Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

アメリカSGI最高会議 誠実、公平、進歩の人に

1990.2.21 スピーチ(1990.2〜)(池田大作全集第74巻)

前後
8  さてアメリカの「デモクラシーの詩人」ホイットマンは、こう歌っている。
 「今こそ私の言うことをよく了解し給え――どんな成功の果実からも、それが何であろうと、さらに大きな苦闘を必要とする何ものかが出現することは、万物の本質のうちに具わっているのだ」(「大道の歌」長沼重隆訳、『世界の詩集10』所収、角川書店)
 アメリカの広大な天地に、妙音を響かせてきたアメリカSGIの歴史は、まことに尊い。しかし、この詩のごとく、何事も″もう、これでいい″ということは決してない。それは生命の本質に反している。
 またアメリカの特徴の一つは、「変化」を絶えまなく繰り返すことである。他のどこよりも「変化」が速い。それだけ活力に満ちているともいえる。
 「毎朝、日をさますと新生ニューアメリカがある。好むと好まざるとに関わらず、それがあるのだ」(アンドレ・スチーブンソン)という言葉がある。
 仏法でも一切を「変化」の連続と見る。そこで問題は、「変化」を受け身にとらえ、流されていくか。よき「変化」をリードし、みずからつくりだしていくかである。
 保守や保身は、生命の冬であり、夜であり、死に通じる。進取と理想へのチャレンジは春であり、朝であり、生に通じる。
 まして仏法は「本因妙」と説く。これは、私たちの信心の姿勢に約していえば、″永遠に、原点から出発し続ける″精神ともいえよう。
 永遠に、春と朝と生のエネルギーで、希望をもって、生涯青春の姿で進歩していく。その″無限向上″の躍動に、大聖人の仏法の光がある。
 皆さまは、アメリカ広布の功労者であられる。これからは総仕上げの人生である。これまでの労苦のうえに、福徳の大花を爛漫と咲かせていただきたい。万が一にも、ラストを誤って、自分で自分の福運を壊してしまっては、あまりにももったいない。ある意味で、そうした厳しき分かれ目の段階に入ったともいえる。
 その自覚をもって、生々世々、大歓喜に満ちた金剛の境涯へと、一生成仏のすばらしい仕上げをお願いしたい。そして永遠の歴史に薫る″広布の英雄″として、名をとどめていただきたい。
 皆さまのうるわしく、すがすがしい異体同心で、「さあ、新しい出発を」「偉大なる″ニューアメリカSGI″の建設を」と念願し、最高会議の記念のあいさつとしたい。
 (創価大学ロサンゼルス分校)

1
8