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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会 青年よ広布の革命児と立て

2002.12.25 スピーチ(2002.8〜)(池田大作全集第94巻)

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1  賢明、真剣なる拡大と前進の一年に感謝
 「勝利を分ちあうことは、なんとも爽快なことではないか」(Sir Winston Churchill, ''THE WAR SPEECHES,'' vol.3, Cassell & Company Limited, 1975)
 これは、イギリスの宰相チャーチルが、極悪のナチスとの闘争のなかで語った言葉である。
 全国の誉れの同志の皆さま方とともどもに、私は、大勝利の一年を、心から祝賀したい。
 一年間、本当に、ご苦労さま! 本当に、おめでとう!(拍手)
 賢明にして真剣なる「前進」と「拡大」の一年となった。社会全体が混沌を深め、活力を失いゆくなかにあって、わが創価学会は、青年の若き熱と力を沸騰させながら、二十一世紀を決定づける出発の一年とすることができた。
 日蓮大聖人も、また牧口先生、戸田先生も、どれほど皆さま方を讃嘆しておられるか。あまりにも気高き学会員の皆さまのご健闘に、私は合掌し、最敬礼して感謝申し上げたい。
 ご存じのとおり、今年は、企業の倒産件数が二万件に迫り、きわめて厳しい経済状況である。失業率も過去最悪の水準である。
 そのなかで、わが同志は、「大法弘通慈折広宣流布」のために、毅然と耐えに耐え、断固として戦いぬいてくださった。広布に励む皆さま方が、大いなる功徳に包まれゆくことは間違いない。
 「報恩抄」に「極楽百年の修行は穢土えどの一日の功徳に及ばず」と仰せのとおりである。
 また私は、けなげな同志の皆さま方が、一人残らず、三世十方の仏菩薩、そして無量無辺の諸天善神から護られゆくよう、日々、真剣に題目を送り続けている。
2  励ましの声、正義の声を
 御聖訓には、「法華経の功徳はほむればいよいよ功徳まさる」と仰せである。
 妙法のすばらしさを讃えれば、いよいよ、功徳は大きくなる。
 リーダーは、妙法を弘める同志の活躍を、真心から讃え、ねぎらい、そして、励ましていくことだ。その分だけ、妙法の功徳はいちだんと輝き、いちだんと広がっていく。
 大聖人の御書も「励ましの金言」である。
 人間の世界は励まし続ける以外にない。家庭でも、学校でも、団体でも、社会でも、励ましがなくなれば発展はない。
 励ましから、前進への勢いが生まれる。人間としての生きがいが広がる。
 励まさない幹部は、もはや幹部とはいえない。それでは、自分自身も成長しない。
 「善をなす力を持ちながら、善をなさぎる者は、一層の罪人である」(Heineich Pestalozzi, ''THE EDUCATION OF MAN,'' translated from German to English by Heinz and Ruth Norden, Philosophical Libary, Inc., New York, 1951)とは、スイスの大教育者ペスタロッチの戒めであった。
 「声仏事を為す」である。声の力で、仏の仕事ができるのである。
 ゆえに、リーダーは、一人一人と会い、声を惜しまず、同志を、後輩を、青年を徹底して激励しぬいていくことだ。
 そして邪悪に対しては厳しく破折していくことだ。
3  経済苦や病苦と格闘している友もいる。また人生は、だれしも悩みとの戦いだ。
 フランスの作家シャトーブリアンがつづったように、「大きな心の人は小さい心の人よりも多くの悩みを持つ」(『アタラ ルネ』畠中敏郎訳、岩波文庫)ものであろう。
 なかんずく、広宣流布の使命に生きゆく人生は「煩悩即菩提」であり、大きく悩んだ分だけ、大きく境涯が広がり、大きく福運が積まれる。
