Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

現実変革へ、智慧と勇気の大言論戦を  

講義「御書の世界」(下)(池田大作全集第33巻)

前後
11  池田 創価学会は、大聖人の仰せどおりの信心で、御本尊から仏の智慧をいただいたがゆえに、多くの民衆を救うことができたのです。「以信代慧」です。
 そして、あらゆる同志の力が、種々の智慧として総合的に働いて、今日の広宣流布の発展があったのです。まさに広宣流布は「普賢威神の力」、すなわち、あらゆる智慧の力で伸展するのです。
 予言は、三世永遠の法を教えるための一つの智慧の形です。永遠の法は見えない。それを智慧によって形に現し、人々の信を促していくのです。
 大聖人は「撰時抄」で、3度にわたり予言を的中させたのは「相如是第一」だからであると言われています。永遠の法を知る智慧を、「形」に現し、「行動」に現し、「実証」として現してこそ、法は広まっていくのです。
 広宣流布は、一人から一人へと法を伝える実践を積み重ねていく以外にないのです。
 斎藤 それゆえ「撰時抄」では、一人から一人へ、そして、一人から万人へという拡大の道のみが成仏の道であることが述べられています。
 「衆流あつまりて大海となる微塵つもりて須弥山となれり、日蓮が法華経を信じ始めしは日本国には一渧・一微塵のごとし、法華経を二人・三人・十人・百千万億人・唱え伝うるほどならば妙覚の須弥山ともなり大涅槃の大海ともなるべし仏になる道は此れよりほかに又もとむる事なかれ」
 〈通解〉――多くの流れが集まって大海となる。小さな塵がつもって須弥山となったのである。日蓮が法華経を信じ始めたことは、日本の国にとっては一つのしずく、一つの塵のようなものであるが、二人、三人、十人、百千万億人と唱え伝えていくならば、やがて妙覚の須弥山ともなり、大涅槃の大海ともなるであろう。仏になる道は、これよりほかに求めてはならないのである。
 池田 この仰せが、「三度の高名」の御文の結びとなっているということが重要です。日蓮大聖人にとって予言とは、見えない法を現して広宣流布を推進する「智慧の言葉」に他ならないのです。
 「百千万年くらき所にも燈を入れぬればあかくなる」です。
 日蓮大聖人は、諫暁という精神闘争の中で、予言の的中という「実証」をもって末法・日本国の闇を照らしました。
 同じように、私たちも、一人一人の勇気の行動と勝利の実証で、混迷の現代社会を照らし、現実変革の道筋を切り開いていきたい。

1
11