Nichiren・Ikeda
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はじめに
「第三の人生を語る」(池田大作全集第61巻)
前後
3 とまれ、師の戸田城聖先生(創価学会第二代会長)は「人生は最期が大切だ。途中ではない。最期の最期が幸せで充実していたら、その人生は勝利だ。願わくは、夕日が荘厳に沈むような晩年でありたい」と、口癖のように言われていた。
戦時に二年間の投獄で体を傷めたこともあって長寿でこそなかったが、その言葉どおり、広宣流布の基盤を固められ、不滅の人生の総仕上げをされた。
先師である牧口常三郎先生(創価学会初代会長)は、還暦を前に創価学会を創立され、広布の源流をつくられた。獄中で逝去されたが、その従容とした最期は、殉教という気高き永遠の発展の魂を遺された。
両師は無言のうちに、人生の価値ある完走を教えていよう。
私はいつも、草創以来、苦楽をともに広宣流布へ戦ってくださった同志の無事安穏と御長寿を祈っている。名聞名利を求めず、ひたむきに活動をしてとられた方々のことを、どうして忘れ得よう。連載は、この思いからも始めた。
また、「聖教新聞」の新聞編集局からの要望で、私の妻も登場した。初めてのことだが、広布即人生の激烈な半世紀をともに生きぬいてきた私どもの経験が、なんらかのお役に立てれば望外の喜びである。
一九九八年十月二日 初の海外訪問より三十八周年の日 池田 大作