Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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婦人部最高協議会 仏法は豊かな人間性に脈動

1990.12.23 スピーチ(1990.8〜)(池田大作全集第75巻巻)

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5  「文化」と「知の力」が人々の心を開く
 この史実は、私どもにも多くの教訓を残していよう。もちろん仏教とキリスト教の違い、また時代と社会の違いはある。大聖人の教えとキリスト教の教義とが根本的に違うことは言うまでもない。そのうえで、歴史の一つの方程式というか、人間が人間であるかぎり、おちいる可能性のある共通の弱点があり、流転があるような気がする。
 その意味で、この歴史が教えているのは、「相手が何に魅かれ、何を求めているのか」を考えず、また「相手の文化を独善的に否定する」ことの怖さである。
 その点、戸田先生は本当に鋭かった。また文化を大事にしておられた。
 「まず相手の立場に立って考える」――これが「知性の力」であり、「文化の心」なのである。その人間性の輝きは、人々に法の偉大さをも理解させていく。
 御書にも「世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり」――世を治めている世間の法(治生産業のすべて)を、よくよく心得ているのを、仏法で説く智者というのである――と仰せである。
 智者とは言うまでもなく、根本的には日蓮大聖人のことであられる。また総じては私ども門下も、広く世間の法に通じ、時代と人々の動向を鋭くキャッチしながら、この正法を弘めてまいりたい。
 婦人部の皆さまは、ある意味で、もっとも「世間の法」に通じた方々であられる(笑い)。そのうえで、絶えず学ぶことを忘れずに、自分らしく、豊かな″心の世界″を広げていっていただきたい。そうした着実な″向上の姿″は、そのまま無言にして雄弁なる弘法の実践につながっていくにちがいない。
 年末年始は多忙な日々が続く。どうかご家庭を大切に、お体を大切にされながら、最高に充実した、最高に楽しい、よいお正月を迎えていただきたい。
 (青葉寮)

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