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日蓮大聖人・池田大作

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東京・町田総区記念総会 学会活動には一切無駄がない

1998.12.12 メッセージ集(池田大作全集第67巻)

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2  乱世にこそ輝く女性の真髄
 先日(十二月二日)、アメリカの「ボストン二十一世紀センター」(=現「池田国際対話センター」)の主催で、「女性フォーラム(会議)」が開かれた。(ハーバード大学など八機関が共催)
 基調講演をしたハーバード大学のスワニー・ハント博士は語った。博士は、アメリカの駐オーストリア大使として、ボスニアなどで、民族対立の調停に当たってこられた女性である。
 「戦乱の悲劇のなかで、どこまでも『希望』と、『母としての誇り』を失うことなく生き抜いた民衆のなかに、女性の真髄があります」と。
 今の日本の状況も、男たちが信念を失い、堕落した結果と言える。そのなかで、「希望」と「誇り」を貫いてこられたのは、学会の婦人部の皆さまである。
 また、女性平和運動の世界的な指導者である、エリーゼ・ボールディング博士も語っている。
 「SGI運動のような、『一人の人間から出発して、平和の波を起こしていく』運動は、必ず迫害を受けるものです。しかし、そうした人々にとって、迫害こそが『正義の証』であり、『勲章』ではないでしょうか」と。
 これは、すべての婦人部の皆さまへの「世界からの称賛」であると確信する。
3  仏法は「善」と「悪」との大闘争
 有名な御聖訓を拝したい。
 「法華宗の心は一念三千・性悪性善・妙覚の位に猶備われり元品の法性は梵天・帝釈等と顕われ元品の無明は第六天の魔王と顕われたり、善神は悪人をあだむ悪鬼は善人をあだむ
 ――法華宗の心は「一念三千」の法門であって、「妙覚」という仏の位にまで、その本性に善と悪が備わっていると説く。“生命の根本の善性”は「梵天・帝釈」などの諸天善神と顕れ、“生命の根本の悪”は「第六天の魔王」と顕れている。そして、善神は、悪人を懲らしめる。悪鬼は、善人を苦しめようとする――。
 要するに仏法は、また信心は、どこまでいっても、「善」と「悪」の間断なき戦いなのである。
 大聖人は“極善とされる仏の位にさえ、なお悪は具わっている”と仰せである。
 役職や立場などの「位」が、いかに高かったとしても、それにふさわしい「行」がなければ、生命は「元品の無明」という闇に覆われてしまう。透徹した仏法の眼から見れば、立場が上の人間の中から、だれが増上慢を起こし、嫉妬に狂い、反逆しようとも、少しも驚くにはあたらないのである。
 あのガンジーも、「人間の心の中には、闇の力と光の力の間で永遠の戦いが激しく行われています」(『マハトマ・ガンディー 私にとっての宗教』保坂俊司訳、新評論)と洞察していた。
 その「闇の力」に屈してしまうか。それとも、「光の力」を、月々・日々に、たゆみなく強めていくか。この真剣勝負が、「人間革命」である。
 なかんずく、第六天の魔王は、最も凶悪な「闇の力」である。それは「他化自在天」といって、思うように他者を支配し、従わせようとする「権力の魔性」だからである。
 反逆者に共通するのも、学会を乗っ取り、言いなりにさせようとする、どす黒い野望であった。
4  かつて、ガンジーのもとに、ある政治家たちが、閣僚就任のあいさつにやってきた時のことである。新しい大臣たちは、ガンジーから祝福されることを期待していた。しかし、ガンジーは、お世辞など、言わなかった。それどころか、峻厳に戒めた。
 「今日かぎり、あなたがたは荊蕀の冠をかぶらなければなりません。……権力に心してください。権力は人間を堕落させます。権力の華麗さや虚飾の虜にならないようにしてください。あなたがたはインドの農村の貧しい人びとに奉仕する任務を担っていることを、忘れぬようにしてください」(K・クリパラーニ著『ガンディーの生涯』森本達雄訳、第三文明社)と。
 このように、厳しく指導してくれる師匠の存在こそが、権力の魔性に打ち勝っていくための「強さ」と「正しさ」の源泉なのである。
5  大誠実の「信心」が諸天を動かす
 ともあれ、この御聖訓に、「元品の法性は梵天・帝釈等と顕われ」と仰せのごとく、正義に生きゆく断固たる一念は、梵天・帝釈をも揺り動かしていく。広宣流布のために戦えば、諸天善神は、必ず動くのである。
 御金言には、「諸天善神が護ると言っても、それは、人の心が強いことによる」(御書1186㌻、通解)と仰せである。また「心の内に誠意があれば、いつか、その徳は外に顕れるにちがいない」(御書1527㌻、通解)とも説かれている。
 強い勇気の心、そして、陰ひなたのない健気なる「至誠(=大誠実)」こそが、天に通じていくのである。
 この一年、町田特区をはじめ、全国のわが学会員の皆さま方が、強くまた強く、誠実に戦い抜いてくださったがゆえに、諸天善神が大いに動き、梵天・帝釈の働きが厳然と現れた。学会は、あの地でも、この地でも、未曽有の「大勝利の陣列」を築くことができた。重ねて、最大に感謝申し上げたい。
6  仏法は勝負である。人生は勝負である。
 皆が、断じて勝利者となっていくための信心である。何があっても、妙法とともに、学会の和合僧とともに、強く強く、生ききることである。生ききった人が、幸福である。そして、強く生き抜くことによって、皆を幸福にできるのである。
 どうか、特区・町田は、来年もまた、颯爽と、二十一世紀へのトップに躍り出ていただきたい。そして、「世界の模範のスクラム」で、仲良く、楽しく、勇敢に、勝利の「町田広宣流布」の歴史を創り上げていきましょう!
 大切な大切な皆さま方お一人お一人が、地域と社会の長者として、健康で生き生きと、充実と満足の一生を飾っていかれますよう、心から祈っております。
 町田創価学会、万歳!(東京牧口記念会館)

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