Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

関東会・東京会合同研修会(4) 世界を変えるには自分革命から始めよ

2004.8.14 スピーチ(2004.1〜)(池田大作全集第96巻)

前後
4  「師」と「同志」と「御本尊」を胸に
 スイスの大教育者ペスタロッチが、友人にあてた手紙がある。みずからの教育事業にたずさわる青年のことを、喜びをこめて書いている。
 「わたしの仕事を引き継いでくれる人々は、わたしよりも立派です」
 「友よ、わたしは成功したのです」(「書簡集」長田新訳、『ペスタロッチー全集』7所収、平凡社)
 弟子の勝利が、師匠の勝利である。自分よりも立派な弟子に!――それが、師匠の心である。また、そうでなければ、本当の弟子ではない。
 今、私も、後継の「常勝のリーダー」が陸続と躍り出ることを、祈りに祈り、待っている。
 青年は信用が財産である。
 「あの人にまかせれば安心だ」「必ず道を切り開いてくれる」
 そう言われる人間になることだ。
 昭和三十一年の最も厳しい″大阪の戦い″に、戸田先生は私を派遣した。
 いかに大変な状況であっても、勝利から逆算し、私は同志とともに走った。
 「戸田先生のために戦えばいいんだ」
 「同志のために尽くせばいいんだ」
 「御本尊を信じて勝利すればいいんだ」
 私の心は、ただ、これだけしかなかった。
 決戦の日の早朝。東京の戸田先生から、電話が入った。
 「大作、起きてたのか」
 「はい」
 「関西はどうだい?」
 「こちらは勝ちます!」
 「そうか。うれしいな」
 あの先生の声の響きは今も忘れられない。
 勝利――これが後継者の使命だ。負ける戦いならば、最初からしないほうが、ましである。
 師弟不二の心で、勝って勝って勝ちまくり、力ある民衆の指導者に成長していただきたい。
     ③
 われらは使命深き「精神の王者」
 私は、世界的に著名な国際法学者で、アメリカ・デンバー大学副学長のナンダ博士と、対談を重ねてきた。(=対談は、二〇〇五年五月、『インドの精神――仏教とヒンズー教』〈東洋哲学研究所〉として発刊された)
 博士が語られていた。
 「ガンジーもいわれなき中傷にさらされていました。ブラックジャーナリズム(=悪質な金もうけ主義の雑誌・新聞)はいつの時代にも存在します。大切なのは民衆一人ひとりがその中傷に同調せず、それを糾すために正義の声をあげていくことです」(月刊誌「パンプキン」二〇〇四年五月号、潮出版社)
 民衆が正義の声をあげなければ、「嘘の暴力」は、ますます増長する。邪悪な嘘は、断じて放置してはならない。
 最後に、もう一度、ローマ・クラブの創立者ペッチェイ博士の言葉を贈りたい。
 「人は鎖につなぐことができても思想を縛ることはできない」(前掲『人類の使命』)
 偉大なる仏法を弘め、友を幸福へ、平和へとリードしていく私たちは、「思想の王者」である。
 「精神の王者」である。
 われらの使命は大きい。ゆえに、断じて負けてはならない。
 誇りも高く、正義の旗を堂々と掲げ、進んでまいりたい。
 (群馬多宝研修道場)

1
4