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日蓮大聖人・池田大作

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昭和二十九年(十月)  

「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)

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2  十月十四日(木) 快晴
 午後、本部にて面接担当。
 元気で責任を果たす。一人の人の悩みを根本的に解決する。尊いことだ。実に有り難いことだ。百千万の立派な理論にも勝る。大政治家の議会報告にも優れている。その名は―――折伏。
 一万名総登山、本部総会、体育大会―――この三大行事を成功させるか否か―――皆、自分の責任である。御本尊様に大成功を祈る。
 駅より家路に―――。澄みわたる空の月の光り、胸奥に輝く。大月天に祈りたい気持ち。
3  十月十八日(月) 雨
 昨日は月例登山。
 午後、F君、W君を連れ、小金井のS宅を訪う。
 夕、文京支部、ならびに、男女部隊幹部一同と懇談。ゆっくり、信心、人生、生活、職業等、すべてにわたり聞いてあげる。たまには大事なことだ。
 その人の悩みがどこにあるか。川の流れが止まるのは、どこかにゴミがつまっているからだ。その機微を知らずして、信心の指導は通じぬ。
  一、九思一言、これは孔子の指導。而し吾人も、少々言語に気を付けて発言せねば
  一、言行一致、誰人も欲し、出来得ぬこと。吾人は、これを達成してゆかねば―――
4  十月十九日(火) 曇後晴
 五時、豊島公会堂にて志木支部総会。
 M氏と共に、来賓として出席。
 A新聞社の記者T氏と、新橋にて談合、十一時過ぎまで。
 学会も社会的な第一歩を、踏み出してゆかねば―――。
 秋夜、すがすがしき、静かな気持ちで帰宅。
5  十月二十日(水) 曇後雨
 秋の、静かな夜が続く。
 しかし、次第に菊花散り、極寒の冬も近い。
 H氏と午前中、T会社の建設再建の相談。
 午後、城南方面に出張。その帰り、新宿に回り、体育大会用のストップ・ウオッチを見て、本部に行く。
 体育大会、情報部、支部のこと、渉外部、賞品部、会計部等々、繁多な仕事をさばく指揮で疲れる。
 帰宅、午前零時。
6  十月二十一日(木) 晴
 秋晴れの一日であった。
 午前中、調べごとをするため、駿河台図書館に行く。満員なのに驚く。
 六時、本部にて大幹部会。七時三十分終了。
 八時過ぎ、支部長宅に行く。
 地区部長、幹事等の任命決定をする。
 終わって、風呂に入れてもらう。久しぶりである。爽やかな気持ちで家に帰る。
 帰宅、午前零時を過ぎる。身体を大事にしなくては―――。
7  十月二十七日(水) 曇後雨
 小雨あり。
 先生、熱海に旅行。お身体の具合が悪いご様子―――。自分も頗る悪し。
 如何せん、如何せん。
 A新聞社のW記者と会う。I記者は来たらず。残念なり。
 夜、参謀会議。皆、それぞれの意見、我見、偏見強く、なかなか、まとまらず。中心者の強力な人格と、信念と、予見とが必要である。
8  十月二十八日(木) 雨後晴
 小雨より、秋晴れの天気となる。
 午後零時二十分、本部に行く。先生と懇談、二時間。
 身体の具合、やや良好の由。″君も長生きできる身体をつくらねばいかんぞ″と注意あり。
 指導方針立案についての会議、第二会長室にて実施意見、なかなか合わず、困る。理事室陣の一歩成長を期待したい。先輩が境涯を開かずして、後輩いずくんぞ喜ばんや。
 強く生きよう、未来の人々の味方になるために。強く戦おう、誠実な人々の味方になるために強く進もう、保守を破り、革新の建設のために―――。
9  十月三十日(土)〜三十一日(日)
 三十日夜、午後九時三十分、バスにて、信濃町・明治絵画館前を出発。朝五時、一万名の青年部員、富士大石寺に到着。
 三十一日―――七時三十分、天気晴朗。
 総本山近くの、高校校庭にて、男女一万名総登山の儀式開催。
 先生も、本当に嬉しそうであった。
 ″経済、文化、教育、科学の根底に哲学がなければならぬ。その最高の哲学こそ日蓮正宗であり、これを広宣流布することが、われわれの使命である″との講演あり。
 終わって行進に移る。痛快な一日であった。
 新時代の青年の縮図ここにあり。新時代の青年の先駆ここにあり。未来に輝く若人の象徴、ここに存するなりと―――。
 午後四時、全員下山の途につく。
 帰り、吾人等は三島に、日大のA部長を訪う。
 帰宅、十一時三十分。
 無事、大任を果たす。―――

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