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日蓮大聖人・池田大作

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関西広布35周年記念代表者幹部会 常勝の歴史と旗を高らかに

1987.4.16 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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1  人生最後の勝利をめざせ
 本年は関西広布三十五周年を迎え、本当におめでとうと申し上げる。本日は、ご多忙のところ、また遠いところ、参加された皆さまに、心からご苦労さまと申し上げたい。
 関西は、実に壮大にして、偉大なる広宣流布の歴史を刻んでこられた。その三十五年の歩みは、まさに輝く広布と信心の軌跡でつづられている。あの″雨の文化祭″しかり。また甲子園での世界青年平和文化祭しかりである。皆さまは″常勝関西″の旗を高くかかげ、見事″常勝″の歴史を築いてこられた。
 関西の皆さま方の、すばらしき広布の前進がある限り、首都・東京にも、また全国各地にも広布の波動を常に与えてきたのである。その意味で関西はまことに重要な広布の地なのである。
2  そうした常勝の歴史を刻んでこられた皆さま方を、大御本尊が、また三世の諸仏が最大に賛嘆し、守ってくださることは絶対に間違いない。私も今、ともに勤行し、皆さま方、尊き仏子のお一人お一人の人生が、すべて所願満足であられるようご祈念させていただいた。また一人も残らず成仏の大道を歩み通されるよう、さらに地域広布の勝利の道が限りなく開けていくよう、ご祈念申しあげた。
3  かつてヒトラー、ムッソリーニという独裁者がいた。また日本には東条英機らがいた。彼らは、はじめは勝利につぐ勝利で、破竹の勢いだった。しかし最後はヒトラーは自殺。ムッソリーニは銃殺のうえ、さかさにつり下げられた。東条は絞首刑になった。すべて悲劇の末路である。
 その反対に民主主義の指導者であったチャーチル首相、ドゴール将軍ら、またアイゼンハワー大統領など、一時の劣勢をはね返し、世界大戦を勝利に導き、それなりの勝利者となっている。しかし、永遠、常住の次元からいえば、彼らの勝利は、いわば無常の人生での″夢″の中の勝利であり、永遠の勝利とはいえない。多くの人生もまた、同じ次元で厳しく見られる場合があろう。
 大切なのは人生の最後の勝利である。また永遠にわたる勝利である。ここにこそ真実の勝利がある。これは、一国においても、一個人においても、またさまざまな団体、各家庭等においても同様である。
 妙法こそ、信心こそ、この″最後の勝利″を勝ち取ることのできる根本法である。最終の″真実の勝利″こそ信心の証なのである。いかなる名声も財産も地位も、死に際しての断末魔の苦しみの前には全く無力である。また地獄の苦しみを救う何の力もない。これが現実である。
 ゆえに大聖人は妙法の信心を絶対に退してはならないと繰り返し仰せなのである。その仰せ通り、人にも教え、我が身も進んできたのが、創価学会である。
4  人生に何を残すかが大切
 ″明治の元勲とよばれた政治家は、大磯に滄浪閣という料亭を残した。また、別の政治家は椿山荘という料亭を残した。一方、福沢諭吉は慶応義塾を残した。大隈重信は早稲田大学を残した″と言われた。
 人生において何を残すかが大切である。私どもは、また皆さま方は、広宣流布の大道を残した。永遠不滅の妙法の仏法を多くの人達に下種した。また、多くの人達に永遠の福運を残した。この妙法を広めゆく仏意仏勅の行動は燦然さんぜんと胸中に永遠なる輝きを残した。
 ともあれ人類の夜明けの大道の妙法を広げた。末法万年への民衆救済の正道を開いた。その尊き労作業は何ものにもかえがたき次元の生々世々の福徳となっていくことは間違いない。つまり永遠に続きゆく勝利と幸福境涯の人生となっていく。
5  指導者には人々をして、信心を深め、幸福へと導く責任がある。ゆえに、その責任への自覚と力がなくてはならない。あらゆる角度から、知恵と工夫と努力を惜しまず、人々に満足と納得を与えるリーダーでなければならない。
 さらに、妙法を信受した人は、全て尊い仏子である。この尊き仏子に対して、決していばったり、感情的にどなったり、叱ったりしてはならない。つねに、真心の指導であってほしい。指導者は、相手が仏子の存在であることを絶対に忘れてはならない。
 傲慢な人にかぎって、自分自身の信心が長続きしない場合がある。決して傲慢であってはならない。慈愛の指導をお願いしたい。ご存じの通り、多くの傲慢な人は退転し、人に迷惑をかけている。
 ともあれ、皆さま方は日蓮大聖人の眷属であり、法華経の涌出品に説かれた地涌の勇者である。その誇りと自信と使命を胸中深く抱き、これからもますますの常勝関西の指揮をお願いしたい。

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