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日蓮大聖人・池田大作

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青年部・大学校事務局長会、「旭日グルー… 君よ″民衆の太陽″と輝け

1991.5.12 スピーチ(1991.4〜)(池田大作全集第77巻)

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4  「生命尊厳の基本は″開かれた対話″」
 話は変わるが、先日、イギリスの理事長が、オックスフォード大学サマービル・カレッジの「マーガレット・サッチャー・センター」の開所式に参加し、その模様を伝えてくれた。
 開所式は同カレッジ出身のサッチャー前首相、オックスフォード大学総長のジェンキンス卿、同カレッジのペステル学長、前学長のパーク女史はじめ多数の教授が出席して行われ、式典運営の中心者ジェフリー・リー卿やパーク前学長からは真心こもるご伝言をいただいた。(=名誉会長は一九八九年五月、同カレッジを訪問し、パーク学長〈当時〉らと懇談した)
 サッチャー前首相はたいへんに元気で、「闘志に満ちた様子」であったと、理事長は伝えている。真の指導者は、最後まで戦い続ける。″永遠の戦人″こそ、人間としての偉人である。
 その日、サッチャー前首相は、次のようにスピーチされたという。
 「権威的社会は決して成功することはありません。なぜなら、人間生命の尊厳の基本である『開かれた人間同士の話し合い』を否定するからです」と。
 「対話の否定」は、相手の尊厳性の否定であり、人間尊重の否定、生命尊厳の否定に通じるというのである。
 また、″時代とともに歩む″必要を指摘され、「私たちの世界のすべてはつねに変化をしています。生命の法とは、つきつめれば変化なのです」と強調しておられたそうである。仏法の視点に通ずる、鋭い洞察である。
 生命も、社会も、人生も、変化、また変化の連続である。一瞬としてとどまることがない。無常である。この実相を自覚せず、変化への対応を怠れば、保守となり、硬直となる。それでは仏法の実践者とはいえない。
 大切なのは、この変化を、つねに価値と勝利の方向へ向けていく「知恵」である。信心根本の深き「知恵」ある人は行き詰まらない。変化即発展、変化即勝利へと転じていける。諸君は、そうした″戦う賢者″として、民衆を守りぬいていただきたい。
 さらに、サッチャー前首相は「私たちは、種々の環境の中にいます。たとえば自然環境や社会環境等ですが、もっとも大切な環境とは、『価値』を生むことのできる環境です」とも語っておられたという。
 大切なのは、「価値」を創造することである。また、そのための環境である。「価値創造」をめざしゆく私どもの運動への″励まし″とも思える言葉である。
5  私どもの舞台は世界である。私どもの行動は全人類を対象とする。私どもが見つめるのは宇宙であり、永遠である。
 そして私は、世界一の人生の師、戸田先生の弟子である。師が世界一ならば、弟子も世界をめざす。これからが本番である。これからが、いよいよ本格的に力を発揮する時である。
 私どもの前途は洋々と壮大に開けている。「若き諸君よ、勇んで後に続け」と期待し、祝福のスピーチとしたい。(創価文化会館)

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