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日蓮大聖人・池田大作

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第1回パラグアイ総会 諸天は「勇気」ある人を守る

1993.2.1 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

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1  愛するパラグアイ家族に幸あれ
 バエシャパ!(ごきげんいかがですか。地元のグアラニー語)
 わが愛するパラグアイの家族にお会いするために、私は初めて貴国を訪れました。お会いできて本当にうれしい。
 そして真心で迎えてくださった皆さまに心から感謝申し上げたい。ムーチャス・グラシアス!(本当にありがとう)
 パラグアイの二月は暑いと聞いていたが、きのうときょうと本当に涼しい。四〇度(気温)近くになるから、やめたほうがいいと脅かされたが、地元の方も驚くほどの涼風である。
 皆さまの真心の祈りに、SGI(創価学会インターナショナル)派遣団を代表して、心から感謝申し上げたい。
2  はじめに、和歌(句)を詠んだので紹介したい。
   三世まで
    此の地 宝土と
     パラグアイ
    不思議な使命の
     皆に幸あれ
  
   天も地も
    川の流れも
     仏土かと
    地涌の菩薩の
     君たち忘れじ
  
   あな嬉し
    三世の霊山
     パラグアイ
  
   万才と
    叫んで 祝さむ
     パラグアイ
    七百名の
     総会 美事に
3  「不可能」を成した草創の勇士に敬礼
 澄みわたる青空、豊かな緑の大地、平和に流れゆく大河、そして世界一、心清らかな人々──。
 パラグアイは、まことに素晴らしい天地である。
 皆さま方は、この美しき地にあって、偉大なる地涌の菩薩として、妙法流布の尊き汗を流してこられた。その健闘を私は心からたたえたい。
 パラグアイの皆さまは、本当に人柄のよい方々である。まことに仲の良い、あたたかい組織である。どうか、この世界で最も美しい創価家族のスクラムを大切に守り抜いていただきたい。
4  本日の総会には、パラグアイの全支部、また全地区の皆さまが出席されている。
 はるばる六百キロの道のりを駆けつけてくださったアマンバイ地区の皆さま! 遠いところ本当にご苦労さま。支部の誕生を楽しみにしております。
 開拓の誇りに燃え、うるわしい団結のサンタ・ローサ支部の皆さま! ようこそいらっしゃいました。さらに模範の前進をお願いします。
 パラグアイ広布の原点の地、美しい自然と美しい心のエンカルナシオン支部の皆さま! どこよりも朗らかに進んでください。
 世界一のイグアスの滝、世界一の水力発電を有するイグアス支部の皆さま! 世界一の支部をつくってください。また、アルゼンチン、ブラジルの友にもよろしくお伝えください。
 そしてパラグアイ広布の本陣、アスンシオン支部の皆さま! 人材の宝、功徳の花あふれる支部として、さらに全国をリードしてください。
 また、パラグアイの地には、後継の世代が順調に育っている。青年部、未来部の皆さま、二十一世紀のパラグアイ、そして世界をどうかよろしく。
5  昨日、私はパラグアイ川を金色に染めながら地平線に沈みゆく荘厳な夕日を見た。いじらしいほど真面目に信心を貫いているパラグアイの皆さま方が、その太陽のごとく、堂々たる勝利の人生を飾りゆかれることは、絶対に間違いない。
 広布の世界で生きる人、正法を弘める人は、日蓮大聖人の大切な大切な子供である。仏さまの子供は仏さまである。幸福にならないはずがない。十方の諸仏、諸天に守られないはずがない。
 大切なのは、信心の勇気である。「勇気」ある人を、諸天は勢いを増して守りに守る。
6  「生きる」とは「炎を燃やす」こと
 貴国の民衆作家・バストスの作品に、こういう一節がある。
 「生きるということは(中略)つまりは心の底で、執拗に炎を燃やすことなのだ。一見不可能と見えることをも達成し、最後まで持ちこたえ、力の限界を越え絶望とあきらめを乗り越えて耐え抜かずにはおかれないことなのだ」
 大聖人の仏法に、また学会精神に通じる文豪の言である。どこまでいっても人生は″戦い″である。断じて負けてはならない。信仰という、最高に赫々たる太陽を燃やしながら、「私は勝った」と言いきれる一生を、生き抜いていただきたい。
7  パラグアイの皆さまは、社会に根を張って、信頼を広げておられる。本当にうれしいことである。
 皆さまのご尽力によって、三年前、南米で初めて開催された「世界の少年少女絵画展」も、素晴らしい平和のメッセージとなった。関係者の皆さまの労に心から感謝申し上げたい。そして、こうした社会貢献の行動をさらに着実に積み重ねてまいりたい。
 信心しているということで人と違うのは、あえていえば、ただ題目を唱えるという一点だけである。その一点で、私たちは胸中の御本尊を涌現し、胸中の宇宙大の宝を輝かせて生きていけるのである。
 そのうえで、あとの姿は、他の人と、まったく変わらない。よき国民、よき市民として、家庭で、地域で、社会で、伸び伸びと、また誠実に活躍していけばよい。
8  一人の「福運の大河」が周囲を福徳豊かな楽土へ
 大聖人は、「大木の下の小木・大河の辺の草は正しく其の雨にあたらず其の水をえずといへども露をつたへ・いきをえて・さかうる事に候」──大木の下の小さな木、また大河のほとりの草は、直接、雨にあたることがなく、直接、水を得ることがなくても、自然に露を得、水気を得て栄えていくのです──と。
 妙法を受持した皆さま方は、偉大なる「福運の大木」となり、「福徳の大河」となっていく方々である。人数ではない。一人、真剣に立ち上がれば、自分に縁するすべての人々を、また環境を栄えさせていくことができる。
 どうか、皆さま方は、この美しきパラグアイを、さらに福徳豊かな楽土へと潤していっていただきたい。そして、人々が「パラグアイ創価学会は素晴らしい」「私たちも入りたいが、なかなか入れてくれない」と憧れていくような、″王者の集い″であっていただきたい。
9  信心は一生である。大事なのは、一生涯、信心の火を消さないことである。
 お子さん方も、今は勉強が仕事である。信心の基本だけはきちんと学びながら、徹底して「勉学第一」で進むことが「信心即生活」となる。
 要は、「大変なときには真剣に唱題すれば、必ず乗り越えられる」ということを、がっちりと教えておくことである。あとは、いたずらに神経質になることなく、伸び伸びと成長させてあげていただきたい。
 妙法は、「宝の法」である。自分も必ず幸福になり「宝の人生」となる。また先祖も子孫も一族も皆、目には見えないが、厳然と光り輝く「幸福の軌道」に乗せていける。まさに「不思議の法」である。
 そして、目に見えない電波が月にも星にも届くように、妙法の同志の″生命の無線″も、距離を超えて、瞬時に、心から心に通じていく。ゆえに、私たちは、離れていても、いつも心はともにある。
 朗らかな人生を、楽しき人生を、仲の良い人生を生きていただきたい。そして、愛する「世界一、素晴らしきパラグアイ」を、皆の力で栄えさせていただきたい。
 皆さま方が、「人生の賢者」「健康の長者」「幸福の王者」として、栄光に包まれゆくことをお祈りし、祝福のスピーチとさせていただく。
 ムーチャス・グラシアス! また、お会いしましょう!

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