Nichiren・Ikeda
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創価学園1
中学校・高等学校[昭和55年度]
教育指針 創価学園(1)(池田大作全集第56巻)
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3 創価中学・高等学校 第十三回栄光祭〈昭和55年7月12日〉
男らしく獅子の道を
きょうは久しぶりに学園で栄光祭を拝見して、わが愛する創価学園は絶対に健在なり、ということを明確に知ることができました。私にとって、これほど心強いことはありません。
真の人生の道は何かと申しますと、私は師弟の道であると思います。先輩よりも後輩が、より以上に偉大に成長する。これを師弟の道というのです。
また、「後生畏るべし」という言葉があります。後輩には、先輩を越えて、偉大なる成長と開拓と進歩がある。そうであるがゆえに、おそろしいのです。
さきほど白くて大きい一扇子を一本いただきました。それに、私は「獅子の子は 獅子と育てや栄光祭」と書きました。
私の恩師は戸田先生であり、先生は獅子でありました。
私は十九歳で、戸田先生を師と仰ぎました。そして、どんなことがあっても微動だにしない自分をつくろう、何があっても、自分の恩師から教わったこの道を、この信条を、微動だもさせないような人間を自分自身でつくろうと努力しました。戸田先生も、そのように私を鍛えてくださったのです。
獅子というものは、大やニワトリなどにほえられて、びくびくするようなものではありません。真実の学園生は、皆、獅子のように育ってもらいたいのです。今はしっかりと勉強してもらいたいのです。勉強第一です。
お父さん、お母さんに対しても、お金のこととか、考え方の違いなどで、何かと不満があるかもしれませんが、あたたかい気持ちで包容してあげてもらいたいのです。そして、「じっとこらえて今に見ろ」という負けじ魂で頑張ってください。これが、人間にとって一番大切な姿勢である、と私は思います。すなわち、民衆のなかに自分を置いて考え、民衆のためにこの人生を生きようということを、忘れないでほしいのです。
これからは、学園出身者が活躍する時代です。もう外交官も出始めましたし、弁護士も出始めました。やがて政治家も出ることでしょう。新聞にもその活躍ぶりが載ることでしょう。ともかく創価学園から第一期生が世に出てから時が経過し、一つの土台ができあがったと思っております。
今、諸君はさまざまな悩み、悲しみ、それから悔いもあるかもしれませんが、「負けじ魂ここにあり」という気持ちで、後ろを振り返らずに、前を向いて歩いてください。そして嵐のほうに向かっていくのです。怒濤のほうへ向かいなさい。決してひるんではいけません。苦しみも、楽しみも、私と一緒に味わっていけるような諸君であっていただきたいのです。
諸君の先輩も、あらゆる分野で大きな活躍をする時代に入っています。このように、現在の学園生と先輩を軸に、大きな潮流ができあがってくることを思えば、私は一面から見るとセミの抜け殻みたいなものです。その潮流を見極めることが、今の私の役割です。
ともかく、先輩は後輩を大事にし、後輩は先輩を尊敬し、獅子の道をつくりぬいていってください。私も、生涯、獅子として生きぬきます。何があっても、私のことは心配しないでください。