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日蓮大聖人・池田大作

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「創価学会後継者の日」の集い、スリラン… 後継者とは師の偉大さの証明者!

1997.5.5 スピーチ(1997.5〜)(池田大作全集第88巻)

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8  最後まで走り抜け! それが勝者
 私が貴国を二度目に訪問した一九六四年、東京オリンピックが開かれました。
 一万メートルの競走――一周四百メートルを二十五周もする熾烈なレースです。貴国スリランカの代表選手が、その決勝に臨みました。
 あいにく彼は、一週間前から風邪をこじらせてしまい、最悪の体調でした。三十分を超える激しいレース。途中で、十人近い選手が次々に棄権していきました。
 やがて、先頭集団が白熱の一位争いを繰り広げ、皆がゴールした。走っているのは、彼一人だけになりました。
 その彼に、心ない言葉を投げつける観衆もいた。
 しかし、人が、どう言おうが、どう見ようが、彼には関係ありませんでした。ただひたすらに、彼は、真剣に走り続けたのです。
 一人きりで、一周、また一周。その姿に感銘した七万人の競技場は一体になって、沸き立つような拍手と声援に包まれました。
 そして、四周遅れの彼が、ついに完走し、ゴールインした時、まるで優勝したような、感動の大喝采が送られたのであります。
 これは、オリンピック史上に語り継がれるドラマとなっております。
 諸君も、どんな時にも、このスリランカの青年のように、決して、あきらめてはならない。
 断じて、わが使命の道を、自分らしく、愉快に、勇敢に、そして、我慢強く、また忍耐強く、最後の最後まで、走り抜いていただきたいのであります。
 結びに、わが敬愛する貴大学、そして「光り輝く国」スリランカの二十一世紀の「栄光」と「勝利」を、心よりお祈り申し上げ、私の謝辞といたします。
 (創価大学記念講堂)

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