 仏法は「変毒為薬」の大法である。何があろうとも、必ず乗り越えていくことができる。また一つずつ絶対に打開できるように試練が現れてくるのが、「転重軽受」の甚深の法門である。
 ゆえに、宿命転換の戦いに、断じて負けてはならない。
 どんなに大変なことがあろうと、妙法を唱え、仏意仏勅の学会とともに生きぬく人は、厳として守護され、必ずや良い方向へ向かっていく。所願満足の幸福の軌道を歩んでいけることは、御聖訓に照らして、間違いない。
4  青年が盤石なら次の五十年も勝利
 これからの一つの重大なポイントは、「青年の育成」である。
 学会の未来は、青年部で決まる。すべては青年部に託していくしかない時代だ。
 これまでの学会の五十年は、戸田先生のもとに集った青年部が広宣流布の一切を担い、切り開いてきた。
 しかし、時代は、大きな転換期に入っている。今の青年部を、皆で真心から激励し、鍛え、育てながら、「新しい力」で「新しい大波」を起こしていくことである。
 大事なのは、青年を信頼し、青年を尊敬し、青年の若い力、若い頭脳、若い息吹、若い考え方を上手に引き出していくことだ。若い人が伸び伸びと活躍できる舞台をつくっていくことだ。その点に、全幹部が総力をあげて取り組んでいっていただきたい。
 青年部が盤石にできあがれば、学会の「次の五十年の勝利」は決まるからである。
 青年部の諸君は、明年、一人ももれなく、最前線に立って戦い、一切の勝利の突破口を開いていっていただきたい。
 広宣流布とは、革命である。戸田先生は「革命は死なり」と、炎のごとく指導された。これが、偉大なる恩師の決心であった。
 私もまた、同じ心で、一人の革命児として生きぬいてきた。
 本当の戦いは、気取りや見栄があってはできない。格好ではない。行動である。執念である。勝つか、負けるかである。
 ともあれ、諸君は、広宣流布の革命児として、死にものぐるいで、圧倒的な正義の勝利を飾っていただきたい。
5  牧口先生も、新しい人材の育成に全力を注がれた。
 戦前、牧口先生の折伏を受けて、入会し、まもなく福岡に帰郷した青年がいる。
 活動に励むが、思うように折伏は進まず、悩んでいた。すると、牧口先生は、遠路、福岡まで足を運ばれ、過密な日程のなか、その青年とともに友人宅を何軒も訪ね、昼夜にわたって座談会を開かれたのである。
 そして、ついに青年の友人の家族全員が入会を決意した。青年にとって、涙が出るほどうれしい、初めての折伏の結実であった。
 ともに行動し、ともに勝ちゆく「戦いの上げ潮」のなかで、大いなる激励と触発を与えていくのが、学会伝統の人材育成である。
 本年(二〇〇二年)も、数多くの新入会の友が誕生した。大切な宝の同志を、皆で真心から支え、励まし、その成長を応援してまいりたい。
 また一回一回の会合についても、中心者は、上昇気流の勢いをもって、真剣に準備し臨んでいくことである。惰性になったり、マンネリになっては、後退だ。
 ″会合革命″である。皆の心が欲しているもの、わかりたいと思っているもの、そして皆の力が出るもの、その急所を外さずに、的確に手を打っていかねばならない。
 この真剣勝負のリーダーの一念の強さ、祈りの深さ、声の響きこそが、希望と勇気の音楽となり、皆の心に入って、大いなる推進力となっていくのである。
6  感謝は美徳、忘恩は悪徳
 二十一世紀の指導者の要件は何か。韓国・済州チェジュ大学前総長の趙文富チョームンブ博士は、私との対談集の中で、味わい深い指導者論を論じておられた。
 「指導者たるもの、上に立てば立つほど苦労をしなければならない」「そうでなければ、本当に苦労している人の心など、分かるはずがありません。痛みが分からないから観念になってしまう。一部の指導者たちが政治や経済の舵取りを誤るのも、苦労している人びとの心を理解していないからではないでしょうか」(『希望の世紀へ 宝の架け橋』徳間書店)
 まことに、そのとおりである。苦労をしない人間は、他者への思いやりも感謝も忘れてしまう。
 フランスの哲学者デカルトは言った。
