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風邪は体力低下の証拠 二十一世紀を「健康の世紀」に

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

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13  解熱剤に注意
 池田 ひいてしまったら、どうすればよいですか。
 森田 風邪に特効薬はありません。やはり休息が何よりの薬です。
 インフルエンザの場合、発症して四十八時間以内なら効果のある特効薬があります。
 椎場 ただし、症状が和らいでも無理は禁物です。ウイルスは依然として感染力を持っています。熱が下がっても二、三日は休養することを、お勧めします。
 池田 熱があるときは、どうしますか。
 森田 熱の種類にもよりますが、三八度以上の高熱の場合は、インフルエンザの可能性があるので、すぐに病院に行ってください。吐き気や頭痛、意識がはっきりしない場合も要注意です。
 成見 発熱は、自分の体が体温を上げて、ウイルスと戦っている証拠です。解熱剤を使って無理に下げると、風邪の場合、かえって回復が遅れることもあります。また、小さな子どもの場合には、解熱剤の種類によって、重い副作用が現れることもありますので、注意が必要です。むやみに解熱剤を出すような医師には気をつけてください。
 椎場 氷枕や氷のうなどで、冷やすといいですね。お母さんや周囲の人の真心が、何よりの健康回復の力です。
 池田 ほかに気をつけることはありますか。
 森田 食事は、温かいうどんや、卵、など消化のよい良質のタンパク質をとってください。内側から体を温めることで、体力が回復します。
 椎場 高齢者の場合、風邪には注意が必要です。気管支炎や肺炎を併発する恐れもあります。
 成見 熱がなくても食欲がない、体がだるいなどのときは、医師の診察を受けてください。脱水症状が見られる場合には、入院や点滴が必要になることもあります。
 また、風邪の三要素がそろっていないのに、勝手に風邪と思って、重大な病気を見逃すことのないよう、気をつけることも大事です。
 池田 風邪だからと軽く考えてはいけないということですか。
 森田 そもそも風邪をひくのは、体力が低下している証拠です。体力の低下は余病を起こしかねません。
 池田 「風邪は万病のもと」と言われるゆえんですね。
 ともあれ、信心しているからといって油断するのは禁物です。聡明とは言えない御書にも「心に深く用心をしなさい」(一一七六ページ、通解)と仰せです。
 むしろ、より以上に、自分自身で注意し、自分自身で工夫して、健康を守り、長寿の方向と、心身をコントロールしていかねばならない。
 もちろん、治療については自分勝手な判断をせず、医師とよく相談するのは当然です。
 そのうえで、自分が″患者″であると同時に、自分が″医師″となり、″看護師″となって賢く健康を守ることです。
 健康は智慧です。賢明な智慧があれば、病気を未然に防ぐこともできる。健康即勝利の賢者の一日一日を、晴ればれと送っていきたいものです。

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