Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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昭和三十二年(九月)  

「若き日の日記・下」(池田大作全集第37巻)

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2  九月二十六日(木) 雨
 一日中‥‥うっとうしい小雨。
 微熱とれず、身体の調子、また、頗る悪し。
 Sさん‥‥夕刻、本部で待つも、遂に来たらず。残念。
 信仰、茲に十年。次の十年の、運命は如何。
 人生は、勝負だ。新たな荒浪が、待っているように思われてならぬ。
 夜──文京支部の、班長会に出席。
  一、人間関係について
  二、読書について
  三、御供養の精神について
 M君のことで、S家で家族会議。皆、嬉しそう。来春は、M君も、結婚の運びになるか。春到来の喜色あり。
3  九月二十七日(金) 曇後晴
 身体の具合、全く悪し。熱、三十八度を、少々越える。半日、休養をとる。
 十年、一剣を、磨かねばならぬ──それにしても、根本は身体だ。強健なる体力だ。
 午後、先生に、種々、指導をうける。先生にお会いすることが、所詮、第一の根本指導である。
 品川公会堂にて──「常忍抄」の講義をうく。終わって、青年部最高会議。
 帰り、大井町駅で待ちし妻に、冬のため、レーン・コートを、買ってあげる。三千五百円なり。子供の如く、嬉しそうであった。
 二人して、楽しい、静かな、わが家へ。大聖人様のご生活を、胸に浮かべながら。
4  九月二十九日(日) 雨
 トルストイは、不幸とは、梅恨を残すことなり──と。
 一日一日を、せめて、有意義に送る努力をするととだ。唱題の歓喜を、泌々と、知る昨今。
 人生の基盤、指標、生活の設計‥‥思索すべきである。
 富士駅まで──友らと、元気に帰る。愉しき、登山会であった。皆と別れて、四時より、沼津方面の指導に寄る。非常に明るく、発展したのに驚く。
 組長会、班長会、地区部長会を終え、午前零時過ぎに帰宅。精進の姿で。
5  九月三十日(月) 雨
 雪ハ笠檐りゅうえんそそギ 風ハ袂ヲ捲く
 呱々ここ 乳ヲもとムルハ 若為いかナル情ゾ
 他年鉄拐てっかい峯頭ほうとうけん
 三軍ヲ叱咤スルハ 是レ此ノ声
 好きな人物──源義経──を詠じた詩。
 戦記物を、読むとと、しばしば。
 明日より、空澄みゆく十月。
 一日中小雨‥‥M君のことを、本部へ、先生に、お願いに行く。先生、快諾してくださる。嬉し。
 六時十五分より、品川公会堂にて、本部幹部会。目覚ましき前進の実相。
 帰り、堺支部長、T夫妻、自宅に来る。楽しく、未来の支部の建設を、語り合う。種々、作戦を教ゆ。
 妻、三児の母となるか。身も重く、責任も重し。子らを、立派に成長させながらの──社会革命、宗教革命。

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