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日蓮大聖人・池田大作

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第22回本部幹部会・第3回関西青年部総… 明るく軽快に、人間の中へ、社会の中に

1998.5.26 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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24  「信仰」は「権力」より強い
 アメリカ・ルネサンスの哲人、ソローは言った。
 「今こそ好機逸すべからず! 君は現在に生き、あらゆる波に乗って船出し、各瞬間に永遠を見出さねばならない」(アメリカ古典文庫『H・D・ソロー』木村晴子・島田太郎・斎藤光訳、研究社)
 ″「いつか」ではない。「今」だ。「今」がチャンスだ! 現在を全力で生ききるのだ! そうすれば、「今」が「永遠」になるのだ!″との叫びである。
 イギリスの大詩人・ミルトンの詩には、次のようにある。
 「常に善をもって悪に打ち勝ち、――一見弱そうに思えるものをもってこの世の強大なものを破り」(『失楽園』平井正穂訳、岩波文庫)と。
 この言葉には、深い意味がある。
 「常に善をもって悪に打ち勝ち」――悪に打ち勝たねばならない。何もしないのでは善にならない。悪と戦って、初めて善となる。
 「一見弱そうに思えるもの」――信仰である。信心である。
 権力を持った者は、「信心している人間など弱いものだ」と見る。″弱いから信心しているのだ。見ろ。権力もない。財力もない。何かにすがって拝んでいるばかりではないか″と軽んじている。
 「この世の強大なもの」――権力である。権力を持った傲慢な人間のことである。
 しかし、それは本当に強いのではない。「永遠」の目から見れば。「生命」の目から見れば。
 一見、弱そうに見える信心こそ、じつはこの世で最高に強い力なのである。
 強そうな格好をしている人間は多い。しかし、本当の強さとは格好ではない。むしろ、力のない人間ほど、強そうな格好を見せるものである。
 学会もまた、世間からバカにされながら、″一見弱そうに″思われながら、信心だけで、ここまでやってきた。権力によらず、財力によらず、虚勢によらず、無名の庶民の団結で進んできた。だから強い。だから勝った。
 「信心」という最高の人間性で、「この世の強大なもの」を破る。これが、いちばん正しい方程式である。仏法の真髄であり、大聖人の教えである。学会が永遠に歩みゆく正道である。
 最後に、全創価学会の偉大なる友に、同志に、「偉大なる力」を与えゆく大関西となっていただきたいと願って、私のスピーチを終わりたい。
 ありがとう!
 (関西戸田記念講堂)

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