Nichiren・Ikeda
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昭和三十年(十二月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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10 十二月三十日(金) 晴
春暖の如き陽気。
近年にない、安定しきった年末。感激少なきともいえるか。
自己は、激動が好きのようだ。静かに、平凡に暮らすことは苦痛のようだ。身体が弱いのに。自由奔放に、大空に羽搏くのが、最も適した人生であるらしい。
しかし思う。英知で、人の本質、社会の動向、世界の未来を、じっと観察することも大事なりと。
二十七年を反省する。よくここまで進んでこられた。幾度か累卵の如き、人生の多かったことよ。
謝す妙法、師、両親、友人―――。
身体だけは、何とか丈夫にせねば。広宣流布の、その日まで生き抜きたい。
夜、文京の最後の会合へ行く。機嫌悪く、みんなに非常に悪いことをした。反省。
自宅まで、タクシー。
静かな、吾が家。質素の中に、尊い幸福が輝いている。どの部屋にも、花がさしてある。心暖かし。