Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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新年勤行会 「皆のために」、これが仏法

1999.1.2 スピーチ(1998.11〜)(池田大作全集第90巻)

前後
2  元日に、学会本部へ年賀に来られた著名な財界人が、大要、こんなふうに語っておられたそうである。
 「今年も、厳しい年になりそうです。『昔だったら、クーデターが起きても不思議じゃない』と言う人もいます。だれもあてにできません。
 そんななか、日本における創価学会の存在は、大変に大きいと思います。社会の不満のエネルギーを全部、吸収して、それを良い方向へと向けておられる」
 「これから大変な時代に入るでしょう。今、政治家に、指導者に求められるのは『思想の深さ』です。だから創価学会が大切なのです」
 行き詰まった日本。国民を手段にする独裁的な国家主義の強化。世界からも見はなされ、非常に危険な方向に向かっていると、多くの良識の人が心配している。
 これを打開する力は何か。深き人間主義の思想と行動しかない。「民衆の力」を、はつらつと解放し、価値を創造していく創価運動しかない――心ある人は創価学会に期待している。
 その一つの証左として紹介させていただいた。(拍手)
 (一日付の日本経済新聞によると、一般消費者にアンケート調査した「99年日本の顔」の第十二位に池田名誉会長が選ばれている)
3  指導者には「慈愛」がなければいけない。
 自分中心ではなく「皆のために」。これが仏法である。
 頭を低くして、手をとり、足をとり、肩を抱いて、皆を守り抜くのがリーダーである。なまいきな、いばる幹部は幹部失格である。
 二十一世紀の「慈愛のリーダー」の新しい陣列を、私は今、つくっている。
4  世界からの栄誉は「多宝の証明」
 二十年前――一九七九年(昭和五十四年)、私はインドを訪れた。
 二月十一日、戸田先生の誕生日のこと。「月氏の国」の満月が、悠久のガンジス川を照らしていた。
 あの忘れ得ぬ光景――。ちょうど、きょうも満月である。
 当時も、反逆者や悪い坊主と偽善政治家の「悪の連合軍」が学会を弾圧してきた。学会を乗っとり、利用し、支配するために、邪魔になる私を追い出そうとしていた。
 私は、牧口先生、戸田先生の直系の弟子である。清浄なる学会を守る責任がある。純粋な会員の皆さまを守り抜く使命がある。
 嵐の中、私は一人、戦った。戦い抜いてきた。
 そして、「ガンジスの満月」から、今年で二十年。私は、インドの最大にして最高の名門「デリー大学」から「名誉博士号」の決定をいただいた。(拍手)
 私は皆さまの代表であり、これは皆さま全員の栄誉である。皆さまの勝利の証であり、「諫暁八幡抄」に仰せの「仏法西還」の証の一つと受け止めたい。(拍手)
 中国、韓国をはじめ世界から「名誉博士」「名誉教授」の栄誉をいただいているのは、「多宝の証明」(法華経で多宝如来が「皆是れ真実なり」〈開結四〇〇ページ〉と証明する)の姿ではないだろうか。(拍手)
5  日蓮仏法の魂は″戦い″
 日蓮仏法は「戦いの仏法」である。善と悪との戦いである。
 法華経の有名な一節に、こうある。
 「我が滅度の後、後の五百歳の中に、閻浮提に広宣流布して、断絶して、悪魔、魔民、諸天、龍、夜叉、鳩槃荼等に、其の便を得せしむること無かれ」(開結六〇五㌻)
 「広宣流布を断絶させてはならない!」「魔に、つけ入る『すき』を与えるな!」とのご命令である。
 向かってくる敵に「応戦」し、勝利してこそ「文明」は成長する。負ければ滅亡しかない――これがトインビー博士の歴史観である。
 「仏法は勝負」である。この「戦い」を勝ち抜いてきたからこそ、今日の学会の大発展がある。「戦う」心を失えば、それは日蓮仏法ではない。
6  広宣流布は御本仏の御遺命である。
 ある海外の学者が語っていた。
 「広宣流布を遂行しているのは、全仏教界の中で、創価学会しかない」と。
 反対に、宗教を権威で飾り、悪用し、商売の道具にする。それは「法盗人」である。御聖訓に照らし、今、ことなきように見えても、必ず末路は悲惨である。仏法の因果の裁きは絶対に厳しい。
 仏意仏勅の「誉れの団体」は創価学会しかない。その「誇り」をもっていただきたい。
 広宣流布に働く皆さまを、諸天善神が守らないわけがない。三世十方の仏菩薩が守護しないわけがない。
 どうか、皆さまが、よい一年でありますように! 健康で幸福の一年でありますように! そう重ねてお祈り申し上げ、新年の所感とさせていただく。
 (東京牧口記念会館)

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