Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

登れ「大満足」の峰に  

「第三の人生を語る」(池田大作全集第61巻)

前後
4  日々年々に満ちる向上の人生
 池田 人生の痛みを味わったからこそ、患者さんたちにも優しさが伝わっていくのでしょう。
 自身に具わる「仏界」にひとたび目覚めたならば、いかなる苦難や宿命さえも悲しむ必要はない。すべてが「歓喜の中の大歓喜」の人生となっていく。まったく″新しい世界″が、生活に、人生にと開かれていくのです。
 幸・不幸を決めるのは、自分の心です。その心に、限りない「強さ」と「知恵」をわき出させていく! これが仏法の力であり、信仰者としての本当の生き方なのです。″心こそ大切″です。
 松岡 尾賀さんは、医師への復帰を果たしたころ、「人生の最終章は大福運なんだから、安心して頑張ってください」と、先生に激励していただいたことが、その後の人生の大きな支えとなってきたと、述懐しておられました。
 池田 それはよかった。
 ある春のこと、戸田先生が、「大作、厳寒の冬を耐えて、また桜が咲いたよ」と、しみじみ言われたことがありました。
 いつ秋が去り、いつ冬が来たのかも判然としないような、恩師と二人して戦いぬいた日々のなかで、心に染みわたる、魂の言葉でした。
 嵐にも負けず、風にも負けず、そしてなによりも自分に負けずに、来る年も来る年も、自分らしく満開の花を咲かせていく――川村さんや尾賀さんたちのように、新たなる挑戦の道をみずから選び取り、「第三の人生」への道を意気揚々と開いていくならば、やがては、だれにも壊すことのできない、最高の「満足感」を得ることができるはずです。それが正真正銘の、人生の最終章を飾る無上の″宝″となっていくのです。
 大聖人は、五十八歳の御時に、御自身の半生を振り返られて、「月のみつるがごとく・しほのさすがごとく」と仰せになっています。
 私たちも、皓々と輝きを増し満ちゆく月のごとく、また、刻々とみなぎりゆく海原の潮のごとく、一日一日、そして一年一年と、限りなく向上し、成長していける人生を、ともどもに歩んでいきたいものです。

1
4