 「感謝がつねに美徳であり、人間社会の主要な絆であるとすれば、忘恩はそれと正反対の悪徳である」
 「この悪徳は、すべてのものは当然己に与えらるべきだと考えているような傲慢無頼の徒か、人から受けた恩恵に思いを致さない愚昧の輩か、または弱小卑賤のやからにのみ属しているのである」
 「もっとも心低い者がもっとも傲慢不遜である場合が多いのである」(『情念論』伊吹武彦訳、『筑摩世界文学大系』19所収、筑摩書房)
 これまでも、幹部でありながら、感謝の心を忘れ、お世話になった学会への大恩を忘れ、裏切り、反逆していった人間がいた。
 その本質は、傲慢であり、虚栄であり、御書に説かれているとおりの退転の姿であった。
7  目覚めた市民が社会を改革
 時代は大きく動いている。日本においても、世界においても、激動の様相を示している。
 今ほど政治に、確固たる精神性、倫理性、哲学性が求められている時代はないといってもいい。
 ドイツの文豪トーマス・マンは言った。
 「すべては、志操ゲジンヌングにかかっている。おのれ自身の向上につとめよ! そうすれば、すべてが改良されるであろう」(『非政治的人間の考察』中、前田敬作・山田知三訳、筑摩書房)
 かつて、トインビー博士との対談でも、いわゆる「政治への不信」が大きなテーマとなった。博士は憂慮されていた。
 「政治家に対する現在の広汎な幻滅感は、その幻滅を改革へと転化できないことと相まつて、民主主義を危難に陥らせている」(『二十一世紀への対話』本全集第3巻収録)
 そして、こうした危機の打開のためには、「各個人に、現代の諸制度のもとでも社会的に力を発揮できるチャンスが与えられていることを、確信させなければなりません」(同前)と言われた。
 目覚めた市民は、決して諦めずに、政治を鋭く監視し続けることだ。そして、確固たる哲学をもって、信頼にたる新しい政治家を育てながら、社会を改革していくことが重要なのだと、トインビー博士は教えられたのである。
 私が十年前にお会いした、″ビロード革命″の旗手でチェコの哲人政治家ハベル大統領は言われた。
 「われわれは一人一人、まず自分から事をはじめなければなりません。お互いに待っていたのでは、誰も、何の成果も得られないでしょう」(「エスラム賞受賞記念演説」飯島周訳、『反政治のすすめ』所収、恒文社)、「自分たちの言葉がもつ世の中を変える力を、つねに――そしてある意味では正当に――われわれは信じている、ということです」(「言葉についての言葉」飯島周訳、同前)
 語らなければ、何も変わらない。正義の証明はできない。ゆえに確信ある正義の声が必要なのである。
8  先日、発刊されたアメリカの未来学者ヘングーソン博士と私の対談集(『地球対談 輝く女性の世紀へ』主婦の友社)は、おかげさまで、各界から大きな反響をいただいている。
 博士も、このたびの発刊をたいへんに喜んでくださった。つい最近も、インタビューに答えて、こう語っておられた。
 「人類は、有史以来、成長を続けております。この成長がどこかで止まってしまうなどと考える必要は決してないのです。
 では今、どのような成長が求められているのでしょうか。それこそが、池田会長が主張されている、精神の成長なのです。私自身も、まだまだ成長が可能であると考えています。そして世界を回り、諸問題の解決に尽力しております」
 多くの人が自信を失っている時代だからこそ、私たちは「精神を限りなく成長させる哲学」を、確信をもって語り、示してまいりたい。
 (ヘンダーソン博士は、こうも語っている。
 「私の場合は、世界の諸問題の痛みを和らげるために、微々たる治療を施しているにすぎません。それに対して、池田会長は、大学の創立を含めて、偉大な実績を示しておられます。まさに、一人の人間が、どれだけ多くのことができるかについて偉大な模範を示されているのです」
 「私は、池田会長は、真の意味での未来学者であると思っております。それは、池田会長が、人間一人一人の可能性と未来を固く信じておられるからです」)
9  仏法は教えている。
