Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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志に殉ずる  

「第三の人生を語る」(池田大作全集第61巻)

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4  来世も未完成の仕事を続けたい
 池田 常書鴻さんが留学先のパリでたまたま『敦煌に接し、故国にすばらしい絵画芸術があることを知り、帰国して敦煌と取り組むようになった運命的ないきさつは、対談集『敦埋の光彩』(徳間書店。本全集第17巻収録)でも話しあいました。
 そのあと、困難や迫害があったものの、「人生の最後の段階になったとき、″自分が選んだ人生はまちがっていなかった。一度も後悔したことがない″と言いきれる」と語っておられた。人生は、すべからく、こうでなければなりません。
 佐々木 広布に生ききる人生も、まったく同じですね。
 池田 そうだね。常書鴻さんに「もし今度、ふたたび人間として生まれてくるとしたら、どんな職業を選びますか」とたずねたら、こう答えていました。
 「やはり『常書鴻』を選んで、未完成の仕事を続けていきたい」
 地涌の菩薩の使命に即していえば、私たちも広布という大偉業に取り組み続けていくという、三世の使命に生ききることです。
 佐々木 よくわかります。常書鴻・李承仙さん夫妻からは、両画伯の渾身の合作であるチョモランマの雄大な絵が贈られています。東京牧口記念会館の玄関ホールに掲げてあります。
 松岡 これも先ほどの「ちょっと時間を」から始まった先生との出会いと、友情をはぐくんだ歴史から生まれたものですね。
 池田 人はそれぞれが、自分だけの人生というカンバスをもっています。そこに、どのような絵を描き仕上げていくか。有名無名、非凡平凡は問題ではない。自分らしく、使命に生ききった人生劇を、最後の最後まで、ぞんぶんに描いていくことです。

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