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日蓮大聖人・池田大作

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第六回全国婦人部幹部会 「生活の達人」に「人生の達人」に

1989.3.29 スピーチ(1988.11〜)(池田大作全集第72巻)

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18  このほかイギリスには、死に臨んでなお、ユーモアを忘れなかった人々の逸話いつわが多くある。
 十七世紀の国王チャールズ二世は臨終の床でいわく、「いや皆の者、えらくひまがかかってすまぬぞ」と。つまり″まだ、あの世に行けそうにないのだ″というわけである。
 また作家のバーナード・ショーも、やはり死の直前、付き添いの看護婦に向かって、「いいかな、君、骨とう品というものは洗うものじゃないよ」と語りかけたという。つまり、老人である自分を、そんなにていねいに洗う必要はない、という意味かもしれない。
 さらに、著名な思想家であったトマス・モアは処刑される寸前まで、死刑執行人を相手に冗談じょうだんをとばして死んでいったそうである(以上、ユーモアについては、アントニー・グリン『イギリス人』正木恒夫訳、研究社出版を参照)。
 こうした″ユーモリスト″たちの生死の姿は、その足跡自体の社会的評価はさまざまであろうが、やはりそれなりの高みに達した人間の輝きというものを感じさせる。
 いわんや最高の妙法を信受し、日々、広布の活動に励んでおられる皆さま方は、偉大なる「人生の英雄」であり「人生の達人」であっていただきたい。
 現実生活は、さまざまな労苦の連続であるかもしれない。しかし、その労苦の中に、さわやかな笑顔を、また余裕とユーモアを忘れない「生活の達人」として、人生を最大に楽しく生き切っていただきたい。
 最後に、大切な皆さま方の「ご健康」と「ご長寿」、そしてご一家の安穏を深くお祈り申し上げるとともに、「我が人生は素晴らしい一生だった」と言える充実した″信心即人生″の日々であられんことを心から念願し、私のスピーチを終わりたい。

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