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東京創価小学校第10回卒業式、関西創価… 心は大きな”希望のポケット”

1991.3.20 教育指針 創価学園(2)(池田大作全集第57巻)

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1  晴れやかな卒業式、まことにおめでとうございます。
 東京校十期生、関西校八期生の皆さまのこの六年間の大いなる成長に、私は心から拍手を送ります。本当によくがんばりました。
 ご家族の皆さま、おめでとうございます。教職員の皆さま、ありがとうございました。
 本日は大切な用事があり、どうしても出席できませんが、私の心は皆さまと一緒です。お一人お一人と握手をかわすような思いで、一言お祝いのメッセージを贈らせていただきます。
 今回、皆さまは卒業を記念して、全員ですばらしい絵を残してくれました。東京校では北京第一実験小学校との交流の思い出を描いた『永遠の友達』、関西校では平和の願いをこめた『平和の使者』――それぞれ立派に作りあげました。
 私も拝見しました。どんな名画にも負けない、美しい友情と真心の結晶です。
 絵といえば、フランスの有名な画家にドラクロワという人がいます。この人は今から二百年ほど前、「ロマン主義」という新しい流れをつくり、生涯に九千点以上にものぼる多くの作品を残した偉大な芸術家です。
 そのエネルギーはどこから生まれたのか。彼は少年時代から好きな絵だけでなく、音楽でも文学でも語学でも何にでも伸び伸びと挑戦しました。
 ドラクロワは言います。
 「精神は、物を入れようとすればするほど広がるポケットのようなものである」(坂崎担『ドラクロワ』朝日新聞社)と――。
 若き日に彼は学び、努力して、心のポケットをたくさんの宝ものでふくらませました。世界の人の心をゆさぶる感動の名画は、このポケットから生まれたのです。
 そして彼はどんな悪口も恐れませんでした。それは心のポケットに、いつも未来へ進む「勇気」がいっぱい入っていたからです。
 「心」は何でも入る”夢のポケット”です。どこまでも広がる”希望のポケット”なのです。
 どうか私がもっとも信頼する皆さま、これからの中学時代、一つ一つの課題、一日一日の学校生活を大切にし、”夢のポケット””希望のポケット”を思うぞんぶん、ふくらませてください。そして無限に広がる可能性の大空に、すばらしい青春の絵を描いていただきたいのです。
 皆さまの健康と成長を祈りつつ、お祝いのメッセージとさせていただきます。お会いできる日を楽しみにしております。

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