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日蓮大聖人・池田大作

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第二回全国婦人部幹部会 平凡にして偉大な母に幸あれ

1988.6.7 スピーチ(1988.5〜)(池田大作全集第71巻)

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21  信心の心清き生涯を
 最後に、次の御抄を拝しておきたい。
 「母尼ごぜんには・ことに法華経の御信心のふかくましまし候なる事・悦び候と申させ給候へ」――母尼御前が、ことに法華経の御信心の深くあられることを、(大聖人が)大変喜んでいると、申し伝えていただきたい――。
 簡潔かんけつで、何気ない御文であるが、まことに感銘深い御言葉である。
 ここに仰せの「母尼御前」とは、南条時光の母のことである。彼女は、日々、仏道修行にまじめに励み、同志とともに、また若き青年たちとともに、広布のために活躍していたのであろう。その姿を、大聖人は心から喜ばれ、称賛されている。その御心を、是非とも母御前にお伝え願いたいと、子息に真心の伝言を託されたのである。
 この婦人は、当時としては、それなりの年配であったろう。今でいえば、さまざまな経験を重ねてきた指導部の方々にあたるかもしれない。第一線の活動は、すでに後進に託し、青年らの活動の支えに徹していたのかもしれない。
 まさに、信心は年齢でもない。地位でもない。信仰の年数だけでもない。みずみずしく仏法を求め、信心を深めていく姿は、誰びとであれ、たえず大聖人が御照覧であられる。ゆえにいかなる立場であっても、いかなる年齢となっても、信心の「心」だけは清らかに、生き生きと法を求め、妙法を唱えていくことだ。ここに、御本仏の称賛を受け、限りなく幸の境涯を深めゆく要諦ようていがある。
 ともあれ、地域の婦人部の方々に、くれぐれもよろしくお伝え願いたい。第十八回総会が、無事故で大成功を収めゆくよう重ねて念願するとともに、お一人お一人が、さらにご家族の皆さまが、ますます、幸福に輝いていかれるよう心から祈念し、本日のスピーチとさせていただく。

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