 ――仏も、われらの心の中におられる。たとえば、火打ち石は、石の中に火があるようなものである。
 「われら凡夫は、まつげが近くにあるのと、虚空(大空)が遠くにあるのとは、見ることができません。(それと同じように)私たちの心の中に仏がおられるのを知らないでいたのです」(御書1491㌻、通解)
 だれ人の心の中にも、最極の仏の生命がそなわっている。その仏の智慧と力を最大に発揮していくのが「人間革命」の大運動である。
 広宣流布は、自分自身が仏になり、万人を仏にしていく人類究極の聖業である。
 牧口先生も、戸田先生も、大聖人直結の信心と行動で、仏力・法力を厳然と現し、五濁悪世の末法に広宣流布を断行してこられた。妙法を唱え、広布へ戦い、創価の師弟の道に徹するならば、自分自身もまた、偉大なる仏の力用をわが生命に赫々と涌現させていける。
 日寛上人の「観心本尊抄文段」に「われ等この本尊を信受し、南無妙法蓮華経と唱え奉れば、我が身即ち一念三千の本尊、蓮祖聖人なり」(文段集五四八㌻)と記されているとおりだ。
10  自分のいる場所で、自分の使命に徹せよ
 ヘンダーソン博士は、自身の行動哲学を次のように語っておられる。
 「人間が成長を続けるために大切なものは何か。それは″希望″であると私は思います。
 それでは、希望を持ち続ける秘訣は何か。それは″自分が決めた道を、どこまでも進みぬく″ことです。″自分のいる場所で、自分の使命に徹しきる″ということです。
 ただ漫然と危機の去ることを祈ったり、いたずらに心配するのではなく、今、自分ができることをやりきることです」
 「行動だけしても、方向性を持たなければ、逆に混乱をもたらしてしまいます。真の行動は、精神的な目覚めを通して行うものでなければならないのです」
 自分のいる場所で自分の使命に徹しきる――その人生こそ崇高である。そこに普遍性と永遠性が輝く。仏法で説く「本有常住・常寂光土」の法理にも通じよう。
 日蓮大聖人は、門下に「其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ」と仰せである。創価のリーダーの皆さまは、わが地域、わが方面の広宣流布を大聖人から託された、誉れの使命の方々なのである。
 この一年も、私はヘンダーソン博士、趙博士との対談集をはじめ、世界の知性と「平和への対話」を重ねてきた。
 (本年〈二〇〇二年〉、日本語で発刊された対談集は、ほかにモスクワ大学のサドーヴニチィ総長との対談集『新しき人類を 新しき世界を』。インドを代表する思想家ロケッシュ・チャンドラ博士との対談集『東洋の哲学を語る』。中国を代表する仏教学者の季羨林キセンリン・北京大学教授ならびに蒋忠新しょうちゅうしん・中国社会科学院教授との鼎談集『東洋の智慧を語る』)
 現在、月刊誌「潮」で、口シアの宇宙飛行士セレブロフ氏との対談を続けている。(=『宇宙と地球と人間』として二〇〇四年十一月に潮出版社から発刊)
 さらに今月(十二月)から、「東洋学術研究」誌上で、世界的な法学者でデンバー大学副学長のナンダ教授との対談も始まった(=『インドの精神』として二〇〇五年四月に東洋学術研究所から発刊)。明年に向け、アメリカのソロー協会のボスコ会長、マイアソン事務総長との鼎談の準備を進めている。(=「生命ルネサンスと詩心の光」。「灯台」二〇〇四年八月号から連載)
 そのほかにも、対談を進めている識者がいる。
 ハーバード大学教授で世界的な文化人類学者のヌール・ヤーマン博士(=「今日の世界 明日の文明」。「潮」二〇〇五年三月号から連載)。著名な心臓外科医であるヨーロッパ科学芸術アカデミーのウンガー会長(=「人間主義の旗を」。二〇〇四年十二月、「東洋学術研究」第43巻第2号から連載)。ノーベル平和賞を受賞したアルゼンチンの人権の闘士エスキベル博士。
