Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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海外代表との協議会 リーダーは「全員を幸福」の祈りと責任

1999.11.4 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

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8  リーダーの証は「責任感」
 有名な御聖訓に、「一つ船に乗りぬれば船頭のはかり事わるければ一同に船中の諸人損じ」――一隻の船に乗りあわせ手島江波、船頭の舵取りが悪ければ一同に船中の人々は命を損なう――と仰せである。
 船頭すなわちリーダーで決まる。
 また、「摩訶止観」の「城の主たけければ守る者も強し城の主おずれば守る者おそ」――城の主はつよいときは守る者も強い。城の主はおずれば守る者おそれる――との文も、お引きになっている。
 「長の立場」につく人にとって、最も大事なことは何か?
 それは、まず「絶対に事故を起こさないこと」である。
 そして、「最後まで責任をもつ」ことである。リーダーの証は、「責任感」である。
 いついかなる場合にも、「自分が一切の責任をとっていく」「絶対に皆を幸福にしていく」という、峻厳なる一念を、断じて忘れてはならない。
 人に仕事を託す場合もある。しかし、責任は、あくまで「長」にある。その「徹底した責任感」が全体を守るのである。
 また全体が順調に進み、慣れてくると、いつしか責任感が薄くなり、油断してしまう場合がある。何があろうと、自らの誉れある責任を、最後の最後まで厳然と貫かねばならない。それでこそ、わが使命の人生は勝利する。広布の陣列も永遠に発展させられる。
 どうか、この一点を、心の奥に刻みつけ、「無事安穏」そして「栄光勝利」の指揮を断じて、お願いしたい。(拍手)
 最後に、レオナルド・ダ・ヴィンチの箴言を贈りたい。
 「小さな部屋や小さな住居は精神を呼び覚まし、大きな部屋や大きな住居は精神を道に迷わせる」(アレッサンドロ・ヴェッツォシ『レオナルド・ダ・ヴィンチ』後藤淳一訳、創元社)
 「『嫉妬』は、死ぬことなく、また人を支配するのに、疲れることをしらぬ」(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』上、杉浦明平訳、岩波文庫)
 「師をしのぐことができない弟子は哀れである」(前掲『レオナルド・ダ・ヴィンチ』)
 ダ・ヴィンチのごとき「偉大な創造者」たれ! と念願し、記念のスピーチとしたい。
 (東京牧口記念会館)

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