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日蓮大聖人・池田大作

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第二回アメリカSGI総会・関西ワールド… 新時代を開くのは「大確信」

1993.1.27 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

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1  ″新生アメリカ″と″世界の関西″の総会
 ″新生アメリカ″の輝かしき出発、おめでとう! 「第二回アメリカSGI(創価学会インタナショナル)総会」を心から祝福申し上げたい。
 記念すべきこの総会には、西はハワイから東はカリブ海まで全米六十二カ所、約三万人の代表が参加しておられる。
 また″世界の関西″を象徴する「第一回関西ワールド総会」おめでとう!。愛する関西の皆さまを心から歓迎したい。
2  一昨年(九一年)十月から「ヒューマニズムの教育──創価教育学展」が、ロサンゼルスをはじめとして、全米十都市で開催された。
 (ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、デンバー、シカゴ、ワシントン、フィラデルフィア、ニューヨーク、ボストン、アトランタで開催。その後、ダラス、フェニックス、ホノルル、マイアミへ巡回)
 初代会長牧口先生に始まる「創価教育学」の偉大な先見性と、その思想を現代に広く展開してきた私たちSGIの文化・教育への取り組みに対して、アメリカの知性の方々より多大な評価をいただいた。
 関係者の皆さまのご尽力に深甚の御礼を申し上げたい。
3  さあ「より偉大な目標」へ共に
 私たちの師匠であられる牧口先生は、こう言われている。
 「教師は、自分のように偉くなれ、というような傲慢な態度で生徒を指導するのであってはならない。自分のような人物に満足してはならぬ、さらに偉大なる人物を目標として進まねばならぬ、といった教え方が大事であろう。そのためには、自分と一緒に進もうという謙虚な態度をもつことこそ、正しい教師のあり方である」
 教育は、押しつけであっても、強制であってもならない。一緒に学ぼう、その人の中にある力を引き出し、自分よりさらに立派に育てていこう──その実践に教育の魂がある。
 同様に、新しきアメリカSGIの前進を担いゆく皆さまは、一人一人を尊敬し、どこまでも大切にする慈愛のリーダーであっていただきたい。
 仏界という一人一人の無限の力を触発し、「自分よりも立派に」「自分よりも幸福に」と成長させゆく、賢明なリーダーであっていただきたい。
4  ある年の冬、日蓮大聖人は門下の富木常忍の夫人の病気を心配なされ、このように励ましておられる。
 「尼ごぜんの御所労の御事我身一身の上とをもひ候へば昼夜に天に申し候なり
 ──尼御前(夫人)のご病気のことはわが身一身のことと思っておりますから、昼夜に(健康を)諸天に祈っております──と。
 短い一文の中にも、御本仏の限りない御慈愛が拝される。慈愛こそ、仏法の精神なのである。
 友の悩みをわが悩みとし、わが苦しみとして、祈っていく。苦しんでいる人の最大の味方となって抱きかかえていく。幸福になりきるまで励ましていく。この「人間主義」の行動にこそ、大聖人の仏法は生きている。
 創価学会が、なぜこれほどまでに発展したのか。それは、この大聖人の御心のままに、仏子である一人一人の会員を、心から大切にしてきたからである。
 その反対が日顕宗である。信徒を自分たちの金もうけの手段にしか見ていない。そうしておいて、常に威張っている。大聖人への恐るべき師敵対である。
5  「仏法は真剣勝負」「実行すれば願いは叶う」
 きょう、わが関西の友が晴れやかな総会を迎えた。かつて戸田先生が「関西の会員のなかから、病人および貧乏人を絶対なくしたい。なくしてみせる」と言われて、全魂で激励・指導に臨まれたことは、私たちがよく知っている通りである。
 ちょうど四十年前の「第一回大阪支部総会」の折、戸田先生は「信心をする目的は、みんながほんとうに幸福になるためです」「未来永劫に幸福になるために、信仰するのです」と宣言された。
 信仰の目的は、寺院や聖職者に隷属するためなどでは絶対にない。民衆一人一人が三世永遠の幸福を勝ち取るためであると明言されたのである。
 また、戸田先生はよく言われた。
 「悩みのある人は、真剣に願いなさい。仏法は真剣勝負です。万が一、実行しても解決しなければ、戸田の生命をあげよう」
 この命をかけた戸田先生の大確信が友を奮い立たせた。そして、この戸田先生の精神をそのまま受け継いで、実践してきたからこそ、「世界の創価学会」を築けたのである。
6  仏法は「実践」である。「行体即信心」である。本当の「祈り」と「行動」があって、願いが叶わないはずがない。
 広宣流布へと仏道修行を重ね、信心が透徹してくれば、「祈り」は必ずきちっと叶っていく。
 弓でも名人になれば、一本の矢で、ぴしっと的に当たる。皆さまも、すべての祈りが「所願満足」となる信心の達人、人生の達人となっていただきたい。そして、広宣流布と世界の″希望の新時代″を堂々と開きゆく大確信のリーダーであっていただきたい。
7  自然には山もあり、海もある。ゆったりと川が流れ、四季折々の花が開く。
 幹部のスピーチや、会合の運営も一本調子であってはならない。変化があり、余裕があり、新鮮さがあり、皆が心から、くつろげて、安心し納得できるようにするのが名指導者である。
 潤いのない、″砂漠だけ″のようなリーダーであってはならない。「進め! 進め!」と声をからしても、振り返ったら、だれもついてきていないということになりかねない。魅力ある、聡明なリーダーであってほしい。
 これまでの″開拓″の上に、皆の団結で、素晴らしいニュー「アメリカSGI」を″建設″していただきたい。
8  最後に、本日の歴史的な総会を記念して地元ロサンゼルスの皆さまに詩をお贈りしたい。題名は「新生の天地に地涌の太陽」である。
 日本においては関西、アメリカにおいてはロス、そして世界においてはアメリカが″広宣流布の心臓部″である。そのロスとアメリカの皆さまへの限りない期待を込めて、発表させていただきたい。ロスの友への詩であるが、アメリカ全体に通じる心であることは言うまでもない。
 これから私は、南米も含めて、各地で平和のため、広布のために働いてまいります。また、お会いしましょう。きょうは本当にありがとう!

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