 パグウォッシュ会議の会長を務め、インドの緑の革命の父であるスワミナサン博士(=「『緑の革命』と『心の革命』」。「潮」二〇〇四年七月号から連載)。さらにローマ・クラブ名誉会長ホフライトネル博士(=「見つめあう西と東」。月刊誌「第三文明」二〇〇四年五月号から連載。二〇〇五年十一月、単行本が同題名で第三文明社から発刊)、インド・デリー大学前副総長のメータ博士、インド科学者会議連盟前会長のカティヤール博士等である。
 これからも私は、英知のネットワークをいちだんと広げながら、「文明を結ぶ対話」を後世に厳然と残していく決心である。
11  執念をもって戦いぬいたほうが勝つ
 法華経には「猶多怨嫉」「悪口罵詈」とある。迫害は法華経の行者の証明である。
 しかし、それは悪意の中傷を放置するということでは決してない。「一つの暴論」には「十の正論」で徹底して反撃し、完全に打ち破るまで戦うのは当然である。
 フランスの文豪エミール・ゾラは叫んだ。
 「沈黙は共犯に等しいから、どしどし発言せねば」ならない。(稲葉三千男『ドレフェス事件とエミール・ゾラ』創風社)
 また、「真実は前進し、何ものも止めることはできはしない。悪意の妨害がもろもろあったにしても、厳密に決められたとおりの歩調で、一歩一歩前進していく。真実には、あらゆる障害を乗り越える力が内在している」(同前)
 イギリスの宰相チャーチルは、ナテスとの激闘の渦中にあって、「正義の戦いの完全勝利を獲得するには、時期をを逃してはなりません」(前掲''THE WAR SPEECHES'' vol.3)と母たちに設りかけた。
 そのとおりである。時を逸してはならない。勝った時こそ、次の勝利の因をつくることだ。
 戦いは、執念をもって戦いぬいたほうが勝つ。
12  日蓮大聖人は、暴悪の権力者・平左衛門尉に対して言われた。
 「(日蓮が)仏法を知り、国を思う志は、最も賞されるべきところであるのに、邪法・邪教の輩が讒奏・讒言するので、久しく大忠を懐いていても、いまだその望みのわずかさえも成就することができないでいる」(御書183㌻、通解)
 今、私たちは、大聖人が悲願とされた「立正安国」の大理想を、世界への平和・文化・教育の運動として実現してきた。
 仏意仏勅のSGIに世界から寄せられている賞讃を、大聖人は、いかばかりお喜びであろうか。
 末法は悪世であり、三類の強敵もいる。広宣流布の戦いは激しく「今に至るまで軍やむ事なし」と大聖人は仰せである。仏法は勝負である。断じて、戦いまくり、勝ちまくっていかねばならない。
 広布に戦えば、生命は健康になる。法のため、同志のために行動した人は、生死を超えて、無上の「心の宝」を積んでいけるのだ。
 御聖訓に仰せである。
 「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず、兵法剣形の大事も此の妙法より出でたり、ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候
 来年も、希望に燃えて、勇敢に、そして、仲良く愉快に、断じて勝ち進みましょう!
13  最高の新年を、にぎやかに晴れやかに
 一月は「睦月」。古来、「むつましづき」とも言われる。正月は、人と人が往来して、仲睦まじくする好機だからという説もある。
 新年勤行会に、あの友も、この友も、仲良く楽しく、にぎやかに集いながら、最高に晴れやかなスタートを切ってまいりたい。
 「あらゆる力は、ひとつになると増大し、分散すると減少する」(『わが秘密』行動恒一訳、岩波文庫)とは、イタリアの桂冠詩人。ペトラルカの警句である。和合僧の連帯、異体同心の団結ほど、この世に強いものはない。
 明年、全国各地で開催される婦人部総会の大成功を私は心から祈っている。
 婦人部らしく伸び伸びと、生き生きと、明るく平和と幸福の大波をつくっていただきたい。
 全国、全同志のご健康とご多幸、そして、勝利と栄光の人生を祈って、私のスピーチとさせていただく。本年一年間、本当にありがとう!
 どうか良いお正月をお迎えください。来年もまた、万事よろしく!
 (東京・信濃文化センター)

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