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日蓮大聖人・池田大作

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沖縄池田青年塾開所式 広宣流布のために君がある

1988.2.20 スピーチ(1988.1〜)(池田大作全集第70巻)

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9  敬愛され「現代における最高の、そして最後のモラリスト」と評価されるアラン。「モラリスト」とは、人間性と人間の生き方を探究する思想家のことだが、彼は、生涯、そうした高邁な生き方を全うした。そして、一九五一年(昭和二十六年)、八十三歳で死去。ほぼ、戸田先生の会長就任と同時期であった。
 恩師の忘れられない言葉に、「相手を天晴あっぱれ、大した人だと認めた時は、勝った時である。相手を憎しみ、悪口をいうだけではいけない。敵に対してでも、尊敬の念を抱く時は、勝てるものだ」との指導がある。
 まことに含蓄深い言葉である。人の良さを認めず、他に学ばぬ人に成長の歩みはない。人を嫉妬しっとし、蔑(さげす)むばかりの人には、人格の後退と委縮いしゅくがあるのみである。そこに、人生の栄冠は、決して輝かない。
 「心広々とした指導者であれ」――これも、戸田先生がよくいわれていた指導である。
 心広き人のもとにいる人は、幸福である。温かな理解と期待、そして真心の応援を受けて、伸び伸びと進んでいけるからだ。
 反対に、心せまき指導者といる人は、不幸である。理解もされず、包容もされず、つねに堅苦しい思いで、委縮していなければならない。まことに悲しいことである。どうか諸君は、心広々とした、人間性豊かなリーダーであってほしい。
 むろん、簡単にそうなれるものではない。真剣に努力し、唱題を重ねてこそ、はじめて向上と前進が始まるものだ。青年塾に集い、信心と人格を磨き合う意義も、ここにある。
 諸君が、この″人間錬磨の道場″で存分に自身を鍛え、後輩たちのかがみとなる素晴らしき信行学のリーダーと成長するよう心から念願するとともに「広宣流布のために君がある」と申し上げて私の指導としたい。

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