Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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性格について  

「希望対話」(池田大作全集第65巻)

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4  問4 目標を決めても長続きしない
 目標を決め、計画を立てても、最初のうちは実行できるのですが長続きしません。どうしたら長続きできるでしょうか。
 意志を強くしなさい、といっても一朝一夕にはできないことですが、たとえ長続きしなくても、計画がくずれたら、また新しい計画を立てて進んでいけばよいのです。途中で挫折することはだれにもあることですから、それ自体はむしろ当たり前のことなのです。大事なのはそのあとどうするかです。もうダメなんだとへこたれないで、新たな勇気を奮い起こして挑戦するのです。
 計画が長続きしないといっても、意志が弱いといっても、それができればしめたものです。たとえ途中でくずれても、そのたびに立ち上がっていけば、それは長続きしないのではなく、長続きしているのと同じといえます。
 それができる人は、途中で挫折するから意志が弱いのではなく、それに負けないで立ち上がれるのですから、すでに意志の強い人といえるのです。
 ですから、鍵は、途中でくずれたらまたやり直す、その根気強い繰り返しにあるといえましょう。そのうちに″三日坊主″だったのが一週間続くようになり、十日間、一カ月間と、だんだん長続きするようになっていくものです。
 ただし、無理な計画を立てれば長続きしないのは当然ですから、目標の決め方、計画の立て方を工夫する必要はあるでしょう。どんなに立派な計画であっても、実行できないものであれば意味がない。たとえば、どれほど壮大なビルディングの設計図を描いたとしても、建築費がなかったり、建築技術がそこまで到達していなければ、その設計図は何の役にも立ちません。実行できない計画もそれと同じです。
 したがって、目標や計画は、少しがんばれば達成できる程度のものにすべきです。限界にいどむ意欲は尊いとしても、それではいつかは息切れしてしまうものですし、まして能力を超えるものであれば、最初の一日や二日は何とか実行できても、長く続くはずがありません。
 目標を定め、計画を立てる時は、だれでも張りきっているものです。ところが、そうした時の精神状態は、いわば特殊であり、ふだんとは違うのです。張りきっている時は、少しぐらい無理なことでもやってしまうものですが、ふつうの時はそうはいかない。それなのに、張りきっている時の自分を基準にして計画を立てたらどうなるでしょうか。
 長続きしない人の計画は、だいたいそういった無理なものであることが多いようです。勉強なら勉強で、ふだんあまりやっていないために、いったん決意すると、どうしても欲張った計画を立てるのでしょうが、そうした計画はまず100パーセント失敗すると断言したい。
 「よし、やるぞ!」という決意は決意として、実際の計画は決して無理をしないというのが上手な計画の立て方なのです。
 そして、それが確実に実行できたら、少しずつ厳しい計画に変えていけばよいのです。それなら、途中で挫折することもなく、自信もますますついていくでしょう。
 ともかく、計画性ということは何事であれ大切なことです。多少の失敗にこりず、勇気をだして、また新たな計画のもとに進んでください。

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