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日蓮大聖人・池田大作

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神奈川・千葉合同協議会 幹部が団結せよ、率先せよ

2003.11.19 スピーチ(2003.7〜)(池田大作全集第95巻)

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2  戸田先生「これからも心を合わせていけ」
 戸田先生の折々のご指導から始めたい。
 戸田先生のお話は、全部、私の胸に入っている。いつも厳しい先生であったが、「大作は、私の言うことを、よく覚えるな。忘れないな」と絶大な信頼を寄せてくださった。恩師の言葉は、今も光を放っている。
3  〈戸田先生の言葉〉
 「どのような癖のある馬でも、また名馬でも、使う人によって変えられていくし、また変わってくるものである。ゆえに師は選ばなくてはならない」
 師匠を選ベ!――これが人生最重要の決断である。
 「学会も強くなった。幹部も育った。今の学会は幹部の団結によってできたのだ。これからも心を合わせてやれ」
 幹部の団結である。鮮やかな一筋の光のごとく、団結の足跡を刻んでいくのである。
 派閥など断じてつくるな。それが恩師の厳命であった。
 「現在の自分の環境に対して不平不満を抱く者は決して幸にはなれない」
 昔の学会は何もなかった。そこから、一人立ち上がっていったのだ。環境が悪ければ、自分が変えていけばよいのである。
4  祈りは行動を生む
 宗教に関する鋭い考察を紹介したい。
 〈アメリカ第十六代大統領リンカーン〉
 「私としても宗教の公然たる敵、またはその嘲笑者であるのがわかっている人を公職に推す気にはとうていなれない」(B・P・トーマス『リンカーン伝』坂西志保訳、時事通信社)
 宗教をあざ笑うような無知な人間は信用できない――これが歴史に輝くアメリカ大統領の信条である。
5  〈フランスの文豪ロマン・ロラン〉
 (ハトマ・ガンジーに)「ほんとうの祈りは、あなたがなさっているように、行動しながらする祈りなのです」(『書簡』10,『ロマン・ロラン全集』42,蛯原徳夫訳、みすず書房)
 祈りは「行動」を生む。祈りはエンジンである。エンジンは走るためにある。祈りは「行動」のためにある。
6  乱世を勝ちゆくリーダーたれ
 次に、乱世を勝ちゆくリーダーの姿勢を学びたい。
7  〈中国の三国時代、蜀の名宰相・諸葛公明〉
 「指導者には必ず、腹心(心から信頼できる者)、耳目(情報を知らせる者)、爪牙そうが(身を守る者)がいる」
 そして――腹心のいない指導者は、夜の闇をさ迷うようなものだ。情報のない指導者は、暗闇の中で身動きがとれない。勇敢に戦う者をもたない指導者は、亡んでしまう、と言うのである。(普頴華・鄭吟韜著『白話諸葛亮兵法』時事通信社、参照)
 指導者は、孤独であっては戦えない。「君のためなら何だってするよ」と言われるような厚い信望を広げることだ。一人でいばつて、包容力も、慈悲もない。苦楽をともにする友もいない。それでは指導者とは言えない。
 指導者は、同志を大事にすべきだ。自分に意見を言ってくれる人を尊重することだ。
8  〈「四条金吾殿女房御返事」〉
 「大将軍よはければ・したがうものも・かひなし、弓よはければ絃ゆるし・風ゆるければ波ちゐさきは自然の道理なり
 ――大将軍の心が弱ければ、従卒もふがいない。弓が弱ければ、絃もゆるい。風がゆるければ、波も小さい。これは当然の道理である――。
 戦いは中心者の一念で決まる。何としても勝つ。この「執念」である。
9  〈「守護国家論」〉
 「兵者を打つ刻に弱兵を先んずれば強敵倍力を得る
 ――兵を打つときに、こちらが弱い兵を先に向かわせると、強い敵は、ますます力を得る――。
 だから、幹部が率先するのである。先頭に立って戦うのである。
 戸田先生は、いつも、最も大変なところへ、「大作、行ってこい!」と私を派遣された。行くところ行くところで、私は歴史をつくってきた。
10  真の教育は人間をより良く変える
 続いて、教育に関する世界の哲学者の言葉にふれたい。
 〈古代ギリシャの哲学者プラトン〉
 「人がいったん教育の結果どういう方向に向かって動きはじめるかによって、そのあとにつづくすべてのことの性格も決定されると考えてよいだろう」(『国家』藤沢令夫訳、岩波文庫)
 教育が大事である。真実の教育は人間をより良く変える。世界を変えていく。
11  〈イギリスの哲学者・数学者ホワイトヘッド〉
 「教育の本質とは、それが宗教的なものだということです」(「教育の目的」森口兼二訳、『教育の目的』〈『ホワイトヘッド著作集』9所収〉、松籟社)
 教育が正しい目的に向かうためには、どうしても宗教的、哲学的な要素が必要だ。それがなければ、教育は、他人を犠牲にして、ただ自分が偉くなるため、出世するための手段となり、堕落するのである。
