女性詩人、エミリー・ディキンソン(一八三〇年〜八六年)の詩の一節に、こうあった。
 「武器や家柄にくらべて
 正義はずっと崇高なもの――」(『愛と孤独と――エミリ・ディキンソン詩集』3、谷岡清男訳、ニューカレントインターナショナル)
 権力や家柄――そんなものにへつらうのは最低の心だ。正義とそ、永遠の世界最高の財宝である。いちばん崇高なものである。
 皆さんは、そのことをよく知っておられる。虚栄には真の幸福はない。悠然と見おろしていくのだ。妙法にかなうものはないのである。
 何でもいい、何かで勝つことだ。人に負けないものをつくることだ。自分自身の生活の上で勝利することだ。そのための信心である。
 夫婦で一緒に、また子どもたちと、家族と、そして同志と一緒に歩み、ながら、「健康で勝った!」「何かで勝った!」と勝利の歴史をつくっていく人が、本当に偉い人である。満足の人である。幸福の人である。
 信心をしきった人、広宣流布に戦った人は、最高の勝利者となる。
 「月月・日日につより給へ」との御聖人訓を胸に、わが人生を勝つために前進しましよう!
 ディキンソンは喝破した。
 「信仰を無くすことは
 財産を失うことより大きいのです」(前掲『愛と孤独と――エミリ・ディキンソン詩集』1)
 断じて信仰を失ってはならない。これが、十九世紀の先駆の女性の叫びであった。
13  結びに、韓民族独立の指導者、呂運亨ロウニヨン先生(一八八六年〜一九四七年)にふれたい。
 かつて日本は韓国を侵略した。いじめて、いじめて、いじめぬいた。中国に対しても同様に振る舞った。軍国主義は本当に悪い。
 そもそも、日本にとって、韓国、中国の文化の恩恵は計り知れない。この傲慢な日本の軍部権力に対して、牧口先生、戸田先生は敢然と立ち向かわれたのである。
 呂先生は、青年の活躍に最大に期待した。
 「青年は正義のためなら、惜しまない炎の心を持っている」(「夢陽 呂運亨先生記念事業会」のホームページから)と。
 青年部の諸君は、正義の中の正義である広宣流布のために、わが身を惜しまず、炎の心で戦うことだ。そして断じて勝っことだ。青年部の諸君、よろしく頼みます!
 最後に、呂先生の「有利な時には、正義を口にし、不利な時に裏切るとは、とんでもない」(同前)との言葉を紹介し、私のスピーチを終わります。長時間、本当にご苦労さま!
 皆さんの幸福、万歳! ありがとう!
 (東京牧口記念会館)

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