12  ″生きている間に革命をなせ″
 ここで近代中国の指導者の言葉を紹介したい。
13  〈中国革命の父・孫文博士〉
 「死なない者はだれもいないのであり、死が避けられない以上、生きている間こそ、革命の事業を建設すべきである。もし、束の間の富貴をむさぼり、かりそめの命を生きたところで、世のためになんの役にたつというのか」(庄司荘一訳、伊地智善継・山口一郎監修『孫文選集』2、社会思想社)
 私も若き日、「わが生涯を広宣流布に捧げよう! 戸田先生とともに生きよう!」と決めた。その人生に一点の後悔もない。
14  〈「中国の良心」と讃えられた宋慶齢そうけいれい女史(孫文夫人)〉
 「闘争は、確かに困難であり激烈なものです」「しかし闘争なくしてなんの勝利がありましょう」(『宋慶齢選集』仁木ふみ子訳、ドスメ出版)。戦わなければ、勝利はない。戦いを避けるのは卑怯者である。
15  〈中国人民の父・周恩来総理〉
 「如何なる力量も人民の正義の事業が勝利に向うことを阻止できない」(『周恩来選集』下、森下修一編訳、中国書店)
 最後は正義が必ず勝利する!――これが学会精神である。
16  宇宙の法則はごまかせない
 アインシュタイン博士は、科学のみならず、平和、宗教、教育などあらゆる分野で卓越した考察を残している。
17  〈アインシュタイン博士〉
 「この世界を想像もできないような破滅から救おうと思うなら、はるかな神ではなく、一人ひとりの心に注意を向ける必要があるんだ」(ウィリアム・ヘルマンス『アインシュタイン、神を語る』雑賀紀彦訳、工作舎)
 あくまでも、一人一人の「心」に訴えかけていく。それが遠回りのようで、最も確実に世界を救っていくというのである。「人間革命」の道である。
 「宇宙の法則に、ごまかしはきかない」(同前)
 そのとおりである。仏法も、ごまかしはきかない。
 近年、悪坊主と反逆者が結託して起こした学会破壊の謀略も、すべて明るみとなり、大失敗に終わったことは、皆さまも、よくご存じのとおりだ。
 「人間の価値は、彼が受けとりうるところのものの中にではなく、彼が与えるところのものの中に見出されるべきであります」(湯川秀樹監修『アインシュタイン選集』3,井上健・中村誠太郎編訳、共立出版)
 それでは、人に与えうる最高のものは何か。仏法である。折伏こそ最高に価値ある行動である。
 (水久平和への取り組みが進まないことに対して)「唯一の救済策は民衆の内奥からのみ生じうるものであるとは私の深く信じて疑わないところである」(同前)
 民衆のなかから生まれた学会の使命は、ますます重大になっている。
18  弟子で決まる! いよいよ前へ、前ヘ!
 最後にふたたび、御書を拝したい。
19  〈「華果成就御書」〉
 「よき弟子をもつときんば師弟・仏果にいたり・あしき弟子をたくはひぬれば師弟・地獄にをつといへり、師弟相違せばなに事も成べからず
 ――良い弟子をもつならば、師弟は、ともに成仏し、悪い弟子をたくわえるならば、師弟は、ともに地獄に堕ちると言われている。師匠と弟子の心が違えば、何事も成し遂げることはできない。
 師弟の命運は、弟子で決まる。弟子が戦うかどうかで決まる。これを忘れてはならない――。
20  〈「阿仏房尼御前御返事」〉
 「いよいよ信心をはげみ給うべし、仏法の道理を人に語らむ者をば男女僧尼必ずにくむべし、よしにくまばにくめ法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身をまかすべし、如説修行の人とは是れなり
 ――いよいよ信心に励んでいきなさい。仏法の道理を人に語ろうとする者を、男女僧尼が必ず憎むであろう。よし憎むなら憎むがよい。法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身を任すべきである。如説修行の人とは、こうした人のことである――。
 「いよいよ」の心で、前へ前へ進んでいくことだ。
 大聖人の仏法は、つねに「今から」である。「きょう」が「久遠元初」の出発の日である。
 仏法のゆえに、悪口を言われ、悔しい思いをすることもある。しかし、「憎むならば、憎むがよい!」。この心意気で進む人を、大聖人は断じて護ってくださるのである。
 ともかく、皆さんが中心となって、しっかり頼みます!
 日本の模範、世界の模範の神奈川そして千葉になるよう、また、同志の皆さまが大功徳を受け、一家一族が幸福になられますよう、私も、しっかり祈ってまいります。
 皆さまのおかげで、すばらしい会館も輝いている。
 本日は、本当に、ありがとう!
 千葉の皆さんは、遠くから、たいへんにご苦労さまでした。
 風邪などひかないように。お元気で!
 (神奈川文化